マイナンバーカードを紛失! 再発行しようとしたら「1000円」の手数料がかかると言われてビックリ。免許証もあるし、再発行しなくても大丈夫でしょうか…?
配信日: 2024.08.21
マイナンバーカードの新規発行は無料ですが、再発行には1000円の手数料がかかります。運転免許証を持っていて身分証明ができる場合、「わざわざ再発行しなくても大丈夫かな?」と感じる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、マイナンバーカードを紛失した場合、再発行するべきかどうかについて解説します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
マイナンバーカードの役割
マイナンバーカードは、マイナンバーが記載されたプラスチック製のカードです。顔写真に加えて氏名、住所、生年月日、性別が記載されており、本人確認のための身分証明書として利用できます。
マイナンバーカードは、本人確認以外にもいろいろなことに使えます。例えば、マイナンバーカードがあれば税金の申告をオンラインで行うことができるので、税務署に行ったり紙の書類を提出したりする必要がなくなります。住民票や印鑑証明書をコンビニで取得できるため、自治体窓口の開庁時間を気にしなくて済むでしょう。
さらに、健康保険証としても使うことで、診療・薬剤情報が共有され、よりスムーズに医療が受けられます。引っ越しや結婚などにより健康保険証が変更になっても、新しい健康保険証等の発行を待たずに受診することも可能です。
また、マイナンバーカードを読み込んで政府のオンラインサービス「マイナポータル」にアクセスすることで、税金の確認や行政からのお知らせなど、必要な情報を簡単に確認できるのもメリットです。
運転免許証もよく本人確認手段として用いられますが、主に運転資格の証明に特化したものです。マイナンバーカードは広範囲の手続きに対応できる点で、運転免許証とは役割が異なるといえるでしょう。
マイナンバーカード再発行にかかる費用
マイナンバーカードの再発行には、通常1000円の手数料がかかります。この手数料は、カード本体の再交付費用(800円)と電子証明書の発行費用(200円)を合計したものです。電子証明書とは、他人による「なりすまし」やデータの改ざんを防ぐために本人であることを電子的に証明するものです。
一方、運転免許証の再交付には2250円の手数料がかかります。マイナンバーカードの初回交付手数料は無料であるため、再交付手数料を高いと感じる人もいるかもしれませんが、運転免許証と比較すると安価であることが分かります。
マイナンバーカードを紛失したら
マイナンバーカードを紛失した場合は、カードを再発行するつもりがなくても、できるだけ早く一時停止依頼をすることが大切です。一時停止することで電子証明書が利用できなくなり、悪用を防ぐことができます。マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178 ※24時間365日受付)へ連絡しましょう(2024年8月時点)。
自宅外で紛失した場合は、警察署に届出を行いましょう。その後住んでいる自治体へ出向き、廃止を希望するなら廃止の手続き、新しいカードの交付を希望するなら再発行の手続きをする必要があります。
マイナンバーカードを紛失したとしても、第三者が容易に悪用できないといわれています。しかし、もしもの事態に備え、必要な手続きを済ませておくことが大切です。
紛失したら再発行するのが無難! 届出は忘れずに
マイナンバーカードがあれば、行政手続きや病院受診がよりスムーズに行えます。運転免許証も本人確認として使えますが、マイナンバーカードより利便性は低い傾向にあります。
マイナンバーカードの再発行には1000円の手数料がかかりますが、その費用は免許証の再発行手数料と比べても安価です。マイナンバーカードを再発行することで得られる長期的な利便性を考えると、紛失したときはそのままにせず再発行したほうが賢明だといえるでしょう。
再発行をしない場合であっても、悪用を防ぐために専用ダイヤルに連絡し、一時利用停止することをおすすめします。
出典
デジタル庁 マイナンバーカードとは
地方公共団体情報システム機構 マイナンバーカード総合サイト 紛失・一時停止/セキュリティ
警視庁 遺失、盗難、汚損、破損、表示内容の変更による再交付手続
執筆者:山田麻耶
FP2級