来年息子の「大学受験」を控えていますが「模試代」「受験料」「交通費」がかさみ家計が厳しい状況です。少しでも費用を抑える方法はあるのでしょうか?
配信日: 2025.01.16
本記事では、大学受験にかかる主な費用の内訳や、負担を軽減するための工夫、助成制度の活用法などを具体的に解説します。限られた予算のなかで賢く準備を進め、安心して受験に臨むためのヒントをお届けします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
大学受験にかかる主な費用とは?
大学受験は、試験の準備から実際の受験まで、多くの費用が発生します。主な項目ごとにその内訳を詳しく見てみましょう。
模試代
模試代は、受験準備のなかで見過ごせない費用です。全国模試や志望校別模試など、種類によって金額が異なり、1回あたり5000円から7000円程度が相場です。
特に高校3年生は受験直前期になると月1回以上模試を受けることもあり、年間では5万円以上かかる場合もあります。また、学校で推奨される模試に加え、予備校や塾で追加の模試を受ける家庭も多いため、計画的な受験スケジュールを立てることが重要です。
受験料
大学の受験料は、志望校の数に応じて増加します。一般的に1校あたり3万円から3万5000円程度ですが、人気校や専門性の高い学部では、これを超える場合もあります。
また、同じ大学内で複数の学部や入試方式を受験する場合、割引を受けられる制度を提供している大学もあります。
例えば、獨協大学では共通テスト利用入試内の併願で割引が適用され、2志願目は無料、3志願目以降は5000円の追加で出願できます。こうした制度を活用することで、出費を抑えられる可能性があります。
交通費と宿泊費
電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合、往復で数千円程度かかることが多いですが、新幹線や飛行機を利用する場合、1回の移動で3万円程度かかることもあります。
宿泊費では遠方の大学を受験する場合、前泊が必要になることがあり、1泊あたり5000円から1万円程度が目安です。繁忙期にはホテルの予約が取りづらくなるため、早めの手配を心がけることがポイントです。
その他の費用
受験の準備に伴う細かい費用も見逃せません。受験用の筆記用具や会場での昼食代、試験後の模範解答集の購入費などです。一つひとつは小額でも、合計すると数千円から数万円になることがあります。
トータルコストのイメージ
模試代、受験料、交通費、宿泊費を合わせると、大学受験にかかる費用は1人あたり約25万円から26万円程度になります。東京私大教連の「私立大学新入生の家計負担調査」によると、受験費用(受験料・交通費・宿泊費)は、自宅通学者が平均25万7900円、自宅外通学者は平均25万3800円となっています。
事前にどの項目にどれだけ費用がかかるかを把握し、無駄な出費を減らす工夫をすることで、負担を軽減することが可能です。
受験費用を抑えるための具体的な工夫
受験費用を抑えるためには、さまざまな工夫をこらしましょう。
1.模試は必要最低限に絞る
志望校の入試形式に近い模試を選ぶことで、効率的な対策が可能です。また、学校で実施される模試を活用すれば、個別に申し込むよりも割安になる場合があります。
2.受験校の選定を工夫する
地元の大学やオンライン受験が可能な大学を選べば、交通費や宿泊費を抑えることができます。また、併願割引制度を設けている大学もあるため、活用するとお得です。
3.宿泊施設を工夫する
試験会場近くの安価な宿泊施設を早めに予約するか、親戚や友人宅を活用するのも一つの方法です。
知っておきたい助成制度や奨学金の活用法
多くの自治体や団体が、教育費負担軽減のための助成制度を提供しています。
1.教育ローンや助成金
日本政策金融公庫が提供する教育ローンは、低金利で利用できるためおすすめです。また、自治体が独自に行う助成金制度も確認してみましょう。
2.奨学金制度
大学進学を対象とした奨学金には、返済不要のものもあります。JASSO(日本学生支援機構)の給付型奨学金は、世帯収入の基準を満たし、学ぶ意欲があれば支援を受けることができます。
この制度では、給付型奨学金の支給に加えて、大学・専門学校等の授業料・入学金も免除または減額されます。
まとめ
大学受験にかかる費用は、家計にとって大きな負担となりますが、適切な計画や工夫をすることで負担を軽減することができます。
模試や受験校の選び方、助成制度の活用など、今できることから始めて、安心して受験に臨みましょう。費用を抑える工夫は、家族の未来を支える大切なステップです。ぜひ今回の情報を参考に、前向きに受験準備を進めてください。
出典
獨協大学 入試情報サイト 検定料・割引制度
公益財団法人 生命保険文化センター 大学受験から入学までにかかる費用はどれくらい?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー