「生活習慣病」のリスクを高める「飲酒量」ってどのくらい?「飲酒頻度」の調査結果から解説

配信日: 2024.12.12

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「生活習慣病」のリスクを高める「飲酒量」ってどのくらい?「飲酒頻度」の調査結果から解説
生活習慣病のリスクを高める飲酒量の目安を解説し、調査データをもとに適度な飲酒の頻度について考察します。また、健康的な生活習慣を維持するためのポイントもご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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飲酒と生活習慣病リスクの関係

適度な飲酒は健康維持に寄与するといわれる一方、過剰な飲酒は生活習慣病のリスクを高めます。飲酒量が増えるほど、肝臓疾患や高血圧、糖尿病などのリスクが上昇するためです。
 
生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、1日の純アルコール摂取量が男性で40グラム以上、女性で20グラム以上とされています。この量の摂取が続くと、肝機能の負担が大きくなり脂肪肝やアルコール性肝炎を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。
 
また、アルコールは血糖値のコントロールを乱し、糖尿病発症の引き金となる場合があります。適切な飲酒量を守り、飲酒後は水分補給や十分な休息を取り、生活習慣病のリスクを減らすことが大切です。
 

飲酒頻度と健康への影響

飲酒の頻度が高いほど生活習慣病のリスクが高まる恐れがあります。厚生労働省のデータによると、飲酒頻度と生活習慣病のリスクの関係は表1の通りです。
 
表1

飲酒頻度 生活習慣病のリスクを高める量
毎日 40~60g
週5~6日 40~60g
週3~4日 60~100g
週1~2日 100g
月1~3日 100g

出典:厚生労働省「あなたが決める、お酒のたしなみ方」より筆者作成
 
飲酒が毎日の習慣になっていると、アルコール依存症の一因となるだけでなく、肥満、高血圧、心疾患のリスクを増加させます。そのため、週に数回程度に頻度を抑え、連続して飲酒しない「休肝日」を設けることが推奨されています。
 
例えば、週に1~2日はアルコールを一切摂取しない日を設けることで、肝臓の回復を助けることが可能です。また、飲酒頻度を減らすためには、アルコール以外の飲み物を選ぶ習慣をつけたり、外食時にはノンアルコールの選択肢を活用したりするとよいでしょう。
 

飲酒と肥満の関係

飲酒はカロリー摂取量の増加につながり、肥満の原因となることがあります。肥満は糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病リスクを高める主要因であるため、飲酒量とともに飲酒時の食事にも注意が必要です。
 
適切な量を守りつつ、野菜中心の低カロリーのつまみを選ぶことで、肥満を予防することができます。さらに、飲酒後に運動習慣を取り入れることも効果的です。
 

禁酒や節酒のメリットと実践方法

禁酒や節酒を取り入れることで、生活習慣病のリスクを大幅に低下させることが可能です。特に、アルコール依存の兆候がある場合や高血圧や肝臓疾患が疑われる場合には、禁酒が推奨されます。
 
一方、完全な禁酒が難しい場合は、節酒を心がけ、飲酒量を徐々に減らすのも有効な方法です。例えば、1回の飲酒量を減らす、低アルコール飲料を選ぶ、外食時の飲酒を控えるなどの工夫をしてみましょう。禁酒や節酒によって、睡眠の質向上や体重管理、免疫力の向上など、生活全般の質が向上することが期待できるのです。
 
また、節酒や禁酒をすることによって節約にもつながります。毎日150円の缶ビールを2本飲んでいる場合、週に2日休肝日を設けることによって月2400円の節約になります。毎日の飲酒量を缶ビール1本にする、休肝日を増やすなどによってさらに節約効果を高めることが可能です。
 

健康的な生活習慣を維持する飲酒の工夫

飲酒を楽しみながら健康的な生活習慣を維持するには、いくつかの工夫が必要です。
 
例えば、アルコールを飲む際には食事と一緒に摂ることで吸収を緩やかにし、肝臓への負担を軽減します。また、飲酒量をあらかじめ決め、適量を守ることも重要です。
 
さらに、飲酒後に軽い運動やストレッチを行うことで、アルコール代謝を助け、体調を整えることができます。こうした習慣を取り入れることで、飲酒が生活習慣病の引き金とならないように予防することが可能です。
 

出典

厚生労働省 あなたが決める、お酒のたしなみ方
厚生労働省 e-ヘルスネット アルコールとメタボリックシンドローム
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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