更新日: 2019.06.13 その他暮らし
子供の金銭感覚を養うには、幼少期から遊びに取り入れる!
金銭感覚を身につけずに大人になってしまうと、後先考えずに買い物をして貯金が底をつきた・・・ということになるかもしれません。では、どうしたら金銭感覚は身につくのでしょう。子供のうちから何ができるのか、考えてみました。
執筆者:小沼鮎子(こぬま あゆこ)
ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
大学を卒業後、大手証券会社に就職。約10年間、個人のお客様への資産コンサルティング業務に主に携わる。勤務中に、資産コンサルティング業務の延長線上に、ファイナンシャルプランナーという仕事があることを知り、お客様に寄り添ったコンサルティングができることに共感し、資格を取得。アメリカでは資産管理の一生涯のパートナーとして時には金融に詳しいお茶飲み友達として身近な存在であるファイナンシャルプランナーという仕事を、日本でも普及させたいという志を持って一般の方への情報発信をしている。
幼児期から遊びに取り入れて!
お金の勉強は小学生頃からじゃないの? と思う方が多いかもしれませんが、実は遊びを通じてもっと早くから取り組めることをご存知でしょうか。
たとえば、3歳頃からできるお買いものごっこは、初めてお金の勉強ができる最適な遊びです。お父さんやお母さんがお店屋さん役で、子供がお客さん役というパターンや、逆でもいいです。まずは、何か品物を購入して代金を支払う場面を体験させてあげましょう。
大人は当然知っていますが、子供は、お金は品物を購入するときやサービスを受けるために必要だということを知りません。まずはお金の持つ意味を教えてあげることが第一歩です。
数字がわかるようになってきたら、お買いものごっこに値段の設定をしてみるといいでしょう。「300円で何と何が買えるかな?」など、子供に考える機会を与えてあげてください。お金には限りがあることや、その中でやりくりする必要があることに気づくきっかけになります。
お買いものごっこからステップアップさせたい子には、お祭りの縁日などで500円ほど渡して、与えられた金額の中でなにがやりたいのか、自分で考えさせてあげるのもいいですね。
100円のゲームを5回やる子もいれば、500円のゲームを1回やる子もいると思います。大切なのは、限られた資金をどう使うのか、子供のうちに真剣に考える機会をつくってあげることです。何度か経験すると、どうしたらもっと賢く使えるか、考える力が身についてくるでしょう。
小学生頃からは、お小遣いを
小学生になると、子供にお小遣いをあげるご家庭も多いのではないでしょうか。
金融広報中央委員会が行った「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」では、お小遣いは小学生の約7割、中学生・高校生では約8割がもらっていると回答しているようです(注1)。
ちなみに、もらっている金額は、小学生で月に一度お小遣いをもらっている子のうち最も多い回答が500円、中学生では1000円、高校生では5000円となっています。
お小遣いは子供の金銭感覚を鍛えるのに大変役立ちますが、あげるときに気を付けたいのが、使い方はある程度本人にまかせてあげるということです。
「ずっと欲しかったおもちゃを買うために、しばらくお金を使わないでとっておこう」「今月はちょっと使いすぎちゃったな。来月は気をつけよう」など、だんだんと計画的に管理しながら使うことを考えるようになるでしょう。
親の目から見て「そんな無駄使いして・・・」と思うことがあっても、過度に干渉しないで見守ってあげてください。自分で感覚をつかむことが大切です。
また、“最初は月に一度あげていたが、いつの間にかねだられるたびにあげていた”など、途中で方針が曖昧になってしまわないように、金額や渡し方(月に一度あげるか、お手伝いをしてもらったときに渡すか、など)については、あらかじめしっかりご家庭で話し合っておきましょう。
親の目が届くうちに、社会に出る練習をたくさんしてあげたいですね。金銭感覚は大人になって突然身につくものではありません。小さい頃からお金に接する機会をたくさん与えて、少しずつ感覚を養ってあげることをおすすめします。
(注1)金融広報中央委員会 知るぽると「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」調査結果の概要より
Text:小沼 鮎子(こぬま あゆこ)
ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者