「エンジンをかけたまま」買い物に行ってはいけないのですか? 暖房が付いたままで車内が冷えず、すぐに走り出せるので便利なのですが…。

配信日: 2024.12.12

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「エンジンをかけたまま」買い物に行ってはいけないのですか? 暖房が付いたままで車内が冷えず、すぐに走り出せるので便利なのですが…。
日常生活の移動において、車が欠かせない存在になっている方は少なくないでしょう。停車時にはエンジンを止めるのが一般的ですが、空調管理などの理由でエンジンをかけっぱなしにする方もいるかもしれません。
 
本記事ではエンジンをかけたままにすると起こり得ることについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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エンジンをかけたままにするとどうなる?

車のエンジンをかけたままにする場合、何らかの車の機能を利用していることが多いでしょう。暖房を付けて、車内を暖めておくこともその1つといえます。
 
以下に、エンジンをかけたままで行いがちな行動の例をまとめました。

●車内を適温に保つため、エアコンを使う
●スマホや電子タバコなどの充電
●ルームランプの使用

上記はいずれも、車のバッテリーを利用する行為です。特に意識せずに利用した経験がある方は多いでしょう。車の走行中に上記の機能を利用しても問題はありません。
 
しかし、停車中にエンジンをかけたままにして上記の行動をとると、トラブルを引き起こす可能性があります。
 
以下に、エンジンのかけっぱなしによって引き起こり得るトラブルをまとめました。

●バッテリー上がりや劣化
●燃料の消費によるガス欠
●道路交通法の違反

エンジンによる発電量が車内での消費量を上回ると、いずれバッテリー上がりを引き起こします。エアコンをかけたまま車を離れた場合、戻ってきたときにバッテリーが上がっている事態になりかねません。
 
また、エンジンをかけたままにしていると、燃料も消費します。10分間のアイドリング状態では、130mlほどの燃料を消費するといわれています。エンジンをかけたままにする時間や燃料の残量次第では、ガス欠になる可能性もあり、危険です。
 
道路交通法では、車両を離れる場合はその原動機を停止させ、完全にブレーキをかけるなどの処置を講ずるべきと定められています。したがって、買い物やトイレなどで少しの時間だけ車を離れる場合でも、時間に関係なくエンジンを停止させなければいけません。
 
対応を怠った場合は停止措置義務違反、つまり道路交通法違反となり、違反点数1点と車両に応じた反則金の支払いが科せられます。なお、反則金は大型車であれば7000円、普通車と二輪車は6000円、小型特殊車と原付車では5000円です。
 
以上の通り、エンジンのかけっぱなしは実害を引き起こしかねない行動であり、法律で認められた行動でもありません。
 

車のバッテリーが上がったら

エンジンをかけたままにしてバッテリーが上がってしまった場合は、何らかの方法で応急処置をする必要があります。
 
バッテリーが上がった場合の応急処置として、ほかの車からバッテリーを分けてもらう、ジャンピングスタートという方法があります。しかし、専用のコードが必要なうえ、他人に迷惑をかけることから、実行する方は少数派だと考えられます。
 
バッテリー上がりの対処法として、最も一般的なのはロードサービスの依頼でしょう。ロードサービスとは、事故や故障などで車にトラブルが発生した場合に、復旧作業やレッカー移動などの対処を依頼できるサービスです。保険会社が展開しているほか、ロードサービスを専門とする業者もあります。
 
バッテリー上がりに対する処置を含め、ロードサービスにおける費用相場は業者により異なります。
 
大手専門業者におけるバッテリー上がりへの対処の場合、昼間の一般道であれば、基本料金の1万5700円に加え、作業量やけん引料、油脂、燃料代などが別途かかります。なお、夜間は基本料金が1万9630円です。
 
高速道路や自動車専用道路の場合、基本料金は一般道路よりも高くなります。最低料金でも1万9630円、最大では夜間の出動で3万7270円です。
 
なお、ロードサービスは自動車保険に付帯されていることも多いため、事前に確認しておくとよいでしょう。
 

エンジンのかけっぱなしはトラブルの原因に

エンジンをかけっぱなしにすると、バッテリー上がりやガス欠などの原因になります。また、エンジンをかけたままで車両を離れる行為は、道路交通法に違反します。実害と倫理的な側面の両方から考えても、控えた方がよい行動といえるでしょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 道路交通法 第七十一条
警視庁 違反点数の点数一覧表
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
一般社団法人 日本自動車連盟 ロードサービス料金表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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