肩こり解消のため「接骨院」へ!「毎週通ったほうがいい」と言われたけど、1回「6000円」なので出費が気になる。それでも将来のために通うべき? 放置するリスクも解説
配信日: 2025.01.13
本記事では、接骨院は保険適用されるのかや、肩こりの原因や放置するリスク、さらにセルフケア方法について解説します。
執筆者:渡邉志帆(わたなべ しほ)
FP2級
肩こりは保険適用されない?
仮に接骨院での施術費用が1回6000円、週1回通院となると、1ヶ月で2万円以上と大きな出費です。しかし、一般的な肩こりに対する接骨院での施術は基本的に健康保険の適用対象外となり、その費用はすべて自己負担となります。ちなみに接骨院で健康保険が適用されるのは、急性などの外傷性の疾患として認められた以下のような疾患が対象です。
●打撲
●捻挫
●挫傷(肉離れなど)
●骨折
●脱臼
例えば、転倒による骨折や、交通事故によるむち打ち、スポーツ中のけがによる捻挫などが考えられます。
一方、長時間のデスクワークや慢性的な姿勢の悪さからくる肩こりは、日常生活で起こる症状として扱われるため、自費診療が基本となるのです。
肩こりを放置するとどうなる?
接骨院の施術費用が高額だからと肩こりを放置していると、体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
慢性的な痛みや不調
肩こりが慢性化すると、筋肉が硬直し血行が悪くなるため、痛みが取れにくくなるでしょう。これにより、肩や首だけでなく、背中や腰にも不調が広がる可能性があります。
集中力や仕事効率の低下
肩こりによる不快感が続くと、集中力が低下し、仕事や家事の効率が悪くなり生産性の低下につながる可能性があります。調子が悪いと感じながら過ごす時間が増えることで、精神的なストレスも蓄積されるでしょう。
ほかの健康問題を引き起こす可能性
株式会社クロス・マーケティングが実施した調査では、肩こりから派生するものとして、回答者から以下のような症状が挙げられています。
●頭痛がする
●常に肩に重いものが乗っているように感じる
●眠くなる
●腕が上げられない、動かせない など
また、脊椎・脊髄に関する病気で、肩こりに似た症状が現れることもあるようです。そのため、単なる肩こりだと思って放っておくと、重要な病気の発見が遅れてしまう可能性があります。将来の健康リスクを避けるためにも早めに対処し、場合によっては整形外科などへの受診も検討しましょう。
肩こり予防のためのセルフケアはある?
接骨院に通うほどの肩こりに悩まされる前に、予防することが大切です。日常生活で簡単に取り入れられるセルフケア方法を紹介します。
正しい姿勢を意識する
デスクワークやスマートフォンの使用時には、背筋を伸ばし、画面の高さを目線に合わせることを意識しましょう。猫背や前のめりの姿勢は肩こりの原因となります。1時間に1回程度は立ち上がって体をほぐすなどして、座りっぱなしの時間が続かないようにしましょう。
適度なストレッチを行う
肩や首を動かす軽いストレッチは、筋肉をほぐし血行を促進します、仕事の合間に肩甲骨を動かしたり、入浴後にストレッチをしたりすることを習慣づけるとよいでしょう。
温める習慣をつける
肩や首を温めることで血行が良くなり、筋肉の緊張が和らぎます。空いた時間に蒸しタオルを使用する、シャワーのみではなく湯船に浸る習慣をつけるなど、肩までしっかり温めるよう心がけましょう。
適度な運動を心がける
ウォーキングや軽い筋トレは、全身の血流を改善し、肩こりの予防につながります。ウォーキングやスクワットなど、簡単な運動から始めてみるとよいでしょう。
まとめ
肩こりの治療は保険が適用できないため、安くはありませんが、放置することで将来的な健康リスクを抱える可能性があります。
症状が重い場合は、早めに接骨院を受診することで改善が期待できます。さらに、日常生活にセルフケアを取り入れることで、肩こりの予防や症状の軽減につながるでしょう。
出典
厚生労働省 柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて
株式会社クロス・マーケティング 肩こりや首のこりに関する調査(2023年)
執筆者:渡邉志帆
FP2級