マイナンバーカードの「更新通知」が届きましたが、手続きに行くのが面倒です。このまま更新をしないと“罰金”などのペナルティはありますか? 写真も撮りなおす必要があるのでしょうか…?
配信日: 2024.08.24
本記事では、マイナンバーカードと電子証明書の更新期限、更新をしないとどうなるか、電子証明書失効後の更新方法などについて紹介します。
執筆者:橋本典子(はしもと のりこ)
特定社会保険労務士・FP1級技能士
マイナンバーカードの有効期限
マイナンバーカードの有効期限は「発行日から10回目(未成年者は5回目)の誕生日まで」です。この更新日は、マイナンバーカードの表面にある生年月日の右側に記載されています。そのため、マイナンバーカードは10年ごとに更新すればよいと思っている人もいるかもしれません。
電子証明書は5年更新
しかし、マイナンバーカードに組み込まれている電子証明書の有効期限は、10年ではなく「5年」です。そのため電子証明書の機能を使う人にとっては、マイナンバーカードは実質的に5年更新ということになります。電子証明書の有効期限が近づくと、地方公共団体情報システム機構から「電子証明書の有効期限通知書」が郵送されてきます。
電子証明書でできること
「本人確認」と「電子署名」が、マイナンバーカードの電子証明書の主な役割です。
本人確認機能は、コンビニでの住民票などの取得、健康保険証としての使用、マイナポータルへのログイン時などに役立ちます。また電子署名の機能はe-Taxなど電子申請時に使用されます。
電子証明書の更新手数料
マイナンバーカードの電子証明書の更新に、手数料はかかりません。また、電子証明書の更新をするだけですから、カード自体が新しくなるわけではありません。そのため顔写真の準備なども不要です。
電子証明書の有効期限が切れると
しかし、電子証明書の更新をするには市役所などに出向く必要があるため「忙しくて、そんな時間はない」「このまま更新しなくてもいいや」と思う人もいるかもしれません。
電子証明書の更新をしないとどうなるのでしょうか?
個人認証などができなくなる
マイナンバーカードに付帯している電子証明書を更新しないまま期限が切れると、電子証明書は失効します。失効後は、コンビニでの住民票の取得、健康保険証としての利用、e-Taxでの電子申請などができなくなります。
ただし、マイナンバーカード自体は有効ですから「写真付きの身分証明書」としては、従前どおりの使用が可能です。
更新しないとペナルティがある?
電子証明書の更新をしなくても、罰金などのペナルティはありません。
有効期限が切れても更新できる?
電子証明書の有効期限が切れて電子証明書が失効しても、市役所などで手続きをすれば電子証明書は再発行されます。2024年8月現在は、失効後の再発行であっても手数料は発生しません。
ただし、マイナンバーカード自体を紛失している場合は、原則として1000円の発行手数料がかかるため注意しましょう。
まとめ
電子証明書の更新期限までに手続きをしなくても、ペナルティはありません。しかし、電子証明書は失効し、e-Taxでの申請や健康保険証としての利用ができなくなるため、継続して使用するためには早めに更新した方がよいでしょう。なお電子証明書が失効しても、マイナンバーカードを持参して手続きをすれば、無料で再発行されているようです。
出典
地方公共団体情報システム機構 マイナンバーカード総合サイト マイナンバーカードについて
マイナポータル 電子証明書とは何ですか?
総務省 マイナンバーカードの交付・保有枚数等について(令和6年7月末時点)
執筆者:橋本典子
特定社会保険労務士・FP1級技能士