【世帯年収500万円】住宅ローンはいくらまでなら無理なく返済できる?
配信日: 2022.04.25
しかし、必要以上に借り入れを増やすと毎月の返済負担が重くなり、生活を圧迫しかねません。これではせっかくの新生活を満喫できないため、住宅ローンは「無理なく返済できる額」を基準に検討するのがおすすめです。
今回は世帯年収500万円の場合を例として、住宅ローンを無理なく返済できる範囲について考えてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
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住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
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無理なく返済できる目安は「返済負担率20%」まで!
住宅ローンの借り入れや返済を考えるうえで、重要となるのが「返済負担率」です。返済負担率は年収に占める借り入れの年間返済額のことで、「借り入れの年間返済額÷年収」で算出します。
返済負担率が高いほど、収入と比較して割高なマイホームを無理して購入していることになり、いずれ住宅ローンの存在が生活を圧迫して、返済が滞る事態になりかねません。
このため、多くの金融機関では、住宅ローンの審査時に返済負担率を重点的にチェックしています。例えば住宅金融支援機構が取り扱う「フラット35」の場合、返済負担率を、年収400万円未満は30%以下、年収400万円以上は35%以下に抑えないと利用できません。
世帯年収500万円の場合「500万円×35%=175万円」となり、年間返済額は175万円、月々の返済額は約14万6000円までが利用者の条件となる計算です。
ただし、これはあくまでも住宅ローン審査通過の目安になるラインであり、余裕をもって返済できる値とは限りません。借りられるギリギリまで住宅ローンを組んでいると、収入が下がる・子どもが生まれる・医療費が掛かるなど、ライフスタイルの変化によって、とたんに返済が苦しくなるリスクもあるのです。
このため、ほかの生活費や娯楽費なども考え、無理なく住宅ローンを返済できるのは、一つの目安として「返済負担率20%まで」と考えておきましょう。
年収500万円の場合「500万円×20%=100万円」であり、年間返済額は100万円、月々の返済額は約8万3000円までが目安となります。
なお、返済負担率は、住宅ローン以外のすべての借り入れも含めて計算するため、注意が必要です。カードローンやマイカーローンなど、ほかの借り入れがあるとその分、年間返済額が増えて返済負担率が上がり、住宅ローンを借りられる額も減ってしまうため、できるだけ事前に完済しておくことをおすすめします。
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みんなは住宅ローンをどれくらい借りている?
国土交通省が行った「令和2年度住宅市場動向調査」によると、新築分譲戸建の購入資金は全国平均で3826万円、このうち自己資金は971万円で借入金は2855万円という結果でした。分譲マンションの購入資金は平均4639万円、このうち自己資金は1589万円で借入金は3050万円です。
住宅ローンの年間返済額の平均は、分譲戸建で123万5000円、分譲マンションで139万1000円でした。また、返済負担率の平均は、分譲戸建で18.6%、分譲マンションで17.4%と、いずれも20%以下となっています。
このことからも、多くの人ができるだけ多くの自己資金を用意し、返済負担率を抑えて余裕をもった住宅ローンの組み方をしていることが分かります。
返済負担率に注目して無理のない返済計画を立てよう
住宅ローンを利用する場合、つい借りられる額ギリギリまで借りて、理想のマイホームを購入しようと考えがちですが、それでは何かあったときに、すぐ返済が苦しくなりかねません。
せっかくのマイホームが生活を圧迫する事態にならないよう、「無理なく返済できる額」を意識して、住宅ローンを組むことが大切です。
将来のライフイベントなども考慮し、返済負担率20%以下を目安として、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
出典
住宅金融支援機構フラット35 ご利用条件
国土交通省 令和2年度住宅市場動向調査報告書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
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