地元の同級生はほとんど高校卒業後に県外へ進学するそうです。私のように地元で就職する人は珍しいのでしょうか?
配信日: 2025.01.30
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今回は、高校卒業後に地元で就職する人の割合や、地元で就職することと県外へ進学することのメリットやデメリットなどについてご紹介します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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高校卒業後に地元で就職する人はどれくらいいる?
文部科学省が公表した「令和6年3月新規高等学校卒業者の就職状況」によると、令和6年3月に高等学校を卒業した人数は全国で92万5339人(看護学校の5年次は除く)、うち都道府県内に就職したのは10万3625人でした。全体の卒業者数のうち約11%は、県内に就職しています。
また、各都道府県別に見てみても、進路として就職を選んだ方のうち、すべての都道府県で県内就職を選んだ方が県外を上回っています。資料を基にすると、卒業後に地元で就職する人は珍しくないといえるでしょう。
地元就職と県外進学のメリットとデメリット
進路を決めるときは、周囲にどれくらいその進路を選んだ人がいるのかだけでなく、それぞれの進路先のメリットを理解しておくことが大切です。地元での就職と地元を出て進学する場合のそれぞれのメリットとデメリットを解説します。
地元就職の場合
地元就職のメリットとしては、親の支援を受けやすい点が挙げられます。例えば、実家暮らしで職場に通うと家賃や光熱費、食費などはかかりません。家に給料のうちいくらかを入れるケースもありますが、一人暮らしよりも安くおさえられるでしょう。
また、慣れた場所で働けるのもメリットです。高校卒業後も住み慣れた土地で生活するため、大きく環境が変わる可能性も低いでしょう。地元なら高校へ求人情報が多く寄せられやすく、仕事を選びやすくなります。
一方で、大学に進学するよりも自由な時間は確保しにくい点がデメリットです。大学生は授業やアルバイトの入れ方を工夫すれば、ある程度自由時間を確保できます。しかし、就職すると基本的に勤務時間は決まっており、大学生のような1ヶ月を超える長期休暇もありません。
県外進学の場合
県外へ進学するメリットは、幅広い選択肢から大学を選べる点です。全国には多種多様な大学があるため、自分の目標に合ったところを見つけやすくなります。また、地元での暮らしとは変わるため、日々の生活に刺激も生まれるでしょう。
県外へ進学すると、勉強しながら自立心も養えます。県内では、大学の寮や一人暮らし向けの部屋に住むでしょう。家事や水道光熱費の支払いなどをすべて自分でこなす必要があるため、自然と一人でも生きていける力を身に付けられます。
県外進学のデメリットは、費用がかさみやすい点です。家庭にもよりますが、学費や生活費を自分でまかなおうと思うとアルバイトを多く入れなければなりません。学業との両立に苦労する可能性もあります。入学直後は近所に頼りやすい人がいない点もデメリットです。地元にいると親にすぐ相談できますが、県外進学だと難しいでしょう。
さらに、高校卒業後に就職する場合と比べて社会人経験が少なくなります。大学に4年間通うとすると、高校卒業後に就職した人と比べて就職した時点で4年間のスキルや経験の差が生まれるでしょう。
地元で就職する人も多数存在する
文部科学省の資料によると、約11%の方が高校卒業後に地元で就職しています。全体の数値を見ても県内就職を選んでいる方が多いことから、地元で就職をする人は多くいるといえるでしょう。
地元で就職をするか県外進学をするか悩むときは、それぞれのメリットやデメリットを比較することも大切です。自分が将来どのようになりたいのかを、メリットやデメリットと照らし合わせながら決断しましょう。
出典
文部科学省 令和6年3月新規高等学校卒業者の就職状況 (令和6年3月末現在)に関する調査について(6ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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