GWは車で旅行へ! でも降りる「インターチェンジ」を通り過ぎてしまった場合、どうすればいい? 焦って「逆走」しないために知っておくべきこととは
配信日: 2024.05.03
目的のインターチェンジを通り過ぎた場合には、どのように対応するのが正しいのでしょうか。本記事では、目的のインターチェンジを通り過ぎた場合の正しい対応方法などを解説します。
執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
降りるインターチェンジを通り過ぎた際に絶対にしてはいけないこと
目的のインターチェンジを通り過ぎた場合、たとえその距離がわずかだったとしても、決してバックやUターンで戻ろうとしてはいけません。
高速道路は一方通行のため逆走は交通違反ですし、重大な事故につながる可能性が極めて高いからです。
降りるインターチェンジを通り過ぎたときの正しい対応
目的のインターチェンジを通り過ぎた場合は、そのまま進んで次のインターチェンジで降り、料金所のスタッフに申し出れば救済措置が受けられます。料金所でUターンして目的のインターチェンジに戻れますし、料金も目的のインターチェンジまでの分ですみ、余分に走った料金は請求されません。
次のインターチェンジで降りるときは、ETCを利用しているのであればETCカードを抜いておきます。これは、ETCが反応して精算されると救済措置が受けられなくなるためです。
料金所では、ETCを利用している場合でもETCレーンではなく一般レーンを使用します。一般レーンに止まったら、目的のインターチェンジを通り過ぎたことを料金所のスタッフに申し出ましょう。自動精算機しかないインターチェンジでも、精算機のインターホンを押すとスタッフと会話ができます。
スタッフに申し出ると、スタッフから目的のインターチェンジに戻るための案内がありますので、指示に従ってください。
救済措置を受ける際の注意点
インターチェンジによっては救済措置を受けられないこともあるため注意が必要です。例えば、スタッフがいないスマートICや、本線料金所のように構造的にUターンができないインターチェンジなどが該当します。また、阪神高速道路のようにそもそも救済措置が行われていない高速道路もあります。
また、目的のインターチェンジに戻った際は、ETCレーンは使わず一般レーンを利用してください。救済措置を受けたことでETCのゲートが開かない場合があるからです。
なお、次のインターチェンジでUターンしたあとに、目的のインターチェンジではなく別のインターチェンジで降りた場合は、走行した全区間の料金が請求されるため注意が必要です。
逆走の危険性
「高速道路の逆走なんて本当に起こるのだろうか?」と思う人もいるかもしれませんが、高速道路の逆走は、全国で毎年約190件発生しており、そのうち約2割で交通事故に発展しています。逆走による交通事故は、重大事故や死亡事故の割合が特に高い点が特徴です。
逆走の原因としては、降りるインターチェンジを通り過ぎたなど道を間違えたことが約6割を占めています。「自分はしない」と思っている人でも、間違えた際にあわてていると逆走してしまう可能性もあります。降りるインターチェンジを通り過ぎたときは、あわてず冷静に対応することが大切です。
まとめ
旅行などで慣れない高速道路を走ると、降りるインターチェンジを間違えることもあるかもしれません。そんな時は、あわてず次のインターチェンジで降りれば救済措置が受けられます。高速道路での逆走は極めて危険な行為のため、間違えたからといってバックや逆走だけは決してしないようにしましょう。
出典
国土交通省 第6回 高速道路での逆走対策に関する有識者委員会 配付資料
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士