来年から新卒入社する息子が一人暮らしの家を「8万円」程度で探しています。手取り額は「18万円」程度なのですが、家賃をもう少し安くしたほうがよいですよね?

配信日: 2025.01.20

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来年から新卒入社する息子が一人暮らしの家を「8万円」程度で探しています。手取り額は「18万円」程度なのですが、家賃をもう少し安くしたほうがよいですよね?
一人暮らしの家賃は手取り額のどのくらいで選ぶのがよいのでしょうか。手取り額に基づいた家賃の目安を解説し、家賃を抑えたい場合のポイントもご紹介するため、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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新卒の平均手取り額は?

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、新規大学卒者の平均賃金は23万7300円です。ただし、賃金そのままを受け取れず、所得税や社会保険料などが引かれます。実際に受け取れる金額を「手取り額」といいます。
 
初任給は所得税と雇用保険のみが引かれるため、手取り額が意外と高く感じるかもしれません。しかし、2ヶ月目以降は健康保険料と厚生年金保険料も引かれることになり、さらに就業から2年目以降は住民税も引かれるため注意が必要です。
 
額面の「75~85%」が手取り額の目安となるため、実際の手取り額は「17万7975円~20万1705円」となります。目安に幅があるのは、会社が加入する健康保険組合によって健康保険料が異なることや、住民税の金額が地方自治体によって異なるためです。
 

手取り額に対する家賃の目安

家賃は「給料の手取り収入の3分の1程度」「手取り月収の30%以内」などが目安とされています。その理由は、家賃の割合が増えると収入に対する生活費が過度に圧迫されてしまうためです。
 
手取り額の目安である「17万7975円~20万1705円」を基に計算すると、家賃の目安となる30%は「5万3392円~6万511円」となります。したがって、「家賃8万円」の場合、給与に対して家賃が高い状態といえるでしょう。
 
ただし、入社する会社によっては、住宅手当や家賃補助が支給されるケースもあります。厚生労働省による「令和2年就労条件総合調査」によると、住宅手当など諸手当の平均支給額は1万7800円という結果でした。
 
もし平均額と同額の住宅手当が支給された場合は「7万1192円~7万8311円」となるため、家賃の目安よりも少々高くなりますが、生活に大きな支障はなさそうです。
 

家賃を決める場合のポイント

賃貸物件では、家賃以外にも管理費や共益費、駐輪場代などの支払いを要求される場合があります。これらの費用も家賃として含んで計算しましょう。
 
また「職場から近いところに住みたい」「家でゆっくりと休みたい」など、家に求める基準は人によって異なります。住環境にこだわることで家賃が高くなった場合は、ほかの生活費の支出を抑えるなど、全体のバランスを取りましょう。
 
そして、家賃を決める時にはボーナスを含まないことが重要です。ボーナスの金額は毎回一定ではなく、場合によっては支払われない可能性もあります。ボーナスありきで生活費を組み立てると、経済的に破綻する恐れがあるでしょう。
 
ボーナスは2年に1回必要になる更新料や引越し費用など、別の用途で確保しておくと安心です。
 

家賃を抑えるポイント

家賃が安い時期に物件を探しましょう。一般的に4〜6月と10〜12月は賃貸物件を探す人が少なく、家賃を下げて募集するケースがあります。逆に繁忙期は「1月〜3月」となるため注意しましょう。
 
次に家賃が安いエリアから物件を探してください。例えば、東京23区の千代田区や港区は家賃相場が高めです。しかし、世田谷区や中野区は好アクセスながらも家賃相場はそれほど高くありません。エリアを厳選して探してみましょう。
 
賃貸物件として不利な部分がある物件は、家賃が安く設定されています。例えば、築年数が古い物件と築浅物件を比べれば、古いほうが家賃が低く設定されています。築年数はかなり経っているものの、リフォームされていて快適に過ごせる物件もあるため、しっかり調査しましょう。
 

6~7万円の家賃で探そう

新卒入社で賃貸物件を探す場合には、手取り額の30%を目安として探しましょう。ただし、安すぎる物件には、駅から遠すぎる、建物が古くて断熱性能が低いなど、安いなりの理由があるケースが多いです。
 
家を選ぶ際に何を重視するか、譲れない部分を決めてから物件探しをしましょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査
厚生労働省 令和2年就労条件総合調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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