「仕事が生きがい」という友人が0歳の赤ちゃんを預けて職場復帰しました!育休中もお金は出るのになぜ働くのでしょうか?
配信日: 2024.10.02
今回は、育児休業制度の対象期間や給付金制度でもらえる金額、「0歳児保育」のメリットなどについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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育児休業制度とは? 育休中にもらえる給付金の金額は賃金の67%または50%
育児休業制度とは、1歳未満の子どもがいる労働者が育児のための休業を取得できる制度です。基本的には子どもが1歳になるまで取得できる制度ですが、保育所に入所できないなど、一定の理由がある場合は最長2歳まで延長できます。
また、原則として育休中に会社からの賃金支払い義務はありませんが、雇用保険に加入している労働者であれば、所定の要件を満たすことで国から「育児休業給付金」の受け取りが可能です。
厚生労働省の「育児休業給付の内容と支給申請手続」によると、育児休業給付金でもらえる金額は以下の方法で計算できます。
・休業開始時賃金日額×支給日数×67%(休業開始~180日まで)
・休業開始時賃金日額×支給日数×50%(181日目以降)
※休業開始時賃金日額は、育休開始前の直近6ヶ月間の賃金の総額を180で割った金額です。
例えば、育休前に月25万円の賃金をもらっていた場合、休業開始時賃金日額は約8333円です。支給日数を30日と仮定した場合、育休開始後180日までは「8333×30×67%=約16万7500円」、181日目以降は「8333×30×50%=約12万5000円」が支給される計算です。
育休前と同等の収入は得られませんが、育児休業給付金があれば子育てをしながら金銭面での安心が得られるでしょう。
なお、支給額には上限額と下限額があり、また、育休期間を対象として会社から賃金が支払われた場合は支払われた賃金の金額に応じて支給額が減額もしくは支給停止となる場合があります。
「0歳児保育」のメリット
「0歳児保育」のメリットは4つ考えられます。
・気軽に相談できる相手ができる
・早めに職場復帰ができる
・発達に合わせた保育ができる
・たくさんの人とかかわる機会がある
「0歳児保育」は子どもだけでなく親にもメリットがあります。というのも、保育で分からないことや不安があれば、先生方に気軽に相談ができるからです。先生方は知識や経験があるため、保育で分からない点などを聞くと解決する可能性があります。
特に、1人目の子どものときは、保育に関して分からないことばかりであるケースが多いです。保育所などに預けていれば相談や質問がしやすいため、親にとって心強いでしょう。
同時に、職場復帰を早めにできる点も大きなメリットです。育休を取得せずに職場復帰をすると、満額の給料を受け取れるだけでなく、キャリアの維持がしやすいでしょう。「0歳児保育」の利用は、仕事も子育ても両立したい方におすすめです。
また、保育所などでは、先生方がしっかりと子どもたちを観察し、発達に合わせた環境や遊びを提供してくれます。発達に合わせた保育を早い段階から受けられるのは大きなメリットでしょう。
さらに、保育所などは集団生活の場でもあるため、同じ年齢の子どもや大人とかかわる機会が多くあります。赤ちゃんは保育所などでなければ家族以外の人とかかわる機会がほとんどないため、たくさんの人と接する機会がある場所は貴重な環境といえるでしょう。
育休を取得しない場合、キャリアを重ねながら収入を得られる安心感があると考えられる
育休を取得し、育児休業給付金を受け取っても現役時代と同様の金額は支給されません。そのため、生活費などを安定して得たい方は育休を取らずに働いた方が安心でしょう。また、育休を取得せずに仕事に復帰すれば、キャリアも重ねやすい可能性があるため、将来的な収入アップも見込めるかもしれません。
今回の事例のように、友人が0歳の赤ちゃんを預けて職場復帰した場合、経済面の安心感や今後のキャリア、また「0歳児保育」のメリットなどを総合的に考えて決めた可能性が考えられるでしょう。
出典
厚生労働省 育児休業給付の内容と支給申請手続 (2)支給額(10ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー