うちの子たち、まだ小学生なのに… 塾と習い事で1人月3万円はかけすぎでしょうか。教育資金の積み立てに回すべきですか?
配信日: 2024.01.26
本記事では、一般的な家庭が塾や習い事で、月にどのくらいの費用をかけているのかを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
小学生の塾や習い事にかけている費用はどのくらい?
文部科学省では「令和3年度子供の学習費調査」を実施しており、この結果から、一般家庭が塾や習い事にかけている金額の把握が可能です。
これによると、公立小学校に通う子どもにかける学校外活動費の年額は約24万8000円でした。私立小学校に通う子どもは約66万1000円です。これらを月あたりになおすと、公立小学校の子どもでは約2万1000円、私立小学校では約5万5000円となります。
小学生の子どもが塾と習い事で1人月3万円かけている家庭は、同調査結果からみると、お金をかけすぎとまではいえないでしょう。ただ、同調査では公立小学校に通っている子どもの6割強、私立小学校では3割弱の学習塾費がゼロとなっています。塾などに通わせている家庭のみでみれば平均的ですが、小学生の子ども全体でみたときには少ない金額とはいえないでしょう。
・学習塾などにかけている費用
学校外活動費のうち、学習塾などにかけている金額をみてみましょう。公立小学校に通う子どもの学校外活動費は年間で約12万円(月額約1万円)、私立小学校に通う子どもの場合は約37万8000円(月額約3万1500円)でした。
このうち、学習塾のみの費用をみてみると、公立小学校に通う子どもでは年間約8万1000円(月額約6750円)、私立小学校では約27万4000円(月額約2万3000円)となっています。家庭内学習や通信教育・家庭教師にかかる費用は、学習塾にかかる費用を下回りました。
・その他の習い事にかけている費用
いわゆる学習にかかわる、学校外活動費以外の習い事にかけている費用もみてみましょう。公立小学校に通う子どもがもっとも多くの金額を費やしているのが、スポーツ・レクリエーション活動で、年額約5万7000円でした。月額にすると、約4750円です。私立小学校に通う子どもの場合は、芸術文化活動として年額では約9万2000円で、月額では約7700円となります。
お金の使い道は塾や習い事と教育資金の積み立てのどちら?
例えば、塾や習い事の費用のうち、毎月1万円を教育資金のために積み立てると、年間で12万円となります。小中学校の9年間では108万円です。大学進学に備えて、さらに3年間積み立てると144万円となり、確かに大きな金額です。
とはいえ、小学生のときにしか学べないことや体験できないことは少なくありません。小学生のときの学習塾と習い事にかかる金額と、高校や大学進学に備えるための費用とを単純に比べるのは難しいでしょう。
学習塾にお金がかかったとしても、成績が向上している場合には、それだけの価値があります。大学などに特待生制度を利用して入学し、学費の免除が受けられれば、結果的には教育費が押さえられる可能性も出てくるでしょう。学習塾以外の習い事が、その後の進学先や就職先の選択に生かされ、子どもの人生がより豊かになるケースも否定はできません。
子どもの意欲の確認とバランスが大切
学習塾や習い事において、もっとも重要なのは子ども自身の意欲です。子どもが心から楽しんでいるのであれば、お金には代えられない価値があるでしょう。もちろん、家計にあまりにも響くようであれば、検討しなおす必要も出てきます。
世帯の子どもの数が増えるほど費用はかさむため、その点のバランスが大切です。子どもの現状と将来の希望なども考慮しながら、塾や習い事にお金をかけるか、それとも一部を教育資金の積み立てに回すかを決めていきましょう。
塾などの費用を教育資金の積み立てへと回すかは子どもと家計次第
文部科学省の調査によると、公立小学校に通う子どもの塾や習い事にかかる費用は、月額で約2万1000円でした。私立小学校に通う子どもでは、約5万5000円です。3万円はその間となるので、塾などに通わせている家庭全体でみると平均的といえるでしょう。
一部を教育資金に回すかどうかは、子どもの意欲や家計などにもよります。子どもにとって、塾や習い事でしか学べない大切なこともあるため、バランスをとりながら決めていくとよいでしょう。
出典
文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー