更新日: 2023.11.13 教育ローン

「手取り18万円」で奨学金を返す余裕がありません…支払いを無視していると「差し押さえ」になることもあるのでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「手取り18万円」で奨学金を返す余裕がありません…支払いを無視していると「差し押さえ」になることもあるのでしょうか?
大学進学時などに奨学金を利用する人は多く、社会人になり返還が始まったものの、余裕がなくて返還に苦労するケースもあるでしょう。中には奨学金の返還を無視しても問題ないと考える人もいるかもしれませんが、その場合はさまざまなデメリットや問題が発生します。
 
本記事では、奨学金の返還を無視しているとどのような問題が起きるかについて解説するので、気になる人は参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

そもそも奨学金は返還するのが前提条件

返還する必要がない給付型奨学金でない限り、多くの人が利用する貸与型奨学金はそもそも返還することが前提条件になっています。したがって、後になって「余裕がないから返還しない」は通用しません。
 
しかし、奨学金が一般的なローンと違うのは、借りる際には将来の収入がわかっていない点で、利用した段階では返還できると考えていてもいざ働き始めると余裕がないというケースもあります。
 
日本学生支援機構の奨学金は、返還が開始されるのは貸与が終了した翌月から数えて7ヶ月目で、3月で貸与終了した場合は10月が初回の返還となります。返還方法は口座振替でおこなわれるので、貸与終了時にリレー口座への加入が必要です。
 
具体的な加入方法の申込方法については在学校からアナウンスされるので、忘れないように確認しましょう。
 

公式サイトで申し込み

【PR】みずほ銀行カードローン

mizuho

おすすめポイント

・<金利年2.0%~14.0%
・ご利用限度額は10万円から最大800万円
・さらに入会金・年会費は無料!24時間、WEB申込受付中!

融資上限額 金利 審査時間
最大800万円 年2.0%~14.0%※1 最短当日
融資まで 来店
最短当日 -
※1 住宅ローンのご利用で、本カードローンの金利を年0.5%引き下げます。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%です。

奨学金の返還を無視しているとどうなる?

奨学金の返還を1度だけ忘れても、基本的に大きな問題にはならないでしょう。しかし、何度も連絡されているにもかかわらず無視していると、日常生活においてもさまざまな問題に発展する可能性が高いです。
 
もしも返還を無視していると、日本学生支援機構が委託した債権回収会社などから電話や文書で返還の督促がおこなわれ、連帯保証人や保証人に対しても延滞している旨が通知されます。
 
返還滞納が3ヶ月連続すると、次回の振替ができなかった場合は債権回収会社に回収業務を委託するとともに、個人信用情報機関に返還者本人の個人情報(氏名・住所・生年月日・電話番号・勤務先など)が登録されます。
 
信用情報にキズがついてしまうと住宅ローンやクレジットカード審査などが通らなくなるため、タイミング次第ではさまざまな影響が起こると考えられます。奨学金も一般的なローンも決められた日時に決められた金額を返還するのが前提条件なので、返還を滞納すると経済的な約束を守れなかったと判断されるのです。
 
どうしても返還が厳しいなら救済制度の活用も視野に入れて考えて、滞納による個人信用情報機関への登録や一括返還が求められないように、できるだけ早いタイミングで相談するのが大切です。
 

奨学金の一括返還が求められる

奨学金は基本的には貸与額を分割して返還していきますが、返還を滞納していると期限の利益の喪失に該当するので、一括返還が求められます。一括返還の請求についても応じないと最終的には法的措置を執って、給与や財産の差し押さえがおこなわれることもあり、返還から逃れることはできません。
 
また、決められた通りに返還ができていないと延滞金が加算されるため、最終的な返還額が貸与された金額よりも多くなります。このような状態になるのを避けたいなら、きちんと奨学金の返還はするようにしましょう。
 

返還が厳しいなら減額返還制度と返還期限猶予も視野に入れる

収入が足りなくて返還が厳しいなら、減額返還制度と返還期限猶予も視野に入れて考えて、できるだけ早いタイミングで相談するのが大切です。
 
減額返還制度は月々の返還金額を1/2か1/3に減額し、最長15年(180ヶ月)返還期間を延ばすことで月の負担を減らすことができます。そのため、収入減などで支払いが難しいけれど、金額を減らせば返還できるといった場合に利用するのが良いでしょう。
 
一方で返還期限猶予は、文字通り一定期間の返還を猶予してもらえる制度です。例えば、失業などで無収入になり返還が難しい場合、承認されるとその期間の返還は先送りになり、適用期間は通算10年(120ヶ月)です。
 
このように返還が厳しい際には救済制度についても用意されているため、自分自身が利用条件を満たしているなら、まずは学生支援機構に相談しましょう。
 

まとめ

返還する余裕がなくても、日本学生支援機構の貸与型奨学金は返還を前提条件として借りているので、返還日には決められている金額を返還口座に入金しておかなければいけません。
 
もしも、返還ができていないと個人信用情報機関に登録されてしまうだけでなく、あまりにも悪質だと判断されると一括返還が求められます。
 
どうしても返還が難しいなら返還期限猶予などの利用も視野に入れ、滞納してしまう前に相談するのが大切です。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 定額返還方式(月々の返還額が一定の返還方式)
独立行政法人日本学生支援機構延滞した場合
 
※2023/11/13 記事を一部修正いたしました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集