住宅ローンは「固定金利」と「変動金利」のどちらを選ぶべき?それぞれのメリットとデメリットも紹介
配信日: 2022.07.21
住宅ローンを申し込む時には「固定金利」もしくは「変動金利」から金利タイプを選択することになります。それぞれにメリットやリスクがあり、家計状況や将来のライフプランに応じて、選択することが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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固定金利と変動金利の違い
住宅ローンを申し込む時には、固定金利と変動金利のどちらかを選ぶことができます。住宅金融支援機構が公表している「住宅ローン利用者の実態調査(2022年4月)」によれば、申込み者の選んだ金利は以下のとおりです。
変動型…73.9%
固定期間選択型…17.3%
全期間固定型…10.9%
変動金利を選んでいる消費者が全体の約7割となっています。
変動金利が人気である理由は「低金利」です。
低金利時代に借入コストを少しでも抑えたい人が変動金利を選んでいると思われます。ただし、将来の金利動向は誰にも予想できません。将来的に市場金利が上昇すれば、思わぬ負担増につながる可能性があります。
固定金利の特徴
固定金利とは、住宅ローンの借入時から金利が固定されているローンです。
固定金利には、借入時から返済完了まで金利が固定される「全期間固定金利」と借入時から一定期間金利が固定される「固定金利選択型(当初固定金利)」があります。
固定金利の最も代表的な商品として、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して、提供する「フラット35」があります。「フラット35」は、全期間固定金利の住宅ローンです。全期間固定金利は、借入金利が返済完了まで固定されます。
返済総額や毎月の返済額が借入時に確定し、返済計画が立てやすいです。そのため、借入時に確定した金利は市場金利が上昇しても影響を受けません。
しかし、現在は超低金利の時代に突入しています。この金利状況では、変動金利と比べて金利負担が大きくなります。
固定金利選択型は、借入時に3年、5年、10年などの期間を選択し、その期間中は金利が固定されます。原則として、期間が終了すると、固定金利から変動金利に移行します。全期間固定金利よりも金利が低いので、お得です。
また、固定金利の期間終了時に変動金利への移行を選択できますので、その時点で低金利であれば、当初の借入時より低金利で借りられます。
変動金利の特徴
実際に多くの消費者に選ばれているのが変動金利です。
変動金利では、半年など一定期間ごとに金利が見直され、借入時から返済完了まで金利が変動します。市場金利に応じて、返済額が増減するのです。変動金利が選ばれる理由としては超低金利が挙げられます。
超低金利時代において市場金利に応じて金利が決定される変動金利を選ぶことで、金利の負担を軽減することができます。
例えば、金融機関によっては変動金利0.375%に対して、全期間固定金利は1.5%程度となっています。借入額4,000万円を35年で返済した場合の返済額は以下のとおりです。
変動金利0.375%=4,268万円
全期間固定金利1.5%=5,143万円
あくまで現在の金利動向を反映した結果ですが、返済額に1,000万円近い差が発生しています。ただし、将来の金利動向は誰にも予想できません。
金融政策が見直され、金利上昇局面に入りますと、返済額が膨らんでしまいます。住宅ローンは30年、35年といった長期で返済するものですので、金利が上昇するリスクは決して軽視できません。
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住宅ローンは固定金利と変動金利のどっちを選ぶ?
実際にどちらの金利タイプを選ぶべきなのかはそれぞれの資産状況やリスク許容度によって異なります。
固定金利が向いている人
長期の返済計画を立てている人は固定金利が向いています。
固定金利は金利が高くなる傾向にありますが、将来的な金利上昇の影響を受けることなく、安定的に返済ができます。
住宅ローンは30年、35年という長い時間をかけて返済するものですので、金利が上昇する可能性は十分にあります。返済中に金利が上昇し、返済額が膨らむと家計を圧迫することになります。
教育費や自動車の購入などを予定している場合には支出額の変化があると困るでしょう。親の介護費といった将来的な支出が突発的に発生した時期と金利上昇のタイミングが重なると経済状況は著しく悪化するでしょう。
また、昇給が見込めない会社員や公務員は安定的に返済できることを重視して、固定金利を選ぶことが無難でしょう。
変動金利が向いている人
現状の超低金利状態が今後も続くと予想するのであれば、変動金利が向いています。
確かに将来的な金利上昇というリスクを抱えていますが、日本ではデフレ経済の影響で超低金利状態が長く続いています。「しばらくの間は低金利が継続するだろう」と考えて、多くの消費者が変動金利を選んでいます。
金利が低ければ、総返済額や毎月の返済額が小さくなりますので、返済の負担を軽減できます。家計に余裕が生まれて、ゆとりのある生活を送れるでしょう。
金利が上昇するリスクはありますが、自己資金が多くて、短期間で返済する予定であれば、リスクを抑えつつ返済ができます。
また、返済額が大きく、現時点で短期間での返済が難しくても、将来的に収入が増加すると予想されていれば、繰り上げ返済で結果的に短期間で返済できます。
出典
フラット35 金利のタイプとは?
住宅金融支援機構住宅ローン利用者の実態調査(2022年4月)
愛知銀行 変動金利とは
みずほ銀行 みずほ住宅ローン金利一覧
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。
※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。
※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。
※1 住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利です。
※1 J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始となります。
【住信SBIネット銀行の注意事項】
※2 借入期間を35年超~40年以内でお借入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.07%、40年超でお借入れいただく場合は住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
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