家の購入を考えたくなる、でも住宅ローンが組めない3つの時期(3)定年前後
配信日: 2017.11.10 更新日: 2020.07.03
執筆者:福島えみ子(ふくしま えみこ)
CFP(R)認定者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表
大学卒業後、都市銀行に入行。複数の銀行、法律事務所勤務中に、人生の悩みは結局のところお金と密接に関係することを痛感、人生をより幸せで豊かにするお手伝いがしたいとファイナンシャルプランナーに。FP会社にて勤務後、独立。これまで500件以上の個人相談を担当すると共に、セミナー、執筆と幅広く活動。相続・資産運用・住宅相談・リタイヤメントプラン等を得意とし、個人相談にも力を入れる一方で、セミナーや企業研修、執筆を通じてわかりやすくお金の知識を発信することに注力している。
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定年を前にすると家を買いたくなる
「定年になるとローンを組めなくなる」-そんな不安を感じて定年直前に住宅購入をご検討になるケースがあります。そのほか、定年直前ではないにしても役職定年になって収入が下がったため焦りを感じてご検討になる方、定年を迎えてたっぷりある時間をフルに活用してお子さまと共に二世帯住宅などへの建て替えを検討される方。
田舎暮らしを考えたり、子どもの手が離れて夫婦2人でコンパクトにマンション等に住まいたいなど住み替えで新たな住宅取得を考える方など、定年という言葉が頭をよぎるのをきっかけに住宅ローンのご相談に訪れる方は多くいらっしゃいます。
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定年近くの住宅ローンは得策か
これらのケースでは、住宅ローンの審査自体は難なく通る場合も多いのですが、ただ、定年前の住宅ローンは、実際に借りられるかどうかよりも、“返せるかどうか”の方が圧倒的に大切です。
ご相談時にお持ちになった金融機関から提示された住宅ローン返済表を拝見すると、完済年齢が70歳や75歳となっているものも少なくありません。年金生活になった後もローンを返していけるか、そして、セカンドライフをどう過ごすのか、いつまでどんな働き方をするかというキャリアプラン、これらをあいまいにしたままで借りてしまえば、こんなはずではなかったと後悔することにもなりかねません。
さらに、定年間近の住宅ローンは審査が通らないか、不利な条件で組まざるを得ないかになることが多い原因の1つに、”病歴や持病があること”があります。民間金融機関の住宅ローンで必須となる団体信用生命保険(団信)は、病歴や持病があると加入できないためです。年齢を重ねるとどうしてもそうしたケースが増えてきてしまいがちです。そうすると、団信不要のフラット35か、もしくは金利上乗せの条件で引き受け緩和型の団信を利用することになります。
また、おトクかどうかという観点から見ても、10年間の住宅ローン控除にしても、リフォームをした場合の税制優遇にしても、“所得税の優遇制度”であるからには、優遇されるべき所得税を納めていること、つまり所得が多いうちに利用しなければ思ったほどの恩恵を受けられません。やはりこの場合も、恩恵をフルに受けようと思うなら、できる限り早めのプランニングが得策です。
なお、中には、まだ若いお子さんにもローン負担してもらうべく親子ローンをご検討なさる方もいらっしゃいますが、これは基本的におすすめできません。お子さんが後に結婚などで、自分の住宅購入を考える際、以前組んだ親子ローンが足かせになる場合もあるからです。
ではどうする?
このように定年がすぐそこに見え始めた時期になってから住宅ローンの検討をするのではなく、可能であれば、目をこらせば道の先に定年が見えるような時期から“自分のこの先の住まい”を見越してプランニングしたいところです。1回目や2回目でご紹介した転職、妊娠時と違って、定年時期は唯一“何年後”と予測しやすい時期だからです。
セカンドライフをどう生きたいか?そしてセカンドライフを含めてどう働く?いつまで働く?などこの先のライフプランと共にしっかりプランを立てていきましょう。
3回にわたってご紹介してきましたように、家を買いたくても時期的に住宅ローンが組みにくい場合はあるものの、「それでは家を買えませんね」で終りとなるわけではありません。そこからの戦略こそが肝心となります。住宅ローンが組めなくても、今は頭金を貯める時期と割り切ってしまうのもひとつです。頭金が多ければ多い程、支払う借入利息総額は少なくなるからです。
もしくは、そうはいってもどうしてもこの時期に組むのが今後のライフプラン的にはベストという場合は、借りられる金融機関と借り方の対策をしっかり練ることによって解決していくこともあります。
とはいえ、住宅購入プランは早め早めに考えておきたいのはいうまでもありません。
今回ご紹介した3つの時期は心理的に住宅ローンを考えたくなるということを意識しておくだけでも違います。「そのときになったら考える」「時期が来たら考える」ではなく、いずれ家を持ちたいと考えているなら、まずは購入物件の検討の前に早めのマネープランを考えておくことをおすすめします。
Text:福島 えみ子(ふくしま えみこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表
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