更新日: 2024.03.22 その他暮らし

「10年以上」絶縁状態だった父から「生活保護を受ける」という連絡がありました。息子の私は援助すべきでしょうか?

「10年以上」絶縁状態だった父から「生活保護を受ける」という連絡がありました。息子の私は援助すべきでしょうか?
生活保護を受給する際は、さまざまな受給要件を満たす必要があり、その中には「可能な場合は親族からの援助を受ける」という要件が含まれています。
 
例えば、長い間絶縁関係であった場合や、音信不通となっていた場合であっても、親族である以上は援助をしなければいけないのかと考える方もいらっしゃるでしょう。
 
今回は、生活保護の仕組み、親族からの援助や扶養の要件について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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生活保護の受給要件と受給費の仕組み

生活保護は世帯単位で行われ、受給要件は以下のように定められています。
 

・預貯金や生命保険、所有している不動産、車を売却しても生活費をまかなえない方
・働いても生活費をまかなえない方
・年金やそのほかの手当を受けても生活費をまかなえない方
・親族からの援助や扶養が受けられない方

 
これらすべてに該当して、厚生労働省が定める最低基準の生活費を下回るようであれば、その差額分を受給できる仕組みです。生活保護の受給費に関しては、生活保護受給額=最低生活費-年金、手当などの収入で算出されます。
 

生活保護の援助・扶養の照会要件とは?

生活保護を受ける際は、さまざまな要件を満たす必要がありますが、その1つに親族からの援助や扶養できる場合は、援助や扶養を受ける必要があるとされています。親族に関しては、以下の条件にあてはまる親族に対して扶養の照会が行われます。
 

・生活保持義務関係者の方(対象者の配偶者や子ども)
・生活保持義務関係以外の親子関係にある方のなかで扶養できる可能性のある方
・生活保護対象の世帯と特別な事情や関係があり、扶養できる可能性のある方

 
しかし、これらの照会を行い、援助や扶養が可能と判断された場合でも、可能な範囲での援助や扶養という条件であるため、生活保護を受けるための直接的な条件にはあたらないケースもあります。
 

扶養義務がないと判断されるケース

生活保護を受給する条件で可能な範囲での援助や扶養を行うとありますが、扶養義務がないと判断されるケースもあります。扶養義務がないと判断されるケースは以下の通りです。
 

・主たる生計維持者ではない方(専業主婦・主夫や未成年)
・70歳以上の高齢者の方
・扶養義務者に対して借金があるまたは相続をめぐるトラブルがある方
・扶養義務者と10年以上音信不通であった方
・扶養することで自立を阻害される可能性のある方(DVや虐待を受けた方など)

 
今回の場合は、10年以上の音信不通という条件にあてはまるため、扶養義務は期待できないとみなされる可能性があります。
 
親族であっても10年以上音信不通であると、現在の親族の生死が判断できないことや、親族本来の役割を果たしていないと判断され、対象から外されるためです。
 

可能であれば、少額の援助も検討する

扶養義務が期待できないと判断される場合は、親族の照会はなされない可能性がある点や、扶養義務者側も必ずしも援助や扶養する義務はありません。今回の場合、父親の生活保護をめぐっては、以下の3つの解決方法が考えられます。
 

・可能な場合は父親を全額援助する
・一部を援助して残りを生活保護費にあててもらう
・すべてを生活保護費にあててもらう

 
10年間絶縁状態であったため、原則援助する必要性はありませんが、少額でも援助できる場合は、援助も検討してみてください。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省 扶養義務履行が期待できない者の判断基準の留意点等について 2 扶養に関する調査の手順 (4)(2ページ),3 扶養義務履行が期待できない者の判断基準 (1)「扶養義務履行が期待できない者」の類型について(3ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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