更新日: 2024.02.09 子育て

中高を私立学校に通わせるためには、親の年収はどれくらい必要?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

中高を私立学校に通わせるためには、親の年収はどれくらい必要?
子どもを私立学校に入れて、特色ある教育を受けさせたいと考える人は多いでしょう。しかし、私立の学費は高いというイメージから、自分の収入でも大丈夫だろうかと不安になる人もいるのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、子どもを私立に通わせる世帯の年収の傾向や、私立中学校、私立高校それぞれの1人当たりの教育費の目安、中高を私立に通う場合のトータルの教育費の目安を紹介します。
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子どもを私立中学校・高校に通わせている人の年収はどのくらい?

文部科学省「令和3年度 子供の教育費調査」の結果によると、私立中学校、私立高校に通う子どもの家庭の年収は、図表1のような構成比となっています。
 
【図表1】
 

世帯年収 私立中学校 私立高校(全日制)
400万円未満 3.8% 12.2%
400~599万円 6.2% 16.1%
600~799万円 15.4% 21.4%
800~999万円 16.8% 19.5%
1000~1199万円 17.7% 12.9%
1200万円以上 40.1% 17.9%

 
文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」より筆者作成
 
私立中学校の場合は、年収1200万円以上の世帯が約4割を占めており、全体の7割が年収800万円以上の世帯です。一方で年収400万円未満の世帯も3.8%あることから、高年収でなくても子どもを私立中学校に通わせられる可能性はあると言えます。
 
私立高校の場合は最も割合が高いのは年収600~799万円の世帯であり、私立中学校と比べると家庭の年収のラインは低い傾向が見て取れます。私立高校の実質無償化がスタートしたことにより、公的な補助がほとんどない私立中学校と比べて私立高校のほうが費用面のハードルは低いと考えてよいでしょう。
 

私立中学校・高校でかかる費用の内訳と平均額

中高を私立に通わせられるかどうかは、年収の数字だけで判断するのではなく、家計の収支と必要となる学費を比較したうえで検討する必要があります。図表2で、「令和3年度 子供の学習費調査」の結果に示された、私立中学校および高校に通う子ども1人当たりの、1年間にかかる教育費の金額と内訳を見てみましょう。
 
【図表2】
 

私立中学校 私立高校
学校教育費 106万1350円 75万362円
学校給食費 7227円
学校外活動費 36万7776円 30万4082円
合計 143万6353円 105万4444円

 
文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」より筆者作成
 
中学校では、1年間に140万円超、高校では1年間に100万円超の費用が必要です。子どもの人数が増えれば、人数分の教育費が必要になります。
 
この数字を目安にして、現在の家計の収支や貯金や学資保険などの状況、祖父母などからの資金援助の有無などの条件を総合的に考えて、中高の9年間の学費を負担していけるかどうか、シミュレーションしてみることをおすすめします。
 

中高を私立学校に通わせるのに必要な教育費の目安

「令和3年度 子供の学習費調査」によると、私立幼稚園から公立小学校に進学し、中高をそれぞれ私立学校に通う場合の、子ども1人当たりの教育費のトータルは、1049万6864円です。子どもがこれから生まれる家庭の場合は、将来必要になる教育費を見越して、子どもの教育費がかからない時期に、早めに貯蓄を始めておくとよいでしょう。
 
学資保険や投資なども利用して効率よく教育費を確保することで、年収面の不安があっても必要な教育費を用意しやすくなります。     
 

年収よりも必要な教育費を捻出できる家計かどうかが重要

私立中学校に子どもを通わせる世帯は、年収が高い層が多い傾向があります。私立高校のほうは、中学校と比べると通う子どもの世帯年収は低めです。ただし、子どもを中高私立に通わせられるかどうかは、年収だけで判断できるものではなく、必要な費用と収支のバランスから判断する必要があります。
 
また、教育費用の負担が重い場合は、公的な補助金、助成金などを利用する方法もあります。自治体や進学先の学校などに問い合わせてみましょう。
 

出典

文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査

文部科学省 子供の学習費調査 5 世帯の年間収入段階別,項目別経費の構成比 (1)学習費総額

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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