
振り込め詐欺などの特殊詐欺は、平成26年をピークに被害額は減少しているものの、未だ年間300億円を超える被害額が続いています。取り締まりが強化される一方で、犯罪は複雑化し、「いたちごっこ」とも言える状態です。

執筆者:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士
アットハーモニーマネジメントオフィス代表
栃木県出身。横浜国立大学卒業後、銀行、IT企業、監査法人を経て独立。個別相談、セミナー講師、本やコラムの執筆等を行う。
自身の子育て経験を踏まえて、明日の子どもたちが希望を持って暮らせる社会の実現を願い、金融経済教育に取り組んでいる。
また女性の起業,事業承継を中心に経営サポートを行い、大学では経営学や消費生活論の講義を担当している。
電子マネーを使った詐欺被害に合う若者たち
特殊詐欺被害者の多くは高齢者です。内閣府によると、特殊詐欺被害の約8割が60歳以上の高齢者です。
東京都生活文化局によると、東京の高齢者の約4割が何らかの悪質商法に遭遇しており、その理由は「加齢による判断能力の減退」だけではなく、「孤独」「無知」だそうです。
詐欺集団は、高齢者の特性をよく理解し、仕掛けてくるわけです。これは、若者に関しても同じようなことが言えます。
「世間知らず」で安易に信じてしまう、「相談する相手」がいない、たとえ少額でも飛びつく「金銭感覚」、そこにネット環境が加わり、ネットの匿名性とつながりの速さにより、容易に犯罪化してしまうのです。
最近では、電子マネーを使って若者を狙う詐欺被害が増えています。平成29年の被害額は約15億円を超え、年々大幅に増加しています。
電子マネーの特性を利用した騙しの手口
金融機関では、振り込め詐欺を防止するために、さまざまな手法で監視体制を強化しています。従来の銀行口座を使ってのお金の授受では、詐欺集団にとって捕まるリスクが高いので、金融機関を通さない方法で、お金を騙し取るという手法が増えてきていると思われます。
悪質商法の被害額でもっとも多いのは、10万円から50万円です(東京都生活文化局)。現金で10万円を支払うとなれば、大抵の人はためらいますが、電子マネーで1,000円を100回支払うのは、あまり感覚がありません。
街でチャリーンと電子マネーを使う感覚で、少額ずつ使っていると、騙し取られても気づかないことがあります。お財布から現物がなくなるのは実感がありますが、電子マネーの残高を確認するのはネット上の画面なので、実感が湧きにくいのです。
電子マネー型の詐欺は、発覚が遅れるという特徴があります。騙し取られたとしても、発覚するのは時間が経ってから、もしくは発覚せずに過ぎてしまう、騙されたと認識しない人も多いのです。発覚したときには、もう別の場所で別の犯罪が行われているのかもしれません。
執筆者:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士
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