更新日: 2024.08.28 その他暮らし

新幹線で「となりの人の膝」がこちらの席に侵入してくる! となりの席と「2席分」購入しても大丈夫ですか? 2倍の料金を払ってもいいので、移動時間を“快適”に過ごしたいです

新幹線で「となりの人の膝」がこちらの席に侵入してくる! となりの席と「2席分」購入しても大丈夫ですか? 2倍の料金を払ってもいいので、移動時間を“快適”に過ごしたいです
新幹線での移動中、となりの席の人が気になって落ち着かないという経験をしたことがある人もいるでしょう。騒がしい、お酒臭い、足を広げすぎている、しつこく話しかけてくる……といったことがあると、長時間の移動を快適に過ごせませんよね。
 
となりに座る人がどのような人なのかは事前に分からないため、「となりの人ガチャ」と表現されることがあります。「となりの人ガチャ」に外れることが何度も続くと、「お金がかかってもいいから、となりの席も購入して自分のスペースを確保したい」と考えるかもしれません。
 
本記事では1人で2席分の指定席を確保することが可能なのか、新幹線で快適に過ごすための方法について解説します。

1人で新幹線2席を購入できる?

結論からいうと、新幹線に乗る際に1人で2席分のチケットを購入することは基本的に禁止されています。
 
例えばJR東日本の旅客営業規則では、「同一旅客は、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することができる」とされています。
 
つまり2枚の指定席の券を購入しても、そのうち使えるのは1座席のみということです。新幹線は多くの人が利用する公共の交通機関です。座席の数には限りがあるため、できるだけ多くの乗客に公平に座席を提供するためにこのような規則が設けられています。
 

新幹線で快適に過ごしたい場合

新幹線でとなりの人を気にせず快適に過ごしたい場合、座席を2席確保するのではなく、他の方法を考える必要があります。
 
例えばグリーン車では、通常の指定席よりもシートが広めです。となりの席の人が全く気にならないほど離れられるわけではありませんが、ゆったりとしたスペースになることで心にゆとりを感じられるかもしれません。
 
また、各JRで設けられている次の車両を利用するのも良いでしょう。
 

・グランクラス(JR東日本)

グランクラスは、新幹線の中でも最上級のクラスです。グリーン車より座席が広く、シートが独立しています。一部を除き軽食やドリンクも提供されるため、移動時間をゆったりと過ごしたい人にお勧めです。
 
グランクラスを利用するには、新幹線の運賃と特急料金に加えて、グランクラス料金が必要になります。グランクラス料金は、移動距離やサービス内容によって異なります。東京駅から新青森駅間の移動を例に挙げると、通常期の指定席であれば片道1万770円ですが、グランクラスを利用すると片道2万8780円かかります(えきねっと/2024年8月25日時点)。
 

・TRAIN DESK(JR東日本)

仕事や勉強、読書をしたい人が優先される車両です。仕事や勉強をする人が優先とされる車両のため、集中して作業をしている人が多い車両だと考えられます。TRAIN DESK車両を指定して普通車指定席を購入すれば、追加料金はかかりません。
 

・S Work車両(JR東海)

S Work車両は、ビジネスパーソン向けの専用車両です。パソコンの操作に加え、座席でのWebミーティングも可能とされています。より広く快適に作業をしたい人向けのS WorkPシートにはパーティションやドリンクホルダーが設けられているため、プライバシーを守りつつリラックスして作業ができるでしょう。
 
S Work車両は普通車指定席と同額で利用できますが、S WorkPシートを利用する場合は追加料金の1200円を支払う必要があります。
 
このような専用車両には「ゆったり過ごしたい」「仕事に集中したい」という思いを持った人が集まります。「となりの人ガチャ」に外れる可能性が低くなるのではないでしょうか。自分が利用する新幹線にこのような専用車両がないか、調べてみると良いでしょう。
 

1人で2席分の利用は不可! 他の方法を検討しよう

となりの席に誰も座ってほしくないという希望があっても、1人で2席分を購入することはできません。もし2席分購入したとしても、実際に座れるのはどちらか1席です。
 
グリーン車やグランクラスなど広々とした席を利用することで、となりの席の人が気になりづらくなるでしょう。新幹線で仕事や読書に集中したい場合、TRAIN DESKやS Work車両などを利用するのもお勧めです。
 
なお、となりの人が大音量で音楽を聴いている、お酒を飲んで騒いでいるといった迷惑行為を行っている場合は、まずは車掌に相談しましょう。注意してくれたり、空席があれば座席を交換してくれたりする可能性があります。
 

出典

東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則
東日本旅客鉄道株式会社 GranClass
東日本旅客鉄道株式会社 ワーク&スタディ優先車両“TRAIN DESK”
東海旅客鉄道株式会社 S Work車両
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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