公開日:2019.09.13 老後

老後に増える支出と減る支出。現役時代と比べてどう変わるか知っていますか?

金融庁の報告書「高齢社会における資産形成・管理」が話題となって以来、比較的若い人でも老後の生活を心配する人が多くなりました。「このままで老後に、人並みの生活を送ることはできるでしょうか?」と相談に来る40代、さらには30代の方も少なくありません。
 
この年代は現役真っ盛り。お子さんに教育費がかかるし、住宅ローンもまだかなり残っています。「老後の生活」といっても、なかなかイメージできないのも無理はありません。意外と知らない、リタイア後に変化する支出についてご紹介いたします。
 
村井英一

執筆者:

執筆者:村井英一(むらい えいいち)

国際公認投資アナリスト

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本証券アナリスト検定会員
大手証券会社で法人営業、個人営業、投資相談業務を担当。2004年にファイナンシャル・プランナーとして独立し、相談者の立場にたった顧客本位のコンサルタントを行う。特に、ライフプランニング、資産運用、住宅ローンなどを得意分野とする。近年は、ひきこもりや精神障害者家族の生活設計、高齢者介護の問題などに注力している。

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村井英一

執筆者:

執筆者:村井英一(むらい えいいち)

国際公認投資アナリスト

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本証券アナリスト検定会員
大手証券会社で法人営業、個人営業、投資相談業務を担当。2004年にファイナンシャル・プランナーとして独立し、相談者の立場にたった顧客本位のコンサルタントを行う。特に、ライフプランニング、資産運用、住宅ローンなどを得意分野とする。近年は、ひきこもりや精神障害者家族の生活設計、高齢者介護の問題などに注力している。

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リタイアすると減る支出は?

家計のご相談を受けていると、こんな質問をよく受けます。
 
「今、年収600万円ですが、生活はいっぱいいっぱいで、そんなに貯蓄をする余裕はありません。子どもが独立するとはいえ、収入が年金だけになってやっていけるものなのでしょうか?」
 
ご心配な気持ちはよくわかります。確かに、年金だけでは賄えず、貯蓄を取り崩しながら生活している人もいます。しかし考えておきたいのは、年金生活になった場合の支出です。現役時代に比べて支出は少なくなる傾向にあります。
 
では、リタイアするともっとも減る支出は何でしょうか?
 
答えは、社会保険料と税金です。社会保険料と税金は、お勤めの方であれば、給料から天引きされています。それだけに、あまり実感がありませんが、年収に占める割合は小さくありません。家族構成にもよりますが、年収600万円ぐらいであれば、両者で20%以上にもなります。
 
年金にも社会保険料と所得税、住民税はかかりますので、リタイア後も支払うことになります。それでも現役時代に比べると、かなり少なくなります。年金額によっては、所得税、住民税はかかりませんし、社会保険料もかなり少なくなります。
 
収入が少なくなるのですから、当然と言えば当然ですが、それだけではありません。厚生年金の保険料はありませんし、公的医療保険の保険料も安くなります。年金に対する税金は、2020年から公的年金等控除額が引き下げられるものの、それでも同じ金額の給与よりも抑えられています。
 

リタイア後に増えやすい支出は?

一方、意外と減らない支出もあります。「退職すると、仕事の付き合いがなくなるから、余暇にかかる支出が少なくなるだろう」と考えている現役世代は少なくありません。
 
しかし、リタイアしても、こういう支出は思ったほどには減りません。私が受ける家計相談からの感触では、趣味や楽しみにかける支出はそれほど減らないばかりか、かえって増える方が多くいます。
 
リタイアすると、余暇活動をする時間ができるからです。現役時代にはなかなか行けなかった旅行に行ったり、退職して新たな趣味を始めたり、という方は多いものです。
 
平日のゴルフにも、長期の海外旅行にも行けます。現役時代は忙しくて、収入が多くても使うヒマがなかったのですが、時間ができることによって、これらの支出が増えます。
 
これは決して悪いことではありません。その後の生活に支障がない範囲であれば、老後を豊かにするため、趣味や楽しみにお金を使うのもよいでしょう。逆に、将来の生活費に支障が出るようであれば、この部分は意識してでも抑えなければなりません。
 

人によって大きく違う支出は住居費

住居費は人によって大きく違います。自宅を購入し住宅ローンの返済を終えた人と賃貸の人では毎月の支出が異なります。総務省の統計である「家計調査」によると、高齢夫婦無職世帯の住居費の平均は、約1.4万円となっています(※)。
 
持ち家の人が多いために平均額は小さくなっていますが、賃貸の人は毎月それ相応の金額がかかることを覚悟しなければなりません。このように、老後の支出は人によってかなり違います。将来の計画を立てるためには、現役時代とリタイア後の支出の特徴を理解しておきましょう。
 
総務省「家計調査年報(家計収支編)2018年(平成30年) 家計の概要」より
 
執筆者:村井英一
国際公認投資アナリスト

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