「タイヤ脱輪」はなぜ起こるの? 脱輪対策は「セルフ」と「業者」でどれだけ費用が違う?

配信日: 2024.12.18

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「タイヤ脱輪」はなぜ起こるの? 脱輪対策は「セルフ」と「業者」でどれだけ費用が違う?
高速道路や一般道での「タイヤ脱輪」は、重大な事故につながる危険なトラブルです。走行中にタイヤが外れると、ドライバーだけでなく周囲の車両や歩行者にも大きな被害をもたらす可能性があります。なぜタイヤ脱輪が起こるのでしょうか。
 
また、自分で行う「セルフチェック」とプロの「業者点検」では、費用にどれほどの差があるのでしょうか。脱輪を防ぐための対策やコストについて、詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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冬用タイヤ交換後の車輪脱落事故が増加

国土交通省によると、令和5年度において、ホイール・ボルトの折損などが原因で大型車の車輪が脱落する事故が142件発生しました。これらの事故は冬期(11月~3月)に集中し、特に冬用タイヤ交換後1ヶ月以内に多く見られます。
 
令和5年12月には、青森県八戸市で大型車から脱落した車輪が道路保全作業員に衝突し、死亡事故が発生しています。このようなことから、冬用タイヤへの交換作業時には、より慎重な作業と徹底した点検が求められるのです。
 

車輪脱落の主な原因

車輪脱落事故の原因として考えられるのは、タイヤ交換時の作業不備と交換後の適切な保守管理が行われていなかったことです。
 
まず、タイヤ交換時の作業不備について説明します。規定の締付トルクでの締め付けが十分でなかったことが挙げられます。これにより、ホイール、ボルト、ナットのさびつきやゴミが残っていることが確認・清掃されず、結果的に車輪が緩む原因となるのです。
 
次に、交換後の保守管理の不備についてです。増し締めが行われない、日常や定期的な点検においてホイール・ボルトの緩みチェックが十分に行われていないことが考えられます。規定の締付トルクでの増し締めが行われず、そのタイミングが遅れるといったことが、車輪脱落のリスクを高める要因となりえます。
 

車のタイヤ脱落を防ぐための4つのポイント

タイヤ脱落事故は、走行中に重大なトラブルを引き起こす危険があります。しかし、日常的な点検や正しい作業を行うことで、そのリスクを大幅に減らすことが可能です。
 
ここでは、タイヤの脱落を防ぐために実践すべき4つの重要なポイントを紹介します。
 

締め付けを確認する

ホイールナットやボルトがしっかり締められているか、専用の工具で確認します。締めすぎないように注意しましょう。トルクレンチを使うと、適切な力で締められます。工具がない場合や不安な場合は、整備工場に頼むのが安心です。
 

定期的に目視点検する

ホイールナットやボルトにさびや傷、緩みがないか確認しましょう。ゴミが溜まっていたら取り除きます。プロに整備を頼んだ場合でも、自分で状態を確認しましょう。
 

走行後に増し締めする

タイヤ交換後、50〜100km走ったらホイールナットやボルトが緩むことがあります。走行後に確認し、必要なら増し締めをしましょう。
 

運転前に点検する

運転前に、ホイールナットやボルトの緩み、亀裂、さびなどをチェックします。これらを実践することで、タイヤ脱落のリスクを下げられます。
 

タイヤ交換の費用対効果

タイヤ交換後に脱輪が発生しやすいという調査結果があります。このリスクを避けるためには、交換作業を慎重に行うことが重要です。
 
タイヤ交換にはジャッキやレンチなどの専用工具が必要で、適切な手順を守らないと、タイヤがしっかりと取り付けられないことがあります。交換作業を自分で行えば作業工賃を節約できますが、工具や作業の手順に不安がある場合は注意が必要です。
 
カー用品店やタイヤ専門店にタイヤ交換を依頼する場合、1本当たり数千円程度の費用がかかりますが、プロの整備士がしっかりとチェックを行い、迅速かつ安全にタイヤ交換をしてくれるため、安心して任せることができます。
 
また、専門スタッフによる作業では、脱輪のリスクを減らし、タイヤの取り付け状態がしっかりと確認されるため安全性が向上します。
 

タイヤ脱輪は主にタイヤ交換時の作業ミスや交換後の点検不足が原因の可能性がある。セルフは費用を節約できるが業者は1本当たり数千円の費用がかかる。

タイヤ脱輪は、主にタイヤ交換時の締付不備や交換後の点検不足が原因で発生します。特に冬用タイヤ交換後は事故が増加するため、慎重な作業と定期的な点検が不可欠です。
 
セルフ交換は費用を節約できますが、正しい知識や技術が必要です。業者は1本当たり数千円程度の費用がかかりますが、プロの技術とチェックにより安全性が向上し、脱輪リスクを大幅に減らせるでしょう。
 

出典

国土交通省 車輪脱落事故
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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