日本の高速道路の最高速度は「時速120キロメートル」。ほとんどは「時速100キロ」ですが、速度制限はどのようにして決められるのでしょうか?
配信日: 2025.01.17
一方で70〜80キロメートルと制限がかけられている区間も存在します。同じ直線を走る高速道路ですが、なぜ指定速度に変化があるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
本記事では、日本の高速道路における速度制限のルール、制限速度の決まり方や破った場合のペナルティなど解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
日本の高速道路における速度制限の基本ルール
日本の高速道路では、ほとんどの区間で最高速度が時速100キロメートルに設定されています。これは高速道路における法定速度であり、道路交通法に基づいて定められた基準速度です。法定速度は、特に標識などで別の速度が指定されていない場合に適用される速度をいいます。
トラックなどの大型車は法定速度が時速90キロメートルに制限されているため、制限速度は法定速度同様に時速90キロメートルとなることが一般的です。
これらの速度制限は、交通の安全と円滑な流れを両立させるために設けられています。天候や道路の状況によっては、臨時でさらに低い速度制限が課されることもあるようです。
高速道路で重大事故を引き起こさず安全に利用するためには、この基本ルールをしっかり理解しておくことが重要です。
今はまだ特例! 時速120キロメートル区間とは
高速道路としての安全性が高く評価された一部の区間では、試験的に最高速度が時速120キロメートルに引き上げられている場所もあるようです。
日本で最高速度が時速120キロメートル区間(2024年2月時点)になっているのは以下の4区間です。
・新東名高速道路 御殿場ジャンクション-浜松いなさジャンクション間
・東北自動車道 花巻南インターチェンジ-盛岡南インターチェンジ間
・東北自動車道 岩槻インターチェンジ-佐野藤岡インターチェンジ間
・東関東自動車道 四街道インターチェンジ付近-成田インターチェンジ/ジャンクション付近
速度違反で懸念されるリスクとその代償
高速道路では、信号や交差点が無いため、渋滞や事故などがない限り一定の速度で走行できるでしょう。そのため、ついついアクセルを踏み込み過ぎて速度超過になるかもしれません。
また、自然勾配で自然とスピードが上がってしまい、速度超過になる可能性もあります。仮に高速道路速度超過違反を犯してしまった場合の罰則は以下の通りです。
表1
速度超過の区分 | 点数 | 反則金(大型車/普通車) |
---|---|---|
時速50キロメートル以上 | 12 | 6ヶ月以下の懲役、 または10万円以下の罰金 |
時速40キロメートル以上 50キロメートル未満 |
6 | 6ヶ月以下の懲役、 または10万円以下の罰金 |
時速35キロメートル以上 40キロメートル未満 |
3 | 4万円/3万5000円 |
時速30キロメートル以上 35キロメートル未満 |
3 | 3万円/2万5000円 |
時速25キロメートル以上 30キロメートル未満 |
3 | 2万5000円/1万8000円 |
時速20キロメートル以上 25キロメートル未満 |
2 | 2万円/1万5000円 |
時速15キロメートル以上 20キロメートル未満 |
1 | 1万5000円/1万2000円 |
時速1キロメートル以上 15キロメートル未満 |
1 | 1万2000円/9000円 |
※筆者作成
例えば、普通車が速度制限のなかった区間から時速70キロメートル速度制限区間に入って、知らずに時速100キロメートルで走行していて検挙された場合、時速30キロメートルの速度超過になるため、違反点数3点と反則金2万5000円が必要になります。
制限速度は道路構造令を基本としていろいろな要素から定められる安全が担保された速度
日本の高速道路は、おおむね時速100キロメートルが最高速度となっています。
設計上、時速120キロメートルをクリアしている高速道路では、試験的に最高速度の引き上げも行われているようです。とはいえ、全ての区間において120キロメートルへの引き上げはできません。速度を制限し事故を未然に防いでいるのです。
それゆえに、速度超過して走行する場合には大きな反則点数と反則金が必要になると考えられます。特に高速道路での高速運転は人の命を巻き込む重大事故につながるおそれがあります。安全に配慮して運転するように心がけましょう。
出典
e-Gov法令検索 道路交通法施行令(昭和三十五年政令第二百七十号)
警視庁 交通違反の点数一覧表
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー