更新日: 2024.08.19 その他暮らし
【体験レポ】7月に“新紙幣”が発行! お札と切手の博物館の特別展「お札の誕生祭 ~新しいお札がやってきた!~」の取材で体験できることを紹介!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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お札と切手の博物館とは
JR王子駅、東京メトロ王子駅、もしくは都電王子駅前から徒歩3分のところにある国立印刷局が運営する博物館「お札と切手の博物館」。
2階建てで、お札、切手、証券など国立印刷局が製造した各種製品、明治期以前のお札、諸外国のお札や切手などのさまざまな資料が常設展示され、2階の一部で企画展として特別展示があり、誰でも無料で観覧できます。
取材した2024年7月25日は平日でしたが、夏休みらしく会場は親子連れで賑(にぎ)わっていました。
偽造防止技術を体験
写真1
お札と切手の博物館1階に設置された、偽造防止技術体験コーナー(筆者撮影)
館内に入ると、まず目に入るのが「偽造防止技術体験コーナー」です。「さわる」・「透(す)かす」・「傾ける」、そして「道具を使う」というテーマごとに偽造防止技術を体験できるようになっています(写真1)。
例えば、特殊発光インキの展示では、足元にスイッチがあり、新紙幣に「普通の光」と「ブラックライト」を照射できるのです。実際にやってみると「ここが光るのか!」とよく分かります。
企画展では子どもでも楽しく新紙幣について学べる
2階へ行くと、お目当ての企画展「お札の誕生祭 ~新しいお札がやってきた!~」が開催されていました。旧紙幣と新紙幣について、子どもでも楽しく体感できる内容となっています。また、展示文章にはすべてふりがなが振られているので、小学生にも理解しやすくなっています。
写真2
古いお札9種類の「顔」でパズルができる。(筆者撮影)
写真3
お札パズルを実際に体験。ピースがはまったときが気持ちいい。(筆者撮影)
古いお札を学んだすぐあとに、お札をパズルにして遊べるというコーナーがありました。顔がピースになっていて、すべて形が異なります。実際に全部はめ込むまで熱中している子どもを見かけました(写真2、写真3)。
写真4
「識別マーク体験装置」ではタイの紙幣を実際に触り、インクの盛り上がりを実感できる。(筆者撮影)
写真5
日本の新紙幣の識別マーク見本。四角で囲まれた場所がざらざらしている。(筆者撮影)
ユニバーサルデザインや、識別マークについての展示の隣には、識別マークを体感できる装置がありました。識別マークとは、額面を見なくても触るだけで識別ができるマークのことです。実際に触ると、インクがざらざらしているのが分かります(写真4、5)。
写真6
1万円券の凹版原版(レプリカ)と彫刻道具。(筆者撮影)
1万円券の凹版原版(レプリカ)と彫刻道具が並んで展示されていて、紙幣が左右反転の上、手彫りで作られていることが分かります。間近で見ると、精巧で驚きました。常設展で肖像の下絵を見たばかりだったので、あの絵からこうして彫刻するのか、と興味深かったです(写真6)。
ほかにも、お札を見ながら考えるクイズや、明治時代以降に発行されたお札の最高額面年表、多色印刷に使われているインクなど、実際に見ることで新たな発見がありました。
常設展では、お札の歴史を学べる
常設展では、お札の歴史や世界の切手について学べます。世界でお札が使われ始めたころの実物が展示されていて驚きました。
はがきよりも大きいお札があったこと、日本で最初のお札は縦長だったことが分かります。江戸幕府のころにはすでにお札(藩札)に「隠し文字」「すかし」などの技術が使われていて、当時から偽造防止に対する意識が高かったことがうかがえました。
写真7
「1億円の重さ」を体感できるコーナー(筆者撮影)
「1億円の重さ」を体感できるコーナーでは、1万円札1億円分(模造品)を実際に持つことができます。ケースの穴から手を入れて持ち上げると、ずっしり重かったです。1万円札1億円は約10kgと知り、米袋のようなものかと思いながらも、恐れ多さからか予想以上に重く感じました(写真7)。
まとめ
お札と切手の博物館に実際に行ってみて、お札のことをより深く知るとともに、身近に感じることができました。企画展示と常設展示を合わせても1時間あればゆっくり見ることができ、満足度が高い内容でした。
企画概要
企画展「お札の誕生祭 ~新しいお札がやってきた!~」
1期:2024年7月3日(水)~9月1日(日)
2期:2024年9月3日(火)~12月22日(日)
独立行政法人 国立印刷局
お札と切手の博物館
住所 東京都北区王子1-6-1
電話 03-5390-5194
開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)
入館料 無料
※本記事では許可を得て写真を掲載しています。
出典
独立行政法人国立印刷局 お札と切手の博物館
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー