更新日: 2024.02.10 その他暮らし

全額を「被災地」に届けたいです。「義援金」なら中抜きされないって本当ですか?

全額を「被災地」に届けたいです。「義援金」なら中抜きされないって本当ですか?
大きな災害が発生したとき、個人が被災地を応援する手段に募金があります。しかし、せっかく募金するなら、被災地支援に無駄なく活用してくれる団体を選びたいものです。
 
そこで本記事では、募金の使われ方や運営主体の選び方をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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名目によってお金の使われ方は違う

一口に募金といっても、さまざまな名目があり使われ方も異なります。代表的なものには、以下のものがあります。
 

支援金

支援金は、被災地で支援活動する団体(NGOやNPOなど)に送るものです。使い道は団体が決定するので、被災地のために素早くお金を活用できる特徴があります。
 
例えば、人命救助や避難所の支援、復興作業などさまざまな名目で利用されます。被災地のニーズに応じて、柔軟かつスピーディーに活用できるのが支援金の特徴です。しかし、使い道が不明瞭な団体も少なからず存在するのでご注意ください。
 

義援金(義捐金)

義援金は、被災者に直接分配されるお金のことです。代表的な窓口には政府や自治体、日本赤十字社などがあります。
 
集めたお金は被災の度合いに応じて全額が分配されますが、被災者の手元に届くまで時間がかかります。また、分配作業は被災した自治体が担うので事務負担は大きいです。そして義援金の性質上、人命救助や復興作業には使われない点にも留意しましょう。
 

寄附金

寄附金は、公共団体やNPO法人などに対して無償で送るお金のことです。支援金や義援金も、広義の意味で寄附金に含まれます。そして、ふるさと納税も寄附金に該当します。
 

すべてのお金を被災地へ届けるのは難しい

集めたお金を適切に活用している団体でも、全額が被災地へ届けられるとはかぎりません。例えば、金銭では解決できない支援を実行するためには人材育成が欠かせません。団体の存在を知ってもらえなければ募金も人材も集まらないので、広報活動が必要な場面もあるでしょう。これらの経費は支援金や寄附金でまかなっています。
 
使途が不明な中抜きは問題ですが、寄附金を無駄なく活用するためには一定の経費がかかることを知っておくと支援先を選ぶときの参考になります。
 

募金先の運営主体はどのように選べばよい?

では、募金先の運営主体はどのような基準で選べばよいのでしょうか。まず参考にしたいのが、活動状況や収支報告です。
 
例えば、日本赤十字社では活動実績や収支について公式ホームページで公開しています。さらに義援金についても、被災地全域と地域を限定したものの2種類にわかれているので、支援したいエリアが決まっているときには検討してみるとよいでしょう。
 

共感できる団体を応援する

大きな災害が度々起こる日本では、長期的に支援活動をおこなっている団体もあります。継続して活動している団体にはノウハウがあるだけでなく、余ったお金は積み立てておき将来の復興支援に役立てています。募金以外にもチャリティーグッズの販売など、さまざまな形で支援をおこなっているので、活動内容に共感できる団体を選ぶのもよいでしょう。
 

ふるさと納税を活用する

どの団体を通して寄附するべきか迷ったときは、ふるさと納税の活用がおすすめです。ふるさと納税は所得控除の対象で、返礼品なしを選べば全額を活用してもらえます。自治体が窓口なので、地域を選んで支援できるのも特徴的です。被災自治体の事務負担を軽減させたい場合には、代理でふるさと納税を受け入れている自治体を経由して寄附する方法も検討してみてください。
 

まとめ

募金には、さまざまな目的や使われ方があることが分かりました。多くの団体は、集めたお金を被災地のために役立てています。しかし用途は団体によって大きく異なるので、募金する際は活動内容に注目するとよいでしょう。また、ふるさと納税など既存の仕組みを通じた支援もあるので、自分に合った方法を選んでみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省 あなたの『ふるさと納税』が被災者支援に活かされます!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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