改めて確認しておきたい、10代成人が陥りやすい消費者トラブルとは?

配信日: 2024.01.22

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改めて確認しておきたい、10代成人が陥りやすい消費者トラブルとは?
民法の一部を改正する法律を受けて、2022年4月に成年年齢が20歳から18歳へ引き下げられました。これに伴い、10代の成年は親の同意を得なくても自分の意思でさまざまな契約を締結できるようになっています。
 
一方で、消費者トラブルのリスクが高まっている点には注意が必要です。本記事では、成年年齢引き下げの影響と10代が注意したい消費者トラブルについて紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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成年年齢引き下げの影響

成年齢引き下げの影響を理解する前に、押さえておきたいのが成年の意味です。民法における成年とは、「一人で有効な契約を締結できる年齢ならびに親の親権に服さない年齢」という意味があります。そのため、成年年齢が引き下げられたことにより18歳以上であれば、原則として親の同意を得ずに携帯電話を契約したり、クレジットカードを申し込んだり、ローンを組んだりできるようになります。
 
また、「未成年者取消権」を行使できなくなる点にも、気を付けなければなりません。未成年者取消権とは、未成年者が親の同意を得ずに契約を締結した場合に当該契約を原則として取り消せる権利のことです。
 
成年年齢が引き下げられると、10代の成年が自分の意思だけでなにかしらの契約を締結した場合、原則これを取り消すことができなくなります。この影響で、10代の成年における消費者トラブルの拡大が懸念されています。
 

10代の成年が陥りやすい消費者トラブル

独立行政法人国民生活センターでは、成年年齢が引き下げられる前の2022年2月に「18歳・19歳に気を付けてほしい消費者トラブル最新10選」を公開しています。同資料では、以下のようなトラブルが取り上げられています。
 

・副業や情報商材などのもうけ話のトラブル
・エステなどの美容関連のトラブル
・誇大広告などのSNSに関するトラブル など

 
また、同センターでは成年年齢が引き下げられてから約1年が経過した2023年5月に「18歳・19歳の消費者トラブルの状況」も公開しています。同資料によると、2022年度における契約当事者が18歳・19歳の年度別相談件数は、9907件でした。
 
2020年度が1万1387件、2021年度が8536件であっため、成年年齢引き下げ後に相談件数が急増しているとはいえませんが、トラブルに巻き込まれないよう注意は必要です。なお、2022年度の相談件数トップ3は、以下の通りです。
 

・1位:脱毛エステ(1222件)
・2位:商品一般(534件)
・3位:出会い系サイト・アプリ(522件)

 
2021年度に比べて、脱毛エステに関する相談が1019件も増加しています。相談件数トップ3には入っていませんが、医療サービスも相談件数が急増している商品・役務の一つです。2021年度からの増加件数は、脱毛エステに次ぐ2位(153件)です。10代の成年は、特にこれらの消費者トラブルに注意が必要といえるでしょう。
 

消費者トラブルを防ぐポイント

消費者トラブルは、契約を急かす勧誘や安さ・手軽さを強調する勧誘に気を付けると防ぎやすくなります。また、契約を締結する前に信頼できる友人や家族に相談することも大切です。消費者トラブルに巻き込まれた場合は、消費者ホットラインなどへ、できるだけ早く相談しましょう。条件などによっては、契約を取り消せることがあります。
 

成年年齢引き下げの影響を踏まえて行動

民法改正に伴い、2022年4月から成年年齢が18歳に引き下げられました。そのため、10代の成年が自分の意思だけでさまざまな契約を締結できるようになっています。一方で、未成年者取消権が行使できなくなる点には注意が必要です。
 
消費者トラブルのリスクが高くなるため、どのような影響があるのかについて理解してから行動することが求められます。万が一、消費者トラブルに巻き込まれた場合は、勇気をもって家族や消費者ホットラインなどへ相談しましょう。
 

出典

政府広報オンライン 18歳から“大人”に!成年年齢引下げで変わること、変わらないこと。
法務省 民法(成年年齢関係)改正 Q&A
法務省 民法改正 成年年齢引き下げ ~若者が生き生きと活躍する社会へ~
独立行政法人国民生活センター 18歳から“大人” 18歳・19歳に気を付けてほしい消費者トラブル 最新10選
独立行政法人国民生活センター 18歳・19歳の消費者トラブルの状況-成年年齢引下げから1年-
消費者庁 消費者ホットライン
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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