更新日: 2022.03.03 セカンドライフ

リタイア時にあれば安心できる貯金はいくら? 金銭感覚の違う人と結婚はムリ? 女性のほうがお金にシビアという事実も

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

リタイア時にあれば安心できる貯金はいくら? 金銭感覚の違う人と結婚はムリ? 女性のほうがお金にシビアという事実も
老後を安心して過ごすためには、ある程度の蓄えが必要です。日々貯金に励んでいる人もいれば、なかなか貯められず苦労している人もいるでしょう。老後2000万円論争もありましたが、世間の若者は、実感としていくらあれば安心できると考えているのでしょうか。
 
そんな老後資金をはじめとした若者のマネー事情を、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社の調査結果(※)からひもといてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年金だけではムリ! リタイア時に安心できる貯蓄額とは

この調査は、20歳~29歳の男女1000名を対象に行われたもの。まずは、老後を安心して送るための資金についてみてみましょう。

【仕事をリタイアする年齢までに貯蓄がいくらあれば安心できるか?】

1位:500万円以下 21.8%
2位:1千万円超~2千万円以下 18.9%
3位:500万円超~1千万円以下 18.8%
4位:3千万円超~5千万円以下 10.9%
5位:2千万円超~3千万円以下 10.8%

TOP5は上記の結果に。意外にも、500万円以下で安心できると考えている若者が多いことが分かります。
 
それでも、2000万円以上ないと安心できないと回答した人の合計は36.4%。全体の調整平均も「2322万円」と高めの結果になりました。
 
やはり現実的に考えて、リタイアするころには2000万円以上の蓄えがないと安心できないという共通認識があるようです。
 
ちなみに、老後の資金に関する年金については以下のとおり。

【老後の生活資金は年金だけで十分だと思う】

●そう思う 10.1%
●そう思わない 89.9%

ほとんどの人が、年金だけでは生活できないということを覚悟しているようです。若者世代にすら、年金には期待できないという空気が流れているのでしょう。
 
また、現在の貯蓄額TOP5はこのような結果に。

【現在貯蓄できているお金はいくらあるか?】

1位:50万円以下 44.7%
2位:50万円超~100万円以下 16.3%
3位:0円 14.0%
4位:100万円超~200万円以下 10.0%
5位:200万円超~300万円以下 5.4%

半数近くの人が、0円~50万円以下。20代前半だとまだ0円というのも普通なのかもしれません。
 
ちなみに、既婚者の回答を抽出すると、現在の貯蓄の調整平均額は「105万円」でした。
 

女性は結婚すると浪費に対する罪悪感がアップ!

次に、お小遣いを使いすぎたと感じる金額についてみてみましょう。
 

【自分が自由に使えるお金を、1ヶ月間でいくらくらい使ったときにお金を使いすぎたと感じるか?】

1位:4万円超~5万円以下 18.1%
2位:5万円超~10万円以下 17.7%
3位:0円(使いすぎたと感じる金額はない) 16.7%
4位:1万円以下 14.3%
5位:1万円超~2万円以下 12.6%

 
4、5万円を超えてくると、「さすがに使いすぎた」と感じる人が増えることが分かります。一方で、使いすぎたと感じる金額はないという大胆な人もそこそこ。
 
さらに婚姻の有無と性別で分けてみるとおもしろい結果が得られました。
 

【お小遣いを使いすぎたと感じる金額の平均(男女・婚姻別)】

<男性>

●未婚 37,600円
●既婚 39,440円

 

<女性>

●未婚 46,465円
●既婚 27,367円

未婚男性と既婚男性ではそこまで違いがみられませんでしたが、未婚女性と既婚女性では2万円近くの差が。未婚女性は他のどの層よりお金を自由に使っているものの、結婚すると一気に浪費に対する罪悪感が生まれるということでしょうか。
 
ひょっとしたら結婚を機に夫の扶養に入り、自由に使えるお金が独身時代よりもガクッと減るのも理由の1つかもしれません。
 

幸せになるにはお金が必要。金銭感覚が違うと結婚はムリ?

長い人生を考えると、とにかくお金の大切さを痛感するもの。お金と幸せの関係はどのようになっているのでしょうか。

【自分の考えにどのくらいあてはまるか?<幸せになるにはお金が必要>】

<男性>

●あてはまる計 70.6%
●あてはまらない計 9.6%

 

<女性>

●あてはまる計 78.6%
●あてはまらない計 5.0%

「どちらともいえない」を除いた回答は上記の結果に。男性よりも女性のほうが、「幸せのためにはお金が必要」と考えていることが分かります。女性のほうが若いうちからお金の大切さを身にしみて理解しているのかもしれません。
 
最後に、結婚と金銭感覚に対する意識を見てみましょう。

【自分の考えにどのくらいあてはまるか?<金銭感覚が異なる人とは夫婦になりたくない>】

<男性>

●あてはまる計 57.8%
●あてはまらない計 15.0%

 

<女性>

●あてはまる計 76.8%
●あてはまらない計 7.6%

 
こちらは男女で大きな差が。「金銭感覚が異なる人と結婚できない」と考えている男性は6割を切りましたが、女性は8割近くが「ムリ!」という結果に。
 
やはり女性のほうがお金にシビアで、現実をしっかり見極めている印象がありますね。
 
年金に期待できない今、幸せな一生を送るためには潤沢な資金が必要……。それを痛感する現代の女性は、ますますお金に対してシビアな目を持つことでしょう。
 
出典
※SMBCコンシューマーファイナンス調べ「20代の金銭感覚についての意識調査2022」
 
執筆者:
FINANCIAL FIELD編集部

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