更新日: 2024.03.14 その他暮らし

貯金が「20万円」ほどあるのですが、病気で働けないので「生活保護」を受けたいです。貯金は使い切らないとだめですか?

貯金が「20万円」ほどあるのですが、病気で働けないので「生活保護」を受けたいです。貯金は使い切らないとだめですか?
「生活保護制度」とは、資産や能力などありとあらゆるものを活用しても、生活が難しい人を対象とした制度です。そこで疑問になるのは、貯金があった場合、生活保護を受けられるのかどうかです。
 
本記事では、貯金が20万円ほどある病気で働けない人を例に挙げて、生活保護の申請の可否について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

生活保護制度を受けるための要件とは?

厚生労働省によると、生活保護制度は「世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提」としています。具体的には次の通りです。


・預貯金をはじめ、生活に使っていない土地・家屋などがある場合、まずはそれらを売って生活費にする。

・働ける能力がある場合、能力に応じて働いて生活費にあてる。

・年金や諸手当などを給付する資格がある場合、まずはそれらを優先して活用する。

・親族などの中に仕送りなどの援助ができる人がいる場合、援助を受けるようにする。

貯金や収入があったとしても、厚生労働大臣の定める基準で計算される最低生活費よりも低ければ、生活保護を受けられます。ただし、支給額は厚生労働省の定める最低生活費から貯金や収入を引いた額になります。例えば、貯金が2万円で最低生活費が10万円の場合、支給される生活保護費は8万円です。
 

貯金や収入がある場合は?

貯金や収入があったとしても、生活保護を申請することはできます。しかし、申請が通るかどうかは別問題です。今回、例に挙げた人は貯金が20万円でした。一口に生活保護による最低生活費といっても、住んでいる地域や家族構成によって、支給額は異なります。
 
例えば独身の場合、月に10万円〜13万円の生活保護費を受給することが可能です。例に挙げた人が独身だった場合、最低生活費以上の貯金を持っていることになります。ということは、生活保護を受ける前に、まずは貯金を生活費に充てるように指示される可能性があるでしょう。
 
貯金があったとしても、事前に生活保護の相談をすることはできます。相談先は、住んでいる地域の福祉事務所・生活保護担当です。申請すると、預貯金や生活状況などの調査が行われ、生活保護の対象かどうかが判断されます。
 

生活保護の申請自体は可能! ただし貯金を使い切らないと申請が通らない可能性あり

貯金があったとしても、生活保護を申請することはできます。しかし、申請が通るかどうかは別問題です。生活保護を受ける前に、まずは貯金を生活費にあてるように指示される可能性があります。
 
とはいえ例に挙げた人のように、貯金額が20万円の場合、生活費として使えば1~2ヶ月でなくなってしまうと考えられます。そのため、前もって福祉事務所の生活保護担当に相談してみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集