老後の暮らしのために空き家を入手。リノベーションにいくらかかる?
配信日: 2022.03.29
新たに土地を購入して家を建てるのは、暮らせる期間を考えれば費用対効果の面で賢明とはいえません。
現実的な選択として空き家を購入してリノベーションするという方法がありますが、費用はどのくらいかかるのかが気になるところです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
必要不可欠な部分のみリノベーションする場合
空き家は全体的に老朽化している物件が多いですが、使用に耐えうる部分についてはリノベーションするか否かは使用者の判断です。そのままにしておくと支障が出るところから、優先的に考えていくことで無駄な部分にまで出費が及ぶことを避けられます。
トイレや風呂などの水回りは日常生活に大きく影響してくるところなので、使用に問題があると判断した場合はリノベーションの対象にする必要が出てきます。また壁や天井なども暮らしにかかわる部分として優先するべきところになります。
屋根や外壁などに問題があれば大掛かりな工事になるので費用はかさみますが、工事内容を最小限に抑えるなどの工夫をすれば500万円を超えることは少ないでしょう。気になるところが少ない場合は50万円くらいから可能で、水回りや壁などを工事に入れても300万円程度で済みます。
全体を対象にして新たな雰囲気に仕上げるためのリノベーション
屋根から床まで、壁も内壁から外壁に至るまですべてを対象にすれば、500万円以上は必要になると考えておくべきでしょう。特別にぜいたくな内容にしなくても2000万円くらい必要になるケースも珍しくありません。
この2000万円という金額は、さら地を購入して家を新築するという選択肢も出てくる金額です。ですから、もし予算が2000万円以上あるのであれば、空き家を購入してリノベーションするという計画からいったん離れて考えてみるのもいいかもしれません。
しかし、古い建物を利用して暮らすことには、新築にはない趣があるので費用だけで新築と並べて考える必要はないでしょう。
リノベーションと空き家購入の予算配分は柔軟にしておく
リノベーションは部分的に行う場合と全体的に行う場合とで費用に大きな差ができますが、物件購入にかかる費用も忘れてはいけません。
老後の移住を目的にしている場合、必要になるお金は空き家購入代金とリノベーション費用を合わせた金額になります。もし空き家を安く買えてもリノベーションに多額の費用が必要になれば、トータルで予算を超えてしまう可能性が出てきます。
あくまでもトータルの費用が予算内に収まっていることが大切なので、空き家を購入する段階でリノベーションの内容も確定させておかなければいけません。リノベーションを依頼する会社の担当者に物件の内見に同伴してもらい、必要になる工事の見積もりを出して総額で判断できる状態を作る必要があります。
予算配分は購入する物件によって大きく変わるので、物件選びの段階で決める必要はありません。
特に、建物全体をリノベーションする場合は、空き家の状態によりリノベーションにかかる費用の変動幅が大きくなります。具体的な工事内容も影響するし、新たに設置する設備によっても大きな違いが出ます。空き家の購入とリノベーションを分けて考えずに併せて検討することが大切です。
新たに始める生活において理想的な拠点としてのイメージを明確に描いて、そこに効率的に近づいていくための作業だと考えておきましょう。都合のよい空き家がみつかるとはかぎらないことも頭の片隅において、それぞれの配分をフレキシブルな状態にしつつ専門家の意見を交えて判断するのが賢明な方法になります。
空き家のリノベーション費用は空き家購入代金と併せて検討する
リノベーションした空き家で老後の暮らしを始めるためにかかる費用を考える場合は、トータルでかかる金額を意識する必要があります。
不動産会社とリノベーション工事をする施工店の間に入って、双方の意見を参考にしながら検討することが大切です。施工店に関しては、複数の会社から相見積もりをとって比較しながら交渉をするのも効果的な方法になります。
これらのことを参考にしながら、計画をしっかり立て、よりよい老後生活を送る家を手に入れましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部