交遊費のためにアルバイトを始めた高校生の娘。働き過ぎが心配なので、高校生の平均的なアルバイト時間を教えてください。
配信日: 2024.06.24
本記事では、高校生の平均的なアルバイト時間について詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
高校生のアルバイトに関する規則
高校生がアルバイトを始める際は、労働基準法に定められている内容を把握しておかなければなりません。
労働基準法では、児童の健康や福祉の確保などの観点から、原則として「満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの者」を労働者として使用することが禁止されています。
また、満18歳未満は年少者として扱われ、労働契約の締結に関して特別な保護の対象となります。年少者の場合、「1日8時間・週40時間」の法定労働時間の規定のみが適用され、原則として8時間を超える時間外労働や休日労働、22時~5時の深夜労働は認められません。
高校生の平均的なアルバイト時間
株式会社マイナビの「高校生のアルバイト調査(2024年)」によると、シフト回数は以下の表1を見て分かる通り、週2~4日が多くなっています。週3日が最多で、週6日や週7日など毎日のようにアルバイトをしている高校生は全体の2.5%しかいません。
表1
シフト日数 | 割合 |
---|---|
週7日 | 0.4% |
週6日 | 2.1% |
週5日 | 5.8% |
週4日 | 22.5% |
週3日 | 32.4% |
週2日 | 24.9% |
週1日 | 7.8% |
※株式会社マイナビ「高校生のアルバイト調査(2024年)」を基に筆者作成
また、高校生のアルバイトの平均勤務時間は4.3時間となっています。例えば放課後の17時から働く場合、法律上は22時まで最大5時間勤務可能ですが、部活や学業との両立を考慮して3~4時間程度に抑えているケースも多いと考えられます。以下の表2に勤務時間の割合をまとめました。
表2
勤務時間 | 割合 |
---|---|
8時間以上 | 4.4% |
7時間程度 | 6.3% |
6時間程度 | 8.9% |
5時間程度 | 20.0% |
4時間程度 | 29.8% |
3時間程度 | 24.6% |
2時間程度 | 3.9% |
1時間程度 | 0.6% |
1時間未満 | 1.5% |
※株式会社マイナビ「高校生のアルバイト調査(2024年)」を基に筆者作成
シフトは学業に合わせて無理なく決めよう
高校生になりアルバイトが可能となっても、学校や部活を優先したスケジュール管理が大切です。アルバイトのせいで遅刻をする、授業中に居眠りをするなど、高校生としての生活や学業への支障は出ないようにしなければなりません。
そのためにも、アルバイトをする際は、目的に合わせて目標金額や月のシフト日数を設定する必要があります。「お小遣いのために月5万円」「月に10日まで」などと具体的に決めておくとよいでしょう。
実際にアルバイトを始めると親子で決めたルール通りにならない場合もありますが、事前に目標を定めておくことで働きすぎていないかの判断がしやすくなります。
時給だけでアルバイトを決めるのはNG
アルバイトを探す際に、時給ばかり気になってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、目標金額達成のために必要な場合以外は、「通いやすさ」や「シフトの柔軟性」などを重視したいところです。
子どもの将来の夢や進路に合わせて仕事を選ばせるのもおすすめです。興味のある業種や経験してみたい仕事がある場合には、業種や仕事内容を絞って探してみるとよいでしょう。
また、高校生としての生活とアルバイトを両立させるためには、学校や部活に影響が出ず、無理なく続けられることに重点を置く必要があります。
トラブル回避のために親子でしっかりと話し合おう
子どもがアルバイトを始める際は、本人に任せきりにするのではなく、家族や親子で話し合うことが大切です。高校生のアルバイトはさまざまな規定があるため、ルール違反をしないよう注意しなければなりません。
最初に確認しておくべき点は、校則違反とならないかどうかです。アルバイトを禁止している学校や、事前に許可を得たケースに限りアルバイトを可能としている学校などに通っている場合、無断でアルバイトをしてしまうと何らかの処分を課せられる恐れがあります。
また、未成年者がアルバイトをする場合には親の合意が必要です。子どもがアルバイトを始める際は、労働条件についてもしっかりと確認し、のちのちのトラブルを回避するためにも不明点は事前に解消しておきましょう。
出典
株式会社マイナビ 高校生のアルバイト調査(2024年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー