更新日: 2020.06.22 その他暮らし

最近よく聞くSDGs(エスディージーズ)って何?

最近よく聞くSDGs(エスディージーズ)って何?
資産形成の第一歩として「つみたてNISA」を始めた人の中には、次のステップとして、株式投資にチャレンジしたいと考える人も多いのではないでしょうか。では具体的に銘柄を選ぶ基準は? 
 
最近目にすることが増えたSDGs。これを知ることがヒントになるかもしれません。
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

今後の景気はどうなる?

コロナの影響で、企業の業績は急激に悪くなっています。トヨタも、5月12日に2021年3月期の連結営業利益が、前期比80%減になりそうだと発表しました。このような状況下で、株価を大きく上昇させている企業もあります。
 
ビデオ会議「Zoom」の運営会社は、5月11日時点で2020年初と比べて株価上昇率が2.4倍になりました。他にも、コロナの感染拡大や外出自粛が継続しても需要の落ち込みが限定的な、「巣ごもり銘柄」と呼ばれる食品やスーパーなどの株価は堅調です。
 
日清食品は、20年3月期の連結純利益は過去最高を更新したと発表しています。これはカップ麺をはじめインスタント食品が、スーパーの棚から消えていたことを目の当たりにしている私たちにとっても、とても分かりやすい事例です。
 
株価は経済状況に先行して動きます。今後の見通しは、まだまだ不透明です。「アフターコロナ」や「ウィズコロナ」を見据えて、期待できる企業・応援したい企業を探すことは難しいように思えます。

SDGs(エスディージーズ)って何?

17色に彩られたドーナツ型のバッジを見かけることが増えました。この17色はSDGsの17目標を表しています。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟国が2030年までに達成するために掲げた17の目標Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を指しています。
 
具体的には 1.貧困をなくそう 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を……16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう となっています。全容は、カラフルで分かりやすい国連広報センターのポスター(※1)をご覧ください。
 
これは国際合意なので国を挙げての達成課題です。国や自治体、企業の積極的な取り組みが達成につながります。外務省のホームページに、達成に向けた日本の取り組みが紹介されています(※2)。
 
投資対象として企業を考える時、現在の業績や財務状況などは数値化されていますので、分かりやすい指標といえます。ですが中長期的に投資するのなら、目の前の利益を追求するだけでなく、長期的に見て持続可能(サスティナブル)な経営方針を持っているか、が重要なポイントになります。
 
これは、社会や環境にとって有益な事業であるか? が問われていることを意味します。そこで企業は投資家に向けて、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)<ESG>についての活動報告にも注力するようになりました。
 
SDGsの17の目標があることで、ESGを推進しやすくなると考えられます。ESGを重視した企業への投資は、これまで欧州が牽引してきました。この数年で日本も急速に増えましたが、まだまだこれからです。
 
今年3月、JPX(日本取引所グループ)は、「ESG情報開示実践ハンドブック」を公表しました。作成には、投資家サイドの求めるESG情報を企業が開示できるように、また上場企業がESGに取り組む一助となれば、という背景があったようです。

投資するなら、こんな会社に

「自分のよく知る企業を調べてみたらESGに対する取り組みにも積極的なことが分かり、より好感が持てた」という場合は、投資に結びつくでしょう。
 
例えばレジ袋やプラスチックのストローの廃止など等は、身近な企業が取り組む良い事例です。私たち消費者も「サービスが悪くなった」とは思わず、「地球環境に配慮している」と評価するはずです。
 
個別の株式だけでなく、ESGの投資信託やETFを使って投資することもできます。地球全体のことを考えている優しい企業に資金を投じるESG投資は、今後ますますトレンドになると思います。
 
(※1)国際連合広報センター「SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン」
(※2)外務省「持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて日本が果たす役割」
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士


 

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