更新日: 2019.01.10 暮らし

えっ!そんなところで散骨できるの?故人を思い出の地で眠らせたいと思うのは遺族のエゴ?法的に問題は?

執筆者 : 林智慮

えっ!そんなところで散骨できるの?故人を思い出の地で眠らせたいと思うのは遺族のエゴ?法的に問題は?
ウォール・ストリート・ジャーナル2018年10月25日の記事によりますと、なんと! ディズニー・ワールドでの『散骨(遺骨を蒔く)』が?そんなことやっていいの?
 
 
林智慮

Text:

Text:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

林智慮

執筆者:

Text:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

テーマパークを永眠の地に?

散骨は、お骨を粉末状にしたものを蒔きます。自然に帰す蒔葬法の一つです。自分らしい、自然へ回帰、お金が掛からない、迷惑が掛からない等、様々な理由で散骨を選ぶ人が増えてきました。大好きだった場所で眠らせてあげたいとも思うでしょう。
 
でも、いくら故人が大好きだったとはいえ、ディズニー・ワールドに散骨することは法的に問題は無いのでしょうか?
 
米国は土葬の割合が多いので、散骨についての規定がある州は少ないのですが、ディズニーのテーマパークがあるフロリダ州やカリフォルニア州は、火葬率が比較的高く、散骨が一部で行われています。
 
米国での散骨に関する法規制のうち、代表的なものは、
・陸地から3マイル以上離れること(合衆国環境保護局)
・1/8インチ以下等に粉砕すること(カリフォルニア州)
・散骨場所を海、霊園の一定区域等に限定するもの(カリフォルニア州・ネバダ州等)
(厚生省 第2回「これからの墓地等の在り方を考える懇談会」議事要旨参照)
 
「許可無く、他人の所有地に蒔いてはいけない。」は言うまでもありません。しかし、コッソリ蒔いてしまう場合は、分からないのが現状です。
 

日本で散骨に法規制はない

では、日本ではどうでしょうか。2015年5月に、スーパーのトイレに妻の遺骨を捨てたという事件がありました。砕いてないお骨のままです。これは「死体遺棄」になります。
 
火葬率ほぼ100%の日本では、遺骨は自治体の許可を受けたお墓や納骨堂に埋葬するよう、法律で決められています。
 
よって、それ以外の所に放置すると、「死体遺棄」になります。遺骨が入った骨壺をコインロッカーに放置したとか、電車の忘れ物として遺骨を捨てる事件が珍しくなくなっていますが、これも「死体遺棄」になります。
 
また、遺骨を家の中で「安置」はいいのですが、自宅の庭に埋めると「死体遺棄」になります。しかし、粉状になった骨を『散骨』する場合、「墓地・埋葬等に関する法律」に規定されていない行為なので、法的な規制はありません。
 
そして、「自然葬」という言葉が広がってきたことや、お骨の処分に困るケースが増えたことにより、散骨の需要はありますし、業者も増加しています。それに伴いトラブルも増加しています。勝手に散骨された土地が売れない、畑の作物に風評被害が出る等々。
 
そのため、条例を設けている禁止している自治体があります。散骨を考える場合は自治体に確認しましょう。
 

散骨する費用は?

散骨にも様々な方法がありますが、代表的なものは海洋散骨、空中散骨、樹木葬、宇宙葬があります。価格は業者によってまちまちです。一例を挙げますと、お骨を粉砕は、お骨の量によりますが、9千円から出来ます。
 
自分で散骨する場合は、かかる費用はこれだけですが、散骨まで業者にまかせる場合は、以下の通りです。
 
+海洋散骨の代行(全て業者にお任せする)の場合は、東京湾は25,000円、沖縄は35,000円、ハワイ88,000円からあります。合祀で業者のみ、遺族の参加が無い場合です。
 
+樹木葬の代行の場合は、35,000円です。合祀で業者のみです。ペットの粉骨も、小型犬3,000円からあります。
 
また、墓じまいのお骨の場合は、お骨を乾燥させる必要があります。骨壺小が6,000円から、骨壺が無い場合は1㎏20,000円の乾燥代がプラスされます。(以上、代行による最安値の場合。 散骨@マガジン参照)
 
別の業者では、粉骨+代行散骨は5万円前後、他の遺族と乗り合いの場合は15万円前後、一家族貸し切りだと20万円~30万円の費用がかかります(花水木HP参照)。個別で区切られた敷地で樹木葬の場合は、20万円から80万円ほどの費用が掛かりますし、管理費も別で掛かります。
 
また、宇宙葬はロケットで打ち上げるので凄く特別なことに思われますが、プランによります。各プランの中で最も安い遺灰1gの場合、45万円から250万円だそうです(7グラムまでプランがあります。為替により価格は変動します。グローバルセレモニーHP参照)。
 
お墓を買う場合にかかる費用は、平均で170万円ほど掛かると言われます。永眠の地を選択したい方は、誰かに伝えておくか、自分の思いを終活ノートに書いておくと良いでしょう。
 
また、自然に帰る散骨を希望していても、拝む場所がちゃんとあった方が良かったと後悔される方もあるそうです。粉砕したお骨を全部蒔いてしまわず、いくらか手元に残しておくと良いでしょう。
 
※2018/12/25 内容を一部修正させていただきました。
 
Text:林 智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
 

auじぶん銀行