更新日: 2021.06.28 その他老後

遺言書や遺産相続の準備を専門家に依頼するといくらかかる?みんなの終活事情

遺言書や遺産相続の準備を専門家に依頼するといくらかかる?みんなの終活事情
終活という言葉が定着したように思える昨今、実際に終活というものはみなさんにとって身近なものでしょうか。それともまだ実感がわかないものでしょうか。
 
今回は、実際に終活を行っている人が具体的に何を準備しているのか、終活の心配事を解決する費用はいくらなのか、また今一番お金をかけていることは何なのかなど、調査結果を元にひも解いてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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9割以上の人が認識! 終活の認知度は高く、ポジティブに捉える人も多い

SBIいきいき少額短期保険株式会社が発表した、終活に関するアンケート調査(※1)を見てみます。この調査は、全国の男女11万5273名(うち、回答人数3216名)を対象に行われたものです。
 
回答者のなかでもっとも多い年齢層は、70歳から79歳とのこと。まずは、終活の認知度と、その必要性についてです。
 

【あなたは“終活”を知っていますか?また、必要性を感じますか?】

1位:知っているし、必要性を感じる 72.1%
2位:聞いたことはあるが、具体的なことは知らない 15.4%
3位:知っているが、必要性を感じない 11.0%
4位:知らない 1.5%

 
終活の認知度は、98.5%という結果に。これはもう終活という概念が広範囲に定着したと考えてもいいのではないでしょうか。
 
終活の必要性を感じるという人は、およそ7割。必要性を感じないという人は、およそ1割でした。多くの人が終活は必要だと感じていることがわかります。
 
「“終活”について、ご家族で話したことはありますか?」という質問については、「ある」が38.9%、「まだないが、話したいと思っている」が42.2%、「話したいが、家族が話題にしたがらない」が7.6%、「特に家族と話す必要はないと思っている」が11.4%でした。
 
このことからも、自分の終活について家族と相談したい(実際に相談した)という人が8割を超えていることがわかります。逆に、家族と相談する必要がない、家族が終活の話題を避けるといった人は、2割弱にとどまりました。
 
この調査から、終活についてネガティブに受け止める人は意外に少なく、多くの人が前向きに考えていることがわかりますね。
 

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終活で考えることはやっぱりお金! 遺言書や遺産相続の準備でかかる費用は?

「あなたは“終活”を実行していますか?」という質問については、「実行している」が53.7%、「実行していない」が46.3%でした。半数以上の人が、実際に終活を行っていることがわかります。
 
具体的に、終活としてどのようなことを行っているのでしょうか。
 

【すでに行っている「終活」は何ですか?(複数回答)】

1位:お金の準備(保険など) 60.4%
2位:物の整理、片付け 56.6%
3位:お墓の準備 41.9%
4位:旅行や趣味など、今の人生を楽しむこと 38.1%
5位:お葬式の準備 34.0%

 
TOP5の回答は、上記のとおり。やはり、なにはなくとも「お金の準備」に真っ先に取り掛かる人が多いことがわかります。
 
悔いを残さないために「旅行や趣味など、今の人生を楽しむ」という回答が上位に入っているという事実も、終活をポジティブに捉えている人が多いということの裏付けになりそうです。
 
一方で、終活に関する心配事は以下のとおり。
 

【“終活”で心配なこと、気になっていることは何ですか?(複数回答)】

1位:物の整理、片付け 23.3%
2位:お金の準備(保険など) 20.2%
3位:遺言書の作成、相続の準備 17.3%
4位:介護、延命治療、臓器提供などの意思表示 17.1%
5位:お葬式の準備 14.9%

 
もっとも多かったのは「物の整理、片付け」ですが、2位と3位にはお金の準備や相続の準備など、いずれもお金に関することがランクインしました。
 
ちなみに、株式会社鎌倉新書が発表した調査結果(※2)によると、「遺言書の作成、相続の準備」にかかる費用の平均は以下のとおり。
 

【遺言作成など弁護士への依頼費用】

・全国平均 68万6000円
 

【遺産相続など行政書士への依頼費用】

・全国平均 49万3000円
 
この金額を見ると、少し尻込みしてしまう人もいるかもしれません。
 
「遺品整理専門業者への依頼費用」の平均は47万2000円とのことですので、「物の整理、片付け」も生前整理を少しずつでも進めるに越したことはないという印象です。
 
こう考えると、終活はやることが多くお金がかかるもの、ということがわかります。今はまだ縁がないと思っている方も、体力があるうちから少しずつでも手を付けていったほうがいいといえそうです。
 

今もっともお金をかけて楽しんでいることとは?

最後に、今もっともお金をかけていることや、楽しんでいることについて見てみましょう。この調査(※1)対象のみなさんは、どのようなことにお金を使っているのでしょうか。
 

【今、お金をかけていること/楽しんでいることは何ですか?(複数回答)】

1位:医療(検診、予防) 36.9%
2位:人との交流(友人、親戚付き合い) 36.5%
3位:健康づくり(健康食品、サプリメントなど) 33.8%
4位:趣味や習いごと 32.9%
5位:旅行、思い出づくり 28.5%

 
多くの人が、検診や予防医療などにお金をかけ、友人や親戚などとの交流を楽しんでいるということがわかります。
 
コロナ禍のアンケートでなければ、「人との交流」や「旅行、思い出づくり」が順位を上げていた可能性も考えられそうですね。
 
これらの調査結果から、終活を行っている人は半数を超えており、終活にはやはりお金の課題がつきもの……ということがわかりました。
 
ただ、さまざまな準備をネガティブに捉えるのではなく、コロナ禍でありながらも思い出づくりを楽しみ、前向きな気持ちで進めることがポイントともいえそうです。
 
[出典]
※1 SBIいきいき少額短期保険株式会社「“終活”に関する調査を実施(第3回) ~2人に1人が“終活”を実行! 必要性を感じている人は全体の約7割~」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
※2 株式会社鎌倉新書「葬儀・お墓など終活の平均価格はいくら? お金にまつわる調査結果を地方・都道府県別に大公開!」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部