子ども二人が「大学生」で家計はギリギリ…貯蓄もほとんど残っていません。子どもを大学に行かせているほかの家庭は「余裕」があるのでしょうか?

配信日: 2024.12.13

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子ども二人が「大学生」で家計はギリギリ…貯蓄もほとんど残っていません。子どもを大学に行かせているほかの家庭は「余裕」があるのでしょうか?
子どものいる家庭では教育費がかかるため、家計管理が難しいと感じることもあるでしょう。大学生の子どもが二人もいると、家計がギリギリで、貯蓄がほとんど残っていない場合も考えられます。同様に、子どもを大学に行かせている「ほかの家庭」では、どのような状況なのでしょうか。
 
今回は、大学進学にかかる費用について調べました。大学進学までに、どのくらいの貯金が必要なのかをシミュレーションし、計画的にお金を貯めることが大切です。子どもの大学進学費用が気になっている方は、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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大学進学にかかる費用

子どもが大学に進学する際には、さまざまな費用が発生しますが、その中でも大きな割合を占めるのが「授業料」と「入学金」でしょう。文部科学省によると、令和5年度の国公私立大学の授業料および入学料(カッコ内)は、以下の通りです。

●国立大学:53万5800円(28万2000円)
●公立大学:53万6191円(37万4371円)
●私立大学:95万9205円(24万806円)

これらに加えて、施設の設備費や実験・実習料なども、大学に納める必要があります。例えば私立大学(学部)の場合、初年度納付金は総額147万7339円で、内訳としては以下の通りです。

●授業料:95万9205円
●入学料:24万806円
●施設設備費:16万5271円
●実験実習料:2万8864円
●その他:8万3194円

子ども二人が大学に入学する場合は、初年度納付金だけで、おおよそ295万4678円がかかることになります。これはあくまでも平均値であり、入学する大学や学部によっても学生納付金は異なるため、事前に確認しておきましょう。
 

学生納付金以外の費用もある

大学進学の際は、学生納付金以外に以下のような出費が発生します。
 
・出願や受験にかかる費用
受験料や、願書を取り寄せるための費用がかかります。受験・合格発表・入学式の際には、大学までの交通費および宿泊費・滞在費がかかる場合もあります。
 
・入学しなかった大学への納付金
複数の大学を受験する場合は、入学しなかった大学への納付金がかかる点にも、注意が必要です。
 
・パソコンや教材などの費用
大学の授業で使うパソコン・教科書・電子辞書・教材などを購入する費用が必要です。
 
・新生活にかかる費用
大学進学後に一人暮らしをする場合は、住まい探しや新生活用品を購入するために、まとまった費用が発生すると考えられます。
 

子ども二人が「大学生」で家計はギリギリ……ほかの家庭には余裕がある?

二人の子どもを大学に通わせた場合、授業料だけでも一人あたり50万~100万円ほどかかるため、家計がギリギリになることも考えられます。入学までに貯金を取り崩してしまい、「貯蓄は100万円しか残っていない」といったケースもあるでしょう。
 
同じように子どもを大学に行かせている家庭は、経済的に余裕があるのか気になるところです。一般的には、以下のような方法で学費を払っていると考えられます。
 
・貯蓄から払っている
子どもの大学進学に備えて計画的に貯蓄をしていた家庭であれば、慌てることなく学費を払えます。祖父母からの援助や、子ども自身がアルバイトで稼ぎ貯金をしたケースもあるでしょう。
 
・学資保険の積立金から払っている
学資保険に加入して、保険料を積み立てている家庭もあります。大学進学の際に、満期保険金を学費に充てられます。
 
・奨学金を利用している
経済的な事情で、奨学金制度を利用している家庭もあります。世帯年収や子ども自身の成績など、基準を満たす必要がありますが、奨学金を受けられれば学費の負担を軽減できます。
 
・教育ローンを利用している
教育ローンに申し込んで、学費を借り入れているケースも考えられます。
 
計画的に貯蓄をしてきた家庭であれば、ある程度の余裕を持って子どもを大学に行かせることができます。しかし「すべての家庭で大学に行かせる余裕がある」とは言い切れず、上記のいずれかの方法を活用して学費を工面するケースが多いと考えられます。
 

私立大学なら、初年度納付金だけでも二人で295万4678円|「ほかの家庭は余裕がある」とは言い切れない

私立大学であれば、初年度納付金だけでも二人合わせて、295万4678円がかかります。加えて出願や入学の費用、入学しなかった大学への納付金、パソコンや教材などの費用もかかるでしょう。子ども二人を大学に行かせている家庭では、家計がギリギリになり、貯蓄がほとんど残っていないケースも考えられます。
 
子どもを大学に行かせている家庭すべてに余裕があるとは言い切れません。子どもの大学進学に備えて計画的に貯蓄をしていたり、学資保険の積立をしていれば、ある程度の余裕があるかもしれません。しかしそうでない場合は、奨学金や教育ローンを活用するケースもあるでしょう。
 
いずれにしても、子どもの大学進学時までに、学費やそのほかの費用をシミュレーションし、計画的に貯蓄をしておくことが大切です。
 

出典

文部科学省 (参考2)国公私立大学の授業料等の推移
文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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