病院で「次からマイナ保険証を持参してください」と言われたけど、これまでの保険証は使えない? これから「マイナ保険証」を作っても手遅れなの?
配信日: 2025.01.07 更新日: 2025.01.09
制度変更前に病院に行くと「次回はマイナ保険証を持ってきてください」と受付などで言われたことがある人もいるのではないでしょうか。ただし、マイナンバーカードに保険証機能を導入していない、そもそもマイナンバーカードを持っていない人も多いかもしれません。
本記事では、今後従来の保険証を出すと診察してくれないのか、すぐに通院する予定がある場合、これから新しくマイナ保険証を作っても意味がないのかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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従来の健康保険証は使えなくなる?
「原則マイナ保険証を利用する形になると、これまで使っていた健康保険証は使えなくなる」と思っている人もいるかもしれませんが、直ちに無効となるわけではありません。
手元にある健康保険証は有効期限までの間、最長1年間(後期高齢者医療保険の加入者は2025年7月31日まで)使用できます。つまり有効期限内の保険証であれば、12月2日以降に通院しても引き続き利用可能です。
窓口の担当者からマイナ保険証を持っているか質問される可能性もありますが、従来の健康保険証の提示を拒否されるわけではありません。
ただし、「従来の健康保険証の新規発行はされない」ため、転職や退職で加入する健康保険組合が変わる場合はもちろん、紛失による再発行もできないので注意しましょう。
有効期限を過ぎるとどうなる?
従来の健康保険証の有効期限が切れている、転職などで失効し、マイナ保険証を持っていないなどの状態だと「保険証がないから医療費は全額自己負担になってしまうのでは?」と不安になるかもしれません。
この場合は加入する保険組合から資格確認書が交付されます。資格確認書を医療機関で提示することで、これまでと同様に保険診療を受けられます。基本的にはこちらから申請しなくても無料で交付されますが、マイナンバーカードを紛失して更新中の場合は申請が必要となることもあるので要注意です。なお、資格確認書の様式や発行形態は組合によって異なります。
いまから「マイナ保険証」を作れる?
「いずれ手元の健康保険証が使えなくなる日が来るなら、今のうちにマイナ保険証を作っておこう」と考える人もいるでしょう。マイナ保険証を利用するには、そもそも現時点でマイナンバーカードを持っているかどうかで対応が分かれます。
すでにマイナンバーカードを持っている
マイナンバーカードを健康保険証として利用するための登録が必要で、以下3つの方法から選べます。
・顔認証付きカードリーダー
・マイナポータル
・セブン銀行ATM
カードリーダーは医療機関や薬局に設置されており、マイナンバーカードを持っていれば当日その場でも手続きできるので便利です。主に基本操作で分からないことがあればすぐにスタッフに質問できるのもメリットでしょう。
マイナポータルやセブン銀行ATMでも手続きできますが、マイナンバーカード作成時に設定した利用者証明用パスワードを求められることもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
まだマイナンバーカードを持っていない
マイナンバーカードの申請は主にオンライン、郵便、まちなかの証明写真機からの3つの方法で行えます。自分自身が申請しやすい方法を選択できますが、以前自治体から通知カードと一緒に送付された交付申請書が必要なので確認してください。
交付申請書を持っていない場合は手書き用の交付申請書をダウンロードして記入後に郵送するか、自治体の窓口で再発行してもらいましょう。
申請後は1ヶ月程度で発行されて自治体に送付されます。自治体からは交付通知書が送られるので、届いたら必要書類を持参してマイナンバーカードを受け取りましょう。初回交付手数料は無料ですが、紛失や破損などによる理由で再交付する場合は有料となるので要注意です。
まとめ
本記事では原則マイナ保険証を利用する仕組みになると、従来の保険証は無効となるのかを解説しました。すでにマイナ保険証を持っていても、システムの不具合などで個人情報の照会ができない可能性もゼロではありません。そのためしばらくは従来の健康保険証もあわせて持参したほうがいいかもしれません。
出典
厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について
厚生労働省 資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)
マイナンバーカード総合サイト 申請・受取方法/申請状況確認
マイナンバーカード総合サイト マイナンバーカードの交付申請に手数料はかかりますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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