更新日: 2022.01.02 住宅ローン
夢のマイホーム! 購入までの道のりは?
マイホームが欲しいと思ったら、必ず考えておきたいこと、住宅ローンについての理解など、購入までにやっておきたいフローの一例をご紹介します。
執筆者:篠原まなみ(しのはら まなみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士、管理業務主任者、第一種証券外務員、内部管理責任者、行政書士
外資系証券会社、銀行で20年以上勤務。現在は、日本人、外国人を対象とした起業家支援。
自身の親の介護、相続の経験を生かして分かりやすくアドバイスをしていきたいと思っています。
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マイホームの探し方
家を購入するきっかけは、さまざまです。ひと昔前は、結婚や家族が増えるなどを契機として家を購入される方がほとんどでしたが、現代では、独身の方が結婚する予定はないけれど家賃を払い続けるよりも住宅ローンを払うほうが、将来手元に家が残るからなどの理由で購入されるケースもあります。
家を購入したいと思ったら、ご自身(や家族)のライフスタイルに合わせて、マンションにするのか戸建てにするのか、新築にするのか中古にするのか、都心にするのか郊外にするのか考えましょう。
まずは、お休みの日にでも住宅展示場やモデルルームを見学に行って、イメージを持つのがよいでしょう。自分が疑問に思っていることを、どんどん不動産会社の人に質問してみてください。
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住宅ローンの種類
気に入った家が見つかってもキャッシュで買える人は一握りで、多くの購入者は、住宅ローンを組むことになります。住宅ローンは、最長35年間です。35歳の人は、65歳まで住宅ローンを組むことができます。完済年齢は、金融機関によって若干異なりますが、80歳までとしているところが多いようです。
ただ会社員の場合は、一般的には60歳までが年収のピークで、それ以降は下がっていくので完済年齢を80歳というのは、あまり現実的ではありません。
住宅ローンには、固定金利と変動金利があります。固定金利型住宅ローンの代表として、フラット35があります。フラット35は、金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱っており、35年間金利が変わりません。他に固定金利型は、10年間、20年などあります。年数が長くなるにつれ金利が高くなります。
固定金利のメリットは、金利が固定されているので、安心感がある点と返済額が変わらないので、収支計画を立てやすい点にあります。
デメリットは、変動金利と比較して金利が高めに設定されているので、今後も低金利が続けばトータルの返済額が多くなります(逆に今後、金利が上昇すれば変動金利のほうが、トータルの返済額が多くなる可能性があります)。
また住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。元利均等返済は、「元本」と「利息」を合わせて返済する方法で、毎月返済額が変わりません。
一方、元金均等返済とは、均等化した「元本」部分に、それに応じた「利息」を合わせて返済していく方法です。当初の支払額が最も大きく、返済が進むにつれて、返済額が減少していきます。総返済額は、元利均等返済よりも元金等返済のほうが少なくなります。
固定金利にするか、変動金利にするか、また元利均等返済にするか元金均等返済にするかは、何歳で住宅ローンを組むか、将来どのようなライフイベントがあるか、頭金をいくら出すのかなど総合的に考えて判断をしましょう。また、金融機関により金利が違いますので比較してみましょう。
住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)
住宅ローン減税とは、控除を受ける年の合計所得金額が、3000万円以下の人を対象に、ローンを10年間組んで住宅の取得(新築、新築住宅の購入、増改築など)をした際に、年末の住宅ローン残高の1%(年最大40万円(認定住宅は、50万円))が、原則10年間、毎年の税金(所得税および住民税)から控除される制度です。
2021年度1月購入分から、所得金額1000万円以下の人を対象に、住宅の床面期の要件が「50平方メートル以上」から「40平方メートル以上」に緩和され、単身者など1人でマンションを購入する場合でも、住宅ローン減税を利用しやすくなりました(注)。
まとめ
住宅を購入する時には、ローンを借りるための手数料や、登記費用、税金、保険料などの諸経費がかかります。新築物件では、物件価格の3~7%、中古物件で6~10%のお金が必要となります。さらに住宅を購入した後も、一戸建て、マンションともに維持費や税金などの諸経費がかかります。
住宅ローンを組むときは、これらの費用も考慮し、無理のない返済計画を立てることが大事です。なるべく早く完済するには、頭金を多く入れ、資金に余裕がある時には、繰り上げ返済を行うようにしましょう。
また、人生には予期せぬこと(引っ越しや転職等)が起こります。いざという時のことを考えて、賃貸しやすい家、売却しやすい家という観点からの家探しも大切です。
(注)
2022年度税制改正での主な変更点は、以下のとおりです。
所得税額の特別控除が、2025年末までに延長されます。ローン残高の1%の控除額は、0.7%に縮小します。
新築の減税期間は、原則10年間から13年間と期間が長くなります。減税を受けられる所得の上限は、3000万円から2000万円に下げられます。
2022~2023年入居の場合の借入金の限度額は、認定住宅5000万円、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)水準省エネ住宅は、4500万円、省エネ基準適合住宅は、4000万になります。2024~2025年の入居の場合は、2022~2023年入居より限度額が1000万円(認定住宅は、500万円)下がります。
中古の場合は、一律3000万円で、控除期間は、10年となります。認定住宅等以外の住宅については、2022~2023年の入居の場合の限度額は3000万円となり、2024~2025年入居と中古の場合は限度額は2000万円で、控除期間が10年となります。
執筆者:篠原まなみ
AFP認定者、宅地建物取引士、第一種証券外務員、内部管理責任者
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