更新日: 2019.02.27 その他暮らし
『友達がどんどんマイホーム購入・・マイホームを買うタイミングってどんな時?』
マイホーム購入のタイミングは人それぞれ違いますが、今回は人生のライフステージ別に、マイホームを購入する時に気をつけておきたい点を考えてみます。
執筆者:下田幸彦(しもだゆきひこ)
ファイナンシャルプランナー(AFP)
ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザー・証券外務員二種・FP事務所・青い森マネードクターズ 代表
青森県出身。大学卒業後IT企業に入社。金融系システム構築をきっかけにFP資格を取得。
保険ショップ店長、東証一部上場ハウスメーカー金融担当者を経て2016年独立。
10年にわたる保険業界と住宅業界の経験をもとに、保険などの金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして顧客利益を重視した中立な立場のアドバイスを行っています。
個別相談を中心に企業や学校へのマネーセミナー、各メディアへのコラム執筆も担当。
FP事務所・青い森マネードクターズ公式運営サイト
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住宅取得時の平均年齢は?
国土交通省の『平成29年度 住宅市場動向調査報告書』によると、マイホーム購入の世帯主の平均年齢は、注文住宅(新築)が41.0歳、注文住宅(建て替え)で58.6歳、分譲戸建住宅で39.6歳、分譲マンションで44.1歳となっています。ちなみに住宅リフォームは59.1歳となっています。
建て替えとリフォーム住宅の世帯主の年齢は、60代以上が最も多くの割合を占めています。一方、新築注文住宅、分譲住宅、マンションの平均年齢は30代~40代が中心となっています。
人生にはライフイベント(人生の節目の出来事)があり、どのタイミングでマイホームを購入するかによって、お金の面で注意しておきたいことが異なります。それでは1つ1つみていきましょう。
結婚した時
結婚を機にマイホームを購入する場合、いくつか確認しておきたいことがあります。
・結婚後の生活支出額
・出産や子育てで共働きから片働きになる可能性
・世帯の貯蓄合計額
結婚してすぐは生活支出も膨らみがちになりますし、結婚式などまとまった支出のあとで独身時代の貯蓄が減っているかもしれません。そんな時は焦ってマイホームを購入するより、落ち着いて以下を実践することが大切です。
・3ヶ月から半年くらい生活支出を大まかに把握する
・子供が生まれた時に働くかどうかを話し合っておく
・お互いの貯蓄額を把握し、マイホーム用の貯蓄が足りなければ数ヶ月貯蓄に励む
子供が生まれた時
子供が生まれたのをきっかけにマイホーム購入を考える方も多いです。
その時に大切なのは、『将来の子供の教育資金準備を優先して始めていること』そして、『将来何人くらい子供が欲しいか、夫婦で話し合っておくこと』です。
文部科学省の平成28年度子供の学習費調査によると、幼稚園から高校まで公立の学校に通った場合の学習費は合計で約540万円。また、生命保険文化センターによると、国立大学で自宅通学の場合の教育費は、4年間で平均約524万円がかかります。
このことから、お子さん一人にかかる教育費がオール公立でおよそ1000万円とすると、将来増えるかもしれない支出をあらかじめ見込んでおくことで老後資金の不足を避けられます。
もちろん、子供たちの教育費の準備だけではなく、自分たちの老後に向けた資金作りも必要ですのでお忘れなく。
子供が小学校に入学する時
子供が小学校に入学する前に、マイホームを持ちたいという方も多くいます。
これは入学後にマイホームを検討した場合、小学校の通学圏内に良い物件が見つからず、転校させてしまう可能性があるからです。子供につらい思いをさせてしまうのでは?という親心から、先にマイホームを持とうと考えるようです。
お子さんの小学校入学前にマイホームを持つ場合、気をつけておきたいことは、『住宅ローンの返済計画をより慎重に行うこと』となります。
30歳で第一子が生まれたとすると、小学校入学時には37歳になっています。ここでマイホームを35年ローンで組むと、完済時は72歳になります。65歳まで働くとすると、72歳までの残り7年間は公的年金から住宅ローンを返済することになります。
もちろん、多くは繰り上げ返済を行うため、ローン返済が72歳までかかることはほとんどありません。
しかし、思ったよりも繰り上げ返済ができず、返済が65歳以上まで及ぶ場合もあるでしょう。本当に公的年金から住宅ローンを返済することが可能なのか、資金シミュレーションで確認することが大切になってきます。
退職した時
転勤族の会社員や海外駐在の方など、現役の時にマイホームは持たず、退職後に終の棲家(ついのすみか)としてマイホームを持つ方がいます。そのような方がマイホームを購入する場合、住宅ローンを利用せず、全て現金というケースも多くみられます。
このケースで注意しておきたいことは、
・退職金で一括購入の場合、別に老後資金が確保されているか
・現金購入で投資型減税が適用される場合、住宅ローン減税よりも効果が低くなる
があります
この場合もやはり、あらかじめ資金計画を立てることが大切になってきます。
まとめ
結婚、出産、子供の入学、退職など、マイホーム購入のタイミングをライフイベント別にみてきました。いかがでしたか。
マイホームは人生で一番高い買い物です。どのタイミングで購入するにせよ、なるべく早い段階で資金計画を立てることが大切です。
そして、周囲の雰囲気に流されず、自分にとって良いタイミングで理想のマイホームを実現させてください。
出典
文部科学省「結果の概要-平成28年度子供の学習費調査」
公益財団法人生命保険文化センター「大学生にかかる教育費はどれくらい?」
国土交通省「平成29年度 住宅市場動向調査」
Text:下田 幸彦(しもだゆきひこ)
ファイナンシャルプランナー(AFP)