更新日: 2024.12.01 子育て
わが家には小2・小4・小6の子どもがいて、それぞれ「おこづかい」は1人500円です。そろそろ金額に差をつけようかと思っていますが、いくらが適切でしょうか?
本記事では、子どもの年齢や家庭の状況に適した金額の考え方や、実際に設定する際のヒントをお届けします。おこづかいを通じて、子どもとお金について話し合うきっかけを作っていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「おこづかいに差をつける時期」とその理由
子どもが成長すると、学年や生活環境に応じて必要なものが変わります。例えば、低学年の頃はお菓子や文房具が中心だった出費が、高学年になると友だちとの外出や趣味に使うようになります。
また、おこづかいを通じて「お金の価値を学ぶ」といった、教育的な意義もあります。同じ金額のおこづかいでは、学年が上がるほど価値が下がったように感じるため、年齢に応じた適切な金額を設定することが大切です。
目安として、小学校低学年から高学年の間で少しずつ金額に差をつけていくのがおすすめです。
年齢や学年別「おこづかいの相場」と具体的な金額例
次に、小学生のおこづかいの相場について見ていきましょう。金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」によると、小学生のおこづかいの相場は以下のようになります。
小学校低学年(1・2年生):500円程度
小学校中学年(3・4年生):500円程度
小学校高学年(5・6年生):1000円程度
おこづかいの金額は、子どもの年齢や家庭の状況に応じて調整することが重要です。例として、上記の調査を参考にして3人の子どもの金額を以下のようにします。
小2:500円(低学年の相場に合わせる)
小4:500〜700円(中学年の相場を考慮)
小6:1000円(高学年の相場に合わせる)
ただし、これはあくまで目安であり、各家庭の状況に応じて決定することが大切です。
おこづかいに関する注意点とトラブル回避法
おこづかいを渡す際には、金額や使い方について適切に考えることが大切です。不用意な設定や対応は、子どもとの間でトラブルにつながることもあります。以下のポイントを押さえておきましょう。
渡しすぎは甘やかしにつながる
おこづかいの金額が多すぎると、子どもは「お金は簡単に手に入るもの」と誤解してしまいます。必要以上に渡すと、無駄遣いやぜいたくな使い方が増える可能性もあります。おこづかいの金額は適度な制約を持たせ、計画的に使う重要性を教えるきっかけにしましょう。
他の家庭との比較に配慮する
子どもが、「友だちよりおこづかいが少ない」と感じることがあるかもしれません。そのような場合には、「家庭ごとに状況が違う」ことを丁寧に説明し、自分たちの家庭に合った金額である理由を話し合うことが大切です。他の家庭と比較せず、自分の家庭の状況に応じた金額を設定することが重要です。
お金の使い道を見守りながら話し合う
子どもがおこづかいをすぐにゲームやお菓子に使い切ってしまうこともあるでしょう。そんなとき、頭ごなしにしかるのではなく、「次はどう使えばいいと思う?」と一緒に考える時間を作りましょう。また、「貯金」や「欲しいものを買うための計画」について提案し、少しずつ金銭感覚を育てる手助けをするのもよい方法です。
使い方のルールを明確にする
「必要なものは親が買うのか」「すべておこづかいの範囲でまかなうのか」など、使い方のルールを明確にしておくと、子どもが迷わずに済みます。また、ルールは一方的に決めるのではなく、子どもと話し合いながら決めると、納得感が生まれやすくなります。
また、おこづかい帳をつけてもらうなどして、お金の使い道を把握することも重要です。友だち同士でのお金の貸し借りは禁止するなど、具体的な禁止事項も設定しておくとよいでしょう。
子どもがおこづかいを上手に使うには、親子間でのコミュニケーションが欠かせません。失敗も学びの一環と捉え、必要に応じて対応を柔軟に変えていくことがトラブル回避のポイントです。
おこづかいの金額設定で家庭の方針を見直す機会に
おこづかいの金額を考えることは、単なる金額調整ではなく、子どもたちに金銭感覚や価値観を教える大切な機会です。学年や生活環境に応じて金額を変えることで、子どもたちは年齢に応じた「お金の使い方」を学ぶことができます。
また、おこづかいの金額を考える過程で、家庭の教育方針を改めて考えるきっかけにもなるでしょう。おこづかいの金額差は、兄弟間の成長や責任の違いを意識させるよい機会でもあります。これを機に、子どもたちと一緒に「お金との向き合い方」を話し合ってみてはいかがでしょうか。
出典
金融広報中央委員会 子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー