更新日: 2022.03.24 セカンドライフ

老後破産の原因にはどんなものがある? 回避するためにできることは?

老後破産の原因にはどんなものがある? 回避するためにできることは?
リタイア後の生活を安心して過ごしたいと誰もが願っているはずなのに、一体どうして老後破産は起きてしまうのでしょうか?
 
この記事では、老後破産を引き起こしてしまう主な原因と、老後破産を回避するためにできる対策を紹介していきます。老後破産の原因と対策を知っておくことで、将来、老後破産に陥ってしまう危険を未然に防ぐことができるでしょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

老後破産を招く5つの原因

 
老後破産を招いてしまう主な原因として考えられるのは、次の5項目です。

●高すぎる生活費
●住宅ローンの支払い
●子どもにかかる費用
●医療・介護費用
●投資の失敗

これらのうちひとつ、あるいは複数の状況に陥ってしまうと、老後破産の危険があります。老後破産を招く5つの原因について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
 

高すぎる生活費

 
老後破産を招いてしまう大きな原因のひとつが、生活費が高すぎることです。リタイアして収入が減ったにもかかわらず、現役時代の生活レベルを落とすことができず、生活費が収入を上回ってしまう場合は要注意です。
 
毎月の赤字を補うために貯金を少しずつ切り崩さなければならなくなり、大切な老後の蓄えを失ってしまいます。

 

住宅ローンの支払い

 
リタイア後に年金生活に入ってからも住宅ローンの支払いが続き、それが原因で老後破産を引き起こしてしまうケースがあります。
 
年金収入で毎月の住宅ローンの支払いをギリギリ賄うことができたとしても、ボーナス払いを併用している場合はとても危険です。リタイア後はボーナスがなくなり支払いが困難になるため、老後破産を引き起こす危険があります。
 

子どもにかかる費用

 
リタイア後も、子どもの学費や生活費を負担したり、独立した子どもの住宅費や教育費を支援しすぎて、老後破産するというケースは少なくありません。
 
どうしても援助が必要だったとしても、現役時代と同様に子どものためにお金を使っていれば、当然自分たちの生活費が足りなくなってしまうでしょう。子どもにお金をかけすぎて老後破産してしまい、老後の生活を子どもに頼らざるを得なくなるような事態は避けたいものです。老後破産したために、家族の関係が悪化してしまう可能性もあります。
 

医療・介護費用

 
年をとってからも、ずっと健康でいられるとは限りません。リタイア後に病気や介護が必要な状態になったときに十分な資金がなければ、一気に老後破産に陥ってしまうでしょう。
 
健康なときは無理なく生活できていたとしても、病気で入院したり長く通院を続けることになれば、想像以上に医療費がかさみます。さらに、夫婦のどちらかが介護状態になれば、介護サービスを受けたり施設へ入居するために高額の費用がかかり、老後破産してしまう危険があります。
 

投資の失敗

 
老後の資産を増やすつもりが、投資に失敗して老後破産するケースもあります。
 
老後の資産形成のために、多くの人がiDeCoやNISA、投資信託などを利用していますが、投資で結果を出すことは簡単ではありません。投資について学んだり、コツコツ続けていく必要があります。
 
しかし、退職金などでまとまった資金を手にしたことで気持ちが大きくなると、むちゃな投資をして大切な老後の資金を失う事態になってしまうでしょう。
 

老後破産を回避するためにできる5つのこと

 
老後破産しないためには、どのような点に注意すべきでしょうか。老後破産のすべてのリスクを無くすことは困難ですが、次の5つのポイントに注意することで、一般的に起こりうる老後破産を回避できます。

●貯蓄を増やしておく
●収入と支出を管理する
●老後の収入を増やす
●健康を心がける
●住宅の任意売却・リースバック

それぞれの項目を見ていきましょう。
 

貯蓄を増やしておく

 
リタイア後の年金生活に入るまでに貯蓄を増やし、老後資金をできるだけ多くすることで、老後破産を回避できる確率が高くなります。
 
例えば、月々の赤字が出てしまった場合や急な出費が発生した場合など、貯蓄に余裕があれば、無理なく賄うことができます。介護が必要になった場合でも、十分な貯蓄があれば、希望の介護サービスを受けられるでしょう。
 

収入と支出を管理する

 
老後破産を避けるためには、毎月の収入と支出をしっかりと管理し、収入の範囲内で生活することが大切です。
 
定年退職をして年金収入で生活するようになると、現役時代のようなぜいたくな生活は難しくなります。しかし、同時に子どもが独立し、お金のかかる交際も少なくなっていくため、生活レベルを収入に合わせて変えていくことは決して難しくありません。
 
毎月の支出を収入の範囲内におさえれば、安定した生活を長く続けられるでしょう。

 

老後の収入を増やす

 
老後の収入を年金だけに頼るのではなく、年金以外にお金を得る手段を確保することで、老後破産を回避できます。
 
老後の収入を増やすには、再就職で収入を得る、投資の収益を確保しておくといった方法があります。リタイア後も健康で体力が十分にあるのであれば、短時間のアルバイトやパートをすることで、社会とのつながりを確保できるというメリットもあります。
 

健康を心がける

 
年をとってからも健康を維持することで、病気や介護状態になるリスクを避け、安定した生活を長く続けることができます。そのためには、バランスの良い食事をとること、定期的に運動すること、積極的に社会とのつながりを持つといった工夫が大切です。
 
リタイア後もできるだけ健康を維持し、自立した生活を送ることで、老後破産する危険を避けられるでしょう。
 

住宅の任意売却・リースバック

 
夫婦2人、あるいは一人暮らしになると、大きな一戸建てやファミリー向けのマンションを持て余すケースが増え、さらに家の修繕費、固定資産税といった出費も負担になります。そのため、リタイア後の生活費を少なくするには、住宅の維持費を減らす方法が効果的です。
 
リタイア後も住宅ローンの支払いが残っていて、生活費を圧迫している場合は、任意売却で住宅を販売することで、ローンを完済あるいは減らすこともできるでしょう。
また、住宅を販売したあとも賃貸住宅としてそのまま住み続ける「リースバック」という方法もあります。
     

いざというときに備えて対策しておくことが大切

 
老後破産を避けるためにできる方法は以下のとおりです。

●老後の資金をしっかり貯めておく
●収入の範囲内で生活する
●パートやアルバイトで収入を増やす
●長く健康でいられるよう心がける

いざというときに備えて老後資金をしっかりと確保しておくことで、老後破産を回避し、安定した老後の生活を送ることができます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集