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更新日: 2024.05.28 子育て

子どもの「中学受験」「エスカレーター進学」にはどのくらいの費用が掛かるでしょうか?

子どもの「中学受験」「エスカレーター進学」にはどのくらいの費用が掛かるでしょうか?
高校受験や大学受験でつまずくくらいなら、中学受験で努力してその後はエスカレーター式にブランド力の高い大学に進学させたい、と考える親御さんは多いでしょう。しかし、中学受験となると費用面で負担に耐えられるかどうか心配になる人もいるのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、エスカレーター進学や中学受験で必要な費用の目安を紹介するとともに、エスカレーター進学を目指すときに注意したいこともまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

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中学校~大学を私立に通うと掛かる教育費用の目安は1000万円以上

まずは、中学校から大学までエスカレーター式に内部進学した場合に、どれくらいの費用が必要になるのかを見てみましょう。
 
日本政策金融公庫が提供している教育費用のシミュレーターを用いて試算すると、中学校~大学4年生まで私立に通った場合に必要な教育費用の目安は、文系の大学に進学した場合で約1154万円、理系の学科に進学した場合は約1297万円です。
 
公立中学校→公立高校→国立大学と進学した場合、同様に試算した費用は約559万円なので、中学1年生から大学4年生までの10年間で、2倍以上も費やす教育費用に差がつく計算になります。
 
なお、それぞれ進学パターンの費用の内訳は図表1のとおりです。
 
【図表1】

私立中学~私立大学文系 私立中学~私立大学理系 公立中学~国立大学
中学校 430万円 430万円 162万円
高校 316万円 316万円 154万円
大学 408万円 551万円 243万円
合計 1154万円 1297万円 559万円

日本政策金融公庫「教育資金はいくら必要? かかる目安額をご紹介」のシミュレーションより筆者作成
 

中学受験に掛かる費用の総額は200万円近い

株式会社モデル百科(長崎県佐世保市)が運営する「MoneyGeek」が実施した、中学受験に掛かる費用についての調査(調査期間:2024年1月24日~2月1日、調査対象:子どもが中学受験を経験した保護者500人)によると、中学受験のために塾に通った場合の費用総額は、平均2年半で約178万4000円です。
 
塾のタイプによっても平均費用に差があり、集団塾に通った場合は約183万4000円、個別塾に通った場合は約121万6000円という結果が出ています。
 
また、受験の出願校数と支払った出願費用の平均は、2.6校/約5万7000円という結果です。
 
通塾費用と出願費用を合わせた中学受験に掛かった費用総額の平均は、約127万3000~189万1000円となり、200万円近い費用が必要となる計算です。
 
このほか、受験スケジュールと入学金の納入期限によっては、滑り止めの入学先を確保するために、本命校より先に合格が判明した学校の入学金を納入しなければならないケースもあります。その場合はさらに費用が掛かることになるため、受験と手続きのスケジュールを整理して備えておきましょう。
 

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エスカレーター式の進学には思わぬデメリットや落とし穴も

中学受験に成功してエスカレーターに乗ってしまえば、その先の進学は万事安泰かというと実はそうでもありません。中学課程で成績が振るわなければ、高校の内部進学の基準を満たせずに外部受験を迫られることとなります。内部進学先が用意されているからといって、日頃の学習の手を抜いてよいわけではないのです。
 
また、高校から大学への進学時にも、学部の定員がオーバーして希望の学部に進学できない、系列の大学に希望する分野のコースや学部がないといった理由で、外部受験が必要となる可能性があるため注意が必要です。
 
加えて、就職活動をする際に、エスカレーター進学者は採用担当者から敬遠され、大学のブランド相応の評価を受けにくいケースもあるようです。
 
エスカレーター式の学校には、スムーズならば高校や大学受験を回避できるという大きなメリットがありますが、その一方でこれらのデメリットがあることも覚えておきましょう。
 

エスカレーター進学を狙うなら、費用面の負担と外部進学になる可能性を念頭に置いておこう

高校受験、大学受験の苦労を嫌うなら、中学生のうちからエスカレーター進学の切符をつかんでおくのは賢い選択肢のひとつです。しかし、中学校受験には多くの費用が掛かるうえに、一貫して私立に通う場合の教育費は公立に通う場合と比べて大きな金額になります。
 
また、私立中学校に入学しても、その後の成績や希望する進路によっては、外部進学が必要になる場合もあるのです。エスカレーター進学のメリット・デメリットを理解して、改めて進路を検討してみましょう。
 

出典

日本政策金融公庫 教育資金はいくら必要? かかる目安額をご紹介
株式会社モデル百貨 MoneyGeek 中学受験に掛かる費用についての調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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