今年の「忘年会会場」が自宅から遠い!「タクシー」と「運転代行」どちらを使うべき? 自宅まで10kmの場合でシミュレーション
配信日: 2024.12.13
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
タクシーと運転代行の料金制度の違いは?
タクシーは運転手が目的地まで運転して目的地へ移動する交通手段です。運転代行は、利用者の車を代行業者が運転し、利用者は同乗し、目的地には利用者の車と代行業者の随伴車が一緒に向かいます。
タクシーと運転代行の料金制度の違いはどのようなものでしょうか? それぞれの料金制度の概要をみてみましょう。
タクシーの料金制度
タクシーの料金は、主にタクシー運賃、迎車料金、予約料金の3つの組み合わせで計算されており、基本となるタクシー運賃は、法律によって地域ごとにそれぞれ統一されています。
タクシー乗り場からの乗車や、路上を走っているタクシーを呼び止めて乗車した場合はタクシー運賃(初乗り運賃)がかかり、目的地までの走行距離によって加算運賃が上乗せされて変動します。
タクシー会社に連絡して呼んだ場合にはタクシー運賃に迎車料金が加算され、「9時に来てください」などと予約した場合にはタクシー運賃・迎車料金・予約料金の3つを合わせて請求されます。このほかに、車種指定料金、高速道路の走行代金、深夜料金なども加算の対象です。
運転代行の料金制度
運転代行の料金は、主に基本料金(代行保険料などを含む)と加算料金、割引料金の3つを合計して計算されています。基本料金と加算料金、割引料金は代行業者それぞれで設定されていて、基本料金に設定された距離よりも短い距離で利用した場合には料金が変動することもあります。
どちらを使えば良いのか判断するポイントは?
タクシーと運転代行のどちらを使えば良いのか判断する主なポイントは、「目的地までの距離」と「利用する時間帯」です。タクシーと運転代行では料金制度が異なるため、タクシーと運転代行の料金がそれぞれいくらになるのか、試算します。
(1)福岡市に住むAさんが、21時に片道10キロメートルを利用した場合(現金支払い)
・タクシーB社を利用しての料金(10円未満切り捨て)
福岡市タクシー運賃(普通車初乗り料金1キロメートル)670円、加算料金(268メートルごとに80円)で計算します。
(利用距離10キロメートル-初乗り距離1キロメートル)÷268メートル×80円=加算料金約2680円
初乗り料金670円+加算料金約2680円+迎車料金300円=料金約3650円
・代行業者C社を利用しての料金
C社が設定している料金10キロメートル3600円(代行保険料などを含む)
21時に同じ距離を利用するケースでは大きな差が無い結果となりました。
同じ両社で距離が短い場合を計算すると、利用距離3キロメートルではタクシー約1560円、代行業者は2200円で、距離が短いとタクシーが安くなります。
(2)福岡市に住むDさんが、23時に片道10キロメートルを利用した場合(現金支払い)
それでは、利用距離が同じ10キロメートルで時間帯が違うと料金はどのくらい変化するのでしょうか。
・タクシーB社を利用しての料金
福岡市タクシー運賃の22時からの深夜料金(20%割増)、加算料金(268メートルごとに80円)で計算します。深夜料金の20%割増は料金が20%増えるのではなく、距離が20%短く計算されます。
深夜料金の計算式
1000メートル(初乗り距離)÷1.2=約830メートル
268メートル(加算距離)÷1.2=約220メートル
(利用距離10キロメートル-初乗り距離830メートル)÷268メートル×80円=加算料金約2730円
初乗り料金830円+加算料金約2730円+迎車料金300円=料金約3860円
・代行業者C社を利用しての料金
C社が設定している10キロメートル料金3600円(代行保険料などを含む)。
23時に同じ距離を利用するケースでは、代行業者が安い結果になりました。
まとめ
忘年会などに参加して、飲酒運転を防ぐためにタクシーと運転代行のどちらを使えば良いのか判断する主なポイントは「目的地までの距離」と「利用する時間帯」です。各地のタクシー料金と代行料金はそれぞれ異なるため、事前に問い合わせておくことが望ましいでしょう。
出典
公益社団法人全国運転代行協会 運転代行のしくみ
日本交通株式会社 タクシー料金について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー