ついに始まった奨学金の返済……。返済が何ヶ月遅れたらブラックリストに入りますか?
配信日: 2024.01.01
そこで、本記事ではブラックリストに入るまでの滞納期間とともに、奨学金の返還が困難になったときの対処法を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ブラックリストとは
ローンやクレジットカードの支払いを滞納すると、信用情報機関にその情報が登録されます。この事故情報が登録されることを、世間一般では「ブラックリスト」と呼んでいます。
信用情報機関では、収集した消費者のローンやクレジットカードに関する情報を加盟団体に提供しています。信用情報機関の役割は、支払い能力に応じた契約の実現や情報提供による取引の促進と、多重債務や自己破産の防止です。
ローンの返還やクレジットカードの支払いを滞納すると、その情報は信用情報機関に加盟している企業に伝わります。その結果、社会的信用度が低下し、ローンやクレジットカードの契約に悪影響を及ぼす可能性があります。
ブラックリストに入るまでの滞納期間は何ヶ月?
奨学金の返還を滞納すると、信用情報機関にその情報が登録されてしまいます。では、一体何ヶ月滞納すると、信用情報機関に滞納情報が登録されてしまうのでしょうか。ここでは、独立行政法人日本学生支援機構(以下JASSO)のケースを紹介します。
・ブラックリストに入るまでの滞納期間
JASSO公式サイトでは、個人信用情報の取り扱いに関する同意書を提出していただいている方のうち、奨学金の返還をされている方で、前月末時点において、奨学金返還のご入金が確認できていない方へ、個人信用情報機関への登録に関する注意喚起を目的とした「SMS(ショートメッセージ)」や通知文書が送付される、といった旨が記載されています。
この注意喚起を無視して滞納を続けた場合、現在奨学金を返還中の人は3ヶ月以上の滞納で、新規返還者は返還開始後6ヶ月経過時点で3ヶ月以上延滞していると個人信用情報機関に登録されます。
・登録された滞納情報はどうなる?
個人信用情報機関に登録された滞納情報は、返還完了から5年後に削除されます。それまでは登録された状態が続くということになります。
返還が困難になったときの対処法
奨学金の返還を滞納してブラックリストに入ってしまうと、一定期間社会的な信用度が低下します。そのため、なるべくそのような事態に陥らないことが大切です。そのための対処法には、次のようなものがあります。
・減額返還制度
減額返還制度は、当初設定した返還月額での返還が困難だが、減額すれば変換できる場合、1回あたりの返還月額を2分の1か3分の1に減額できる制度です。総返還額は減らず、返還期間が延長されます。この制度は、災害や傷病などによる経済的困難によった方の中で、当初約束した割賦金を減額すれば返還可能である方を対象としています。
・返還期限猶予
返還期限猶予は、返還を一定期間先送りできる制度です。災害や傷病などによる経済的困難が生じた場合に利用できます。審査により承認された期間については返還の必要がありません。なお、当制度は返還が一定期間先送りされるだけで、返還額が減るわけではありません。
返還が困難な場合は制度の利用を検討しよう
奨学金の返還を滞納してしまった場合、3ヶ月後にはブラックリストに入ってしまう可能性があります。一度入ってしまうと返還完了から5年待たなければ消えないため、それまではローンなどの契約に支障が生じる可能性があります。そのような事態を避けるためにも、返還が困難な場合は減額返還制度や返還期限猶予などの利用を検討しましょう。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 JASSO 返還が難しくなった場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー