2025年の春から東海道・山陽新幹線「のぞみ」の指定席ルールが変わる!指定席が増え、自由席が減少するため利便性に変化も!
配信日: 2025.01.23
本記事では、2025年春から開始される「のぞみ」の指定席拡大について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
「のぞみ」の新しい指定席ルール
現在運行されている東海道・山陽新幹線「のぞみ」は16両編成で、そのうち1号車から3号車までの3両が自由席です。
2025年春の指定席ルールの変更では、3号車が自由席から指定席に変更され、普通車指定席が1列車あたり85席増加します。一方、自由席は1号車65席と2号車100席の165席に限定されるようになります。
指定席拡大の理由と背景
今回の指定席拡大には、利用者ニーズの変化が大きく影響しています。新幹線を利用する人の利用目的は、ビジネスでの出張や、観光など、多岐にわたっており、快適に移動するためには、事前の座席確保は必要不可欠といえるでしょう。
また、2025年4月から10月には大阪・関西万博の開催が控えています。大規模なイベント開催による利用者増加が見込まれており、このような特別な需要に対応し、利用者がスムーズに移動できる環境の整備も指定席拡大の理由と考えられます。
これらの背景には、利用者が座席を確保でき、快適に目的地まで移動できる顧客満足度の向上があるでしょう。自由席では、混雑や座席が確保できるかといった不安が課題になりますが、指定席であれば確実に座席を確保できます。1編成あたりの座席数は限られているため、自由席を減らし、指定席を拡大させることで、ニーズ変化に対応しているのです。
指定席が拡大されるうえで利用者がおさえておくべきポイント
指定席拡大にともない、利用者としておさえておきたいポイントがいくつかあります。まず、指定席が増えるため、座席の事前確保はしやすくなります。ただし、その反面自由席は減少するため、混雑時に自由席を利用するのは、これまで以上に難しくなるかもしれません。
ポイントは東海道・山陽・九州新幹線のネット予約及びチケットレス乗車サービスの「エクスプレス予約」や「スマートEX」といったEXサービスの活用です。
これらのネット予約を活用すれば、1年前から予約が可能なうえ、乗車直前まで予約変更も可能です。自由席をメインに利用されている場合でもこのサービスを使えるようにしておけば、自由席満席などのときに臨機応変に対応できるようになります。
自由席は2両に減少するため、繁忙期や週末、イベント時などは座席確保が難しくなるでしょう。その際に、当日でも空いている指定席を確保できる可能性があり、柔軟な対応が可能です。自由席の減少による影響を理解しておくことが、快適な移動にはかかせなくなる可能性があります。
指定席と自由席での料金の違い
新幹線の特急料金は、指定席と自由席で違いがあります。運賃は移動距離が同じなので、例えば「のぞみ」ではなく「ひかり」に乗っても同じ金額であり、指定席や自由席、グリーン席であったとしても変わりません。
例えば、東京から名古屋であれば6380円、新大阪までであれば8910円、博多であれば1万4080円となります。
そのため、指定席にするか自由席にするかで料金に違いがでるのは、その座席区分による違いだけとなります。東京から主な駅までの指定席特急料金と自由席特急料金は表1の通りです。
表1
区間 | 指定席特急券 | 自由席特急券 | 差額 |
---|---|---|---|
東京-博多 | 9730円 | 8140円 | 1590円 |
東京-広島 | 7880円 | 6500円 | 1380円 |
東京-新大阪 | 5810円 | 4960円 | 850円 |
東京-名古屋 | 4920円 | 4180円 | 740円 |
東京-新横浜 | 2500円 | 870円 | 1630円 |
※筆者作成
移動距離が長くなれば金額差は大きくなるものの、東海道・山陽新幹線での最長区間である東京と博多の間での差額はわずか1590円です。
一方で、駅と駅の距離が近くなると、指定席特急料金の方が高くなるケースもあります。東京から新横浜までの特急料金は1630円と、博多までの金額差よりも大きくなってしまうケースもあります。
2025年の春から東海道・山陽新幹線「のぞみ」の利用では、目的に応じて指定席を活用しよう
2025年春からは、のぞみの指定席が85席増えます。指定席確保のニーズに応え、万博による指定席需要への座席確保のための措置となります。これにより、指定席の取りやすさは緩和される一方、自由席の座席確保は難しくなる可能性は高くなるでしょう。
EXサービスなどのネット予約サービスをうまく活用すれば、座席に座ることで快適な移動ができますので予約サービスの活用はおすすめです。特に長距離移動となれば、自由席と指定席の金額差はわずかです。快適な移動に指定席をうまく活用していきましょう。
出典
東海旅客鉄道株式会社 西日本旅客鉄道株式会社 東海道・山陽新幹線「のぞみ」号の普通車指定席の拡大について
西日本旅客鉄道株式会社 JRおでかけネット 運賃・特急料金早見表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー