ながらスマホで「5万円」、酒気帯び運転で「50万円」⁉11月から大幅に「罰則」強化された自転車のルールとは?

配信日: 2024.12.17

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ながらスマホで「5万円」、酒気帯び運転で「50万円」⁉11月から大幅に「罰則」強化された自転車のルールとは?
自転車は自動車のような重量や大きさ、動力はないとはいえ、「軽車両」に分類されており、いわゆる自動車と同じ「車両」に位置付けられる乗り物です。
 
自転車にまつわる事故は数多く発生しており、中には死亡事故もあります。自転車が当事者の事故は令和5年に7万2339件発生したという統計結果もあるようです。
 
そんな中、2024年11月より自転車運転に対しての罰則が強化されることになりました。以前のルールよりも罰金額が引き上げられるなど、ペナルティーが重くなります。
 
本記事では、11月より変わった自転車のルールについて紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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2024年11月から道路交通法が改正された

2024年11月に道路交通法が改正された結果、自転車を運転する人へのルールや罰則が強化されました。今回加えられた変更点をいくつかご紹介します。
 

「ながらスマホ」の罰則が厳しくなった

大きな変更点の一つは「ながらスマホ」に対する罰則です。法改正により、自転車で動いている最中にスマートフォンで通話したり画面を見たりすることが禁じられています(ハンズフリー通話は除く)。
 
違反した場合、これまでの罰則では「5万円以下の罰金」と定められていましたが、11月からは「6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に改正されています。
 
罰金額の上限が2倍に設定されているほか、懲役刑の適用も加えられました。これまで「車でのスマホ使用は注意していたけれど、自転車ではそれほど考えなかった」という人もいたかもしれませんが、今後はかなり厳しい目が向けられることになります。
 
さらに「ながらスマホ」で交通事故を起こすなど交通の安全を脅かしてしまった際には「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」と、より一層重いペナルティーが科せられるようなので注意が必要です。
 

酒気帯び運転やほう助が新たに罰則対象となった

従来の道路交通法では、自転車の酒酔い運転(酒の影響で正常な運転ができない状態での運転)については罰則対象でしたが、「酒気帯び運転」(酔っているかどうかではなく身体内に一定のアルコールを有する状態での運転)は対象ではありませんでした。
 
しかし11月の法改正により、自転車の酒気帯び運転もペナルティー対象となります。さらに自分が運転しなくても、飲酒運転をする可能性がある人にアルコールを渡すことや、自転車を提供する行為も禁止されました。
 
それぞれの違反に対する罰則は以下の通りです。
 
・酒気帯び運転
3年以下の懲役または50万円以下の罰金
 
・自転車の飲酒運転をするおそれがある者に自転車を提供し、その者が自転車の酒気帯び運転をした場合
自転車の提供者に3年以下の懲役または50万円以下の罰金
 
・自転車の飲酒運転をするおそれがある者に酒類を提供し、その者が自転車の酒気帯び運転をした場合
酒類の提供者に2年以下の懲役また30万円以下の罰金
 
・酒気帯び運転者の自転車に同乗した場合
同乗者に2年以下の懲役か30万円以下の罰金
 
いずれのケースでも懲役刑を受けるおそれがあります。
 

危険運転の常習者には「自転車運転者講習」が義務付けられる

自転車運転で危険行為を繰り返す人(3年以内に2回以上検挙された場合)に対し、都道府県公安委員会は「自転車運転者講習」を命じることができるようです。今回罰則が強化もしくは新たに罰則対象になった上記の項目に加え、危険行為には以下のような項目が含まれます。

●信号無視
●通行禁止違反
●歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)
●通行区分違反
●路側帯通行時の歩行者の通行妨害
など

もし講習を受けなかった場合「5万円以下の罰金」が科せられるようです。
 

自転車運転者が守るべきルールは強化されている

自転車に起因する交通事故はたくさん発生しています。今回の法改正ではとくに、「ながらスマホ」と酒気帯び運転およびそのほう助に焦点があてられましたが、ほかにも禁止されている行為は多くあります。
 
自転車を安全に運転することは、ペナルティーの問題のみでなく、人命の問題でもあります。重大な事故や経済的損失を招かないためにも、交通ルールを守って運転しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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