更新日: 2024.05.27 その他ローン
【300万円の借金】夫の借金が判明しました。「大したことない」「奨学金300万円を全額返済したことがあるんだから」と言います。本当に大丈夫なのでしょうか?
どこで借金をするかで貸付条件は異なりますが、消費者金融や銀行などのローンを利用している場合、奨学金の貸与利率よりも高い金利が適用される場合があります。
本記事では、借金をする際の適用金利や300万円を借りた際に発生する利息はどのくらいなのかを解説します。借金が絶対にいけないわけではありませんが、事前に無理のない返済計画を立ててから契約手続きを行いましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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どこから借りるかによって適用金利が異なる
借金をする際の適用金利は借入先によって異なるため、契約前に必ず確認してください。奨学金を借りていた場合、日本学生支援機構の貸与型奨学金は、無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金の2つのタイプがあります。
貸与終了月によって適用利率が確定し、令和5年度3月に貸与が終了した場合の利率は0.940%(利率固定方式)または0.400%(利率見直し方式)となっており、低金利での借入れが可能です。
それに対し一般的な借金での最高金利は、消費者金融や銀行が取り扱うカードローンやフリーローンから借りていた場合、融資額によって異なりますが、15~20%程度の最高金利が適用される場合があります。
借入金額が多く、借入期間が長期化すれば、利息負担が大きくなって返済困難に陥ったり、借金をして返済をするといった自転車操業状態につながったりする恐れも十分に有り得るでしょう。
借りる前に返済シミュレーションを行う
借金をする際には、申込手続きを行う前に返済シミュレーションを行うことが重要です。借金をした後に、「返済負担が大きいから返済金額を変更したい」という要望は通らないケースが多いです。
また、住宅購入や子どもの進学などのライフプランを想定しないで借金をした場合、必要なタイミングで資金を用意できないリスクも高まります。
毎月の収入のなかから固定費などを差し引き、無理のない金額はどのくらいなのかを確認しましょう。返済シミュレーションは、ローンを取り扱う消費者金融や銀行などの公式サイトから利用できます。
借入希望金額や利率、返済回数などを入力すれば、毎月の返済金額や利息、返済期間などを確認できるので、ぜひ有効活用してください。
300万円を借りたときにかかる利息はどのくらい?
金利別に、300万円を借りたときにかかる利息がどのくらいなのか見ていきましょう。なお、借入れの上限金利は以下のように定められており、300万円を借りた場合の金利が15.0%を超えることはありません。
・元本の金額が10万円未満: 年20.0%
・元本の金額が10万円以上から100万円未満: 年18.0%
・元本の金額が100万円以上: 年15.0%
300万円を返済回数60回で借りたと想定し、利息制限法の上限金利である年15.0%、それよりも低い金利である年8.5%が適用した場合の利息は以下の通りです。
・年15.0%の場合:約126万5061円
・年8.5%の場合:68万6813円
無理な借入れが多重債務につながる
貸付限度額の範囲内なら、回数や金額の上限なしに借りられるカードローンなどは、お金を借りている感覚を忘れがちです。安易な気持ちで借金をした結果、借金が増えて返済できないほどの多重債務に陥るケースも珍しくありません。
借金問題を自力で解決するのが困難な状況になったら、早いタイミングで弁護士や自治体、消費者センターの相談窓口などへ相談してください。そのうえで、債務整理をはじめとする適切な対処法を検討しましょう。
借入可能金額で決めるのではなく確実に返済できる計画を立ててからお金を借りよう
借金をする背景はさまざまで、奨学金と一般的な借金でカードローンやフリーローンから借りた場合の適用金利は比較になりません。低金利の奨学金と比べて、カードローンやフリーローンの適用金利が高いです。
奨学金と同様の返済意識で300万円を借りても、返済期間が長期化すれば返済困難に陥るリスクが高く、最終的に債務整理などの方法で借金問題の解決を余儀なくされるかもしれません。本人に奨学金を完済した実績があるとしても、絶対に返済トラブルを起こさない保証はないでしょう。
それでも借金をしなければならないのであれば、必要な金額だけ借りる、無理のない返済計画を立ててから申込手続きを行ってください。
出典
内閣府 政府広報オンライン キャッシングやローン返済でお困りの方へ 借金問題は解決できます。まずは相談を!
日本学生支援機構 第二種奨学金の貸与利率
日本貸金業協会 お借入れの上限金利は、年15%~20%です
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー