更新日: 2021.09.20 キャッシュレス
増税による「キャッシュレス・ポイント還元」有効に利用するには?
制度をしっかり理解して、有効に使うとともに、注意すべき点をおさえてお金の使いすぎも避けたいところです。では、どのようなポイントがあるのでしょうか?
執筆者:岩永真理(いわなが まり)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP®
ロングステイ・アドバイザー、住宅ローンアドバイザー、一般財団法人女性労働協会 認定講師。IFPコンフォート代表
横浜市出身、早稲田大学卒業。大手金融機関に入行後、ルクセンブルグ赴任等を含め10年超勤務。結婚後は夫の転勤に伴い、ロンドン・上海・ニューヨーク・シンガポールに通算15年以上在住。ロンドンでは、現地の小学生に日本文化を伝えるボランティア活動を展開。
CFP®として独立後は、個別相談・セミナー講師・執筆などを行う。
幅広い世代のライフプランに基づく資産運用、リタイアメントプラン、国際結婚のカップルの相談など多数。グローバルな視点からの柔軟な提案を心掛けている。
3キン(金融・年金・税金)の知識の有無が人生の岐路を左右すると考え、学校教育でこれらの知識が身につく社会になることを提唱している。
ホームページ:http://www.iwanaga-mari-fp.jp/
対象となるお店を知る
キャッシュレス決済をすれば、どの店でもポイント還元になるわけではありません。登録加盟している小売商店や一部のチェーン店やコンビニエンスストアが対象です。
在住エリアや通勤・通学などでよく行く地域の対象となる店舗をまずターゲットとして、頭に入れておくとよいでしょう。
また、同じ系列のコンビニエンスストアでも、地域や場所によってポイント還元の対象とならない場合もありますので、注意が必要です。
経済産業省が携わるサイトで検索できますので、地域を絞って検索するとよいでしょう。
また、対象店舗には、ポイント還元をする店舗とわかるステッカーが貼られる予定ですので、会計前に確認できるでしょう。日本全国、対象店舗でキャッシュレス決済をすればポイント還元が受けられます。還元率も2%か5%か買い物前に確認しましょう。
使えるキャッシュレス決済の手段とは?
クレジットカード、プリペイドカード/電子マネー、QRコード、デビットカード等です。
これらの全ての決済方法が、対象店舗すべてで使えるとは限りません。ポイント還元の対象店舗であっても、決済手段はこのうちの1~2手段に限定される場合もあります。
対象店舗を検索する際に、自分が使いたい決済手段が使えるかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
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ポイント還元の方法や上限などは?
制度実施期間は、増税後9ヶ月間です(2019年10月1日~2020年6月30日)。下記について、全て決済手段により変わってきますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
<ポイント還元の方法>
1.通常の受け取るポイントへ付与される
2.一部のクレジットカードでは引落時に相殺される
ものがあります。
<ポイント還元のタイミング>
もし還元ポイントをあてにして買い物をするなら、還元ポイントが付与されるタイミングを決済手段のホームページなどであらかじめ確認しておくと確実です。
<還元ポイントの上限>
大手クレジットカードでは、月に1万5000ポイントとするところが多いようです。還元率が5%の店で買い物をする場合なら、月額30万円の買い物に相当します。
そのほかの手段は各社ばらつきがありますので、自分が使う決済について調べておくと安心です。
詳しくは、「キャッシュレス・ポイント還元事業」のサイトで確認できます。
意外と複雑なので、管理が重要
そもそも、
(1)自分の利用する店舗がポイント還元の対象店である
(2)その店では自分が買いたい商品の取り扱いがあり、かつ自分が普段利用している
(3)現在(今後)利用する決済手段がある
以上のことがそろって、初めてポイント還元の恩恵を受けられることになります。
5%の還元が大きいからといって、そもそも買うつもりのない商品を買う、あるいはこれまで使っていなかった決済手段をいたずらに増やして、トータルでいくらお金を遣ったのかが管理不能になるなどは本末転倒です。赤字体質になるようなことがあれば、5%の還元どころではおさまらないでしょう。
また、受け取ったポイントは、決して無駄遣いしないことも大切です。買う予定のある商品を買うためにポイントを使うか、買った商品の購入代金に充当するなど、現金と同等に有効に使うことで、消費税増税の荒波を乗り越えていきましょう。
出典
キャッシュレス・ポイント還元事業(2019年10月~2020年6月)
ポイント還元事業 主要なキャッシュレス決済サービス
執筆者:岩永真理
一級ファイナンシャル・プランニング技能士