更新日: 2021.11.09 その他老後

おひとりさまの老後資金。充実した老後を過ごすには生活費はいくら必要?

執筆者 : 飯田道子

おひとりさまの老後資金。充実した老後を過ごすには生活費はいくら必要?
定年退職の延長が叫ばれるなか、気になるのが老後資金についてです。
 
特に「おひとりさま」の場合、基本的にすべての資金を自分で賄わなければならないため、どれだけ準備すれば良いのか、不安に感じている人もいることでしょう。また、充実した老後を送るためには生活費としてどれくらい必要になるのか、見ていきましょう。
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

https://paradisewave.jimdo.com/

おひとりさまのゆとりある老後のための生活費は月額30万円?!

生命保険文化センターが令和元年度に行った意識調査によれば、ゆとりある老後の生活費の月額は、夫婦2人で平均36.1万円という結果が出ています。おひとりさまの場合、個人差がありますが、一般的な目安としては夫婦2人の生活費の8割が目安といわれています。計算をすると、36.1万円×0.8(8割)=28万8800円。実に30万円近い金額が、毎月の生活費として必要になるという結果が導き出されました。
 
ただし、この金額はあくまでも平均値。一般的な数字であり、実際にはもっと必要だと感じる人がいると思いますし、反対に、そんなに必要はないと思う人もいることでしょう。
 
金額に差が出る理由は、老後の生活を送る際に、上乗せしたいと思っている項目を見ていくとヒントがありそうです。
 
前述の意識調査によると、多くの人が上乗せしたいと思っていたのは、旅行・レジャー60.7%でした。次いで趣味・教養51.1%、日常生活費の充実49.6%、身内とのつきあい48.8%という結果となっています。老後はまさにセカンドライフ。好きなことをしながら生活を楽しみたという方が多くいらっしゃいます。
 

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おひとりさまの老後に必要な生活費は月額20万円?!

同じく生命保険文化センターが令和元年に行った意識調査によれば、老後の日常生活として必要な月額の生活費は、夫婦2人で22.1万円という結果が出ています。おひとりさまなので8割として計算した場合の金額は、17万6800円でした。ゆとりある老後と比較して、10万円以上少ない金額が、生活費として必要であるという結果になりました。
 
いずれにしても、少なくとも17万6800円、できれば20万円程度が、おひとりさまが老後の生活を送るために必要な金額であることになります。
 
とはいえ、厚生年金保険(第1号) 受給者の平均年金月額は令和元年度で月額14万6162円です。不足分として、毎月5万円を補うか、毎月の支出を見直して、できるだけ不足分を少なくするような対策が必要になります。
 

自分にとって必要な生活にはいくらなのかシミュレーションする

ここまでは、前述の意識調査のアンケートに答えた人々の声から、ゆとりある老後に必要な生活費の平均値、最低限必要と思える生活費の平均値を確認してきました。ただ、これらの金額はあくまで目安であり、必ずしも自分自身にあてはまるものではありません。自分にとって必要な生活費はいくらなのか、確認・シミュレーションすることが大切です。
 
そのために必要なのは、最低限必要な金額はいくらなのかを考えてみることです。
 
A. 家賃、水道光熱費、食費、各種税金、保険料等。これらが最低限必要な金額のベースになります。
 
B. また、レジャー費や交際費、趣味等の費用については、どれくらいの頻度で出掛ける、利用するのかを考えて、年間ベースで良いので予算を把握してみましょう。
 
A+Bがゆとりある生活費、Aのみが最低限必要な金額となります。
 
シミュレーションをして、自分の収入や受給できる公的年金等以内で収まっているなら、そのままでOKです。ただし、不足分があるようなら、できるだけ早く、ゆとりある生活が実現できるためにできることは何かを知ることが必要です。
 
ゆとりある生活にかけたい費用は人によって違います。自分にとってのゆとりを実感するためには、具体的な支出額を知り、不足分があるときには、不足分を埋めるためにどのように行動すれば良いのかを考えてみましょう。
 
不足分を補う方法としては、できるだけ長く仕事を続ける、今から余裕資金を運用する、節約する等が考えられます。まずは、今、自分ができることは何かを考えて、行動に移すことが大切です。
 
出典
生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
厚生労働省「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」P8 表6
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト