更新日: 2021.06.23 その他暮らし

こんなに違う! フリーランスと会社員の社会保障制度

執筆者 : 下中英恵

こんなに違う! フリーランスと会社員の社会保障制度
現在、会社に勤めている方の場合、毎月のお給与から、年金保険料や健康保険料が自動的に天引きされていますね。フリーランスで働いている方に比べると、会社員の方は、社会保険料が自動的に引かれてしまい、手取り金額が少なくなってしまうので、不満を感じている方もいるかもしれません。
 
今回は、フリーランスで働く人と、会社員として働く人の、社会保障制度の違いについて、勉強していきましょう。
 
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

年金制度の違い

まずは、年金制度についてです。会社員の方は、「第2号被保険者」に分類され、日本に住んでいる全ての人が加入する国民年金(基礎年金)と、厚生年金の2つに加入しています。
 
これが、いわゆる2階建てと呼ばれる制度ですね。年金保険料は、月ごとの給料に対して定率となっており(現在18.3%)、保険料の半分は、勤めている会社が負担してくれます。
 
一方、学生や無職の方、フリーランスとして働く方は、「第1号被保険者」に分類され、1階部分の国民年金(基礎年金)のみとなります。毎月納付する年金保険料は定額となっており、令和元年度時点で1万6410円です。
 
一般的に、会社員の方の年金保険料は、フリーランスの方に比べると高いですが、将来もらえる年金額が大きく違ってきます。厚生労働省の資料(※)に、厚生年金に40年間加入し、月収換算で約42.8万円の給料を受け取っている会社員の方の例が挙げられています。この方の受給額は下記になります。
 
<会社員の場合>
老齢基礎年金:月額約6.5万円
老齢厚生年金:月額約9.1万円
受給額合計 :約15.6万円
 
一方、基礎年金しかもらえない第1号被保険者の方の受給額は、月額約6.5万円のみです。特にフリーランスの方は、老後に備えて、自分自身でもしっかり準備をしていく必要があります。
 
<フリーランスの場合>
老齢基礎年金:月額約6.5万円
 

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健康保険の違い

次に、健康保険について見ていきましょう。会社員の方は、会社が加入している健康保険組合の保険に入ることになります。保険料は、会社との折半となっており、組合にもよりますが、傷病手当金や育児休業給付金などがもらえるケースが多いでしょう。
 
一方、一般的に、フリーランスの方は、国民健康保険に加入することになります。保険料は、年間の所得額によって決まる仕組みになっており、全額自己負担となり、傷病手当金や育児休業給付金がないという特徴があります。
 
年金制度同様に、フリーランスの方は、万一の時に備えて、しっかりお金を貯めておかなくてはなりません。
 

こんなところにも違いがある!

また、会社員の方は、労災保険や雇用保険に加入していますが、フリーランスの方は、これらの保険には加入することができません。仕事中にけがをした場合に、お金を受け取れたり、退職した際に、失業手当を受け取れたりと、会社員の方にとっては、大変ありがたい保険ですね。
 
会社員の方は、社会保険料の負担が多い一方で、労働者として、法律や保険で守られており、万一の時の保障が手厚いという特徴があるのです。一方、フリーランスの方は、個人型確定拠出年金iDeCoなどを有効活用し、自分でしっかりと将来に備えて、お金を蓄えていかなければならないのです。
 
いかがだったでしょうか? 会社員の方は、毎月お給与から保険料が天引きされてしまいますが、実は、フリーランスの方と比べても、決して損をしているわけではありません。今回の記事を参考にしながら、ぜひ一度、自分が納付している社会保険料の中身をチェックしてみてはいかがでしょうか。
 
参考
(※)厚生労働省 いっしょに検証!公的年金
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者