更新日: 2022.03.30 定年・退職

国家公務員と地方公務員の退職金はそれぞれどのくらいもらえる?

国家公務員と地方公務員の退職金はそれぞれどのくらいもらえる?
仕事を辞める際に支払われる退職金は長年の勤務に対する感謝の気持ちという意味があります。その金額は勤続年数や仕事内容によってさまざまですが、公務員も例外ではありません。同じ公務員でも国家公務員と地方公務員とでは退職金の金額に違いがあります。
 
ここでは公務員の種類や勤続年数などによる金額の違いについてお伝えします。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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国家公務員の退職金について

・国家公務員の種類

国家公務員は国家機関や行政執行法人に勤務する人が該当します。1府12省庁と呼ばれる機関、裁判所、国会の職員の他、行政執行法人の役職員が日本の法律における国家公務員です。
 
官僚と呼ばれる各省の役人、裁判官、国会議員などが知られています。それぞれの機関で多少の違いはありますが、試験に合格して採用候補者名簿に載り、官庁訪問と呼ばれる面接をクリアすることで国家公務員として働くことが可能です。
 
なお、国会議員になるための試験は存在しませんが、国政選挙で当選しなければいけません。日本国民であり、衆議院なら満25歳以上、参議院は満30歳以上で立候補ができます。
 

・退職金の詳細

国家公務員の退職金は国家公務員退職手当法に基づいた金額が支払われます。退職金は基本額に調整額を足した金額が支払われますが、基本額は退職日の俸給月額に退職理由や勤続期間による支給率をかけて算出されます。一般的に勤続年数が長いほど支給率が増加しますが、43年以上経過した場合の支給率は一律で47.709です。
 
また、退職理由によっても支給率は変化し、自己都合退職は他の理由よりも支給率が下がります。調整額は調整月額に従事した月数をかけるのが算出方法です。平均値としては勤続31年で約2300万円、35年になれば2500万円以上になります。民間企業で同じ年数働いた場合の退職金は約2000万円とされている他、退職金制度を導入していない企業も珍しくありません。
 
国家公務員は免職など特別の理由がない限り、自己都合退職でも必ず退職金が支払われます。法律で退職金の支払いが決められていることから、国家公務員は金銭的に優遇されているといえるでしょう。
 

地方公務員の種類や退職金の詳細

・公務員の8割を占める地方公務員

地方公務員は都道府県や市区町村などの地方自治体で働く公務員です。日本における公務員の8割以上が地方公務員で、公立学校の教員や警察官、消防士などが該当します。それぞれの仕事内容によって多少の違いはありますが、試験に合格することが地方公務員として働くための条件です。
 
地方公務員の採用は都道府県や市区町村の人員数に左右されることがあるので注意しなければいけません。地方公務員は仕事の性質上、地域密着型の働き方になることも珍しくありません。面接の際に地方の状況について問われることがあるため、地方公務員として働くなら事前のリサーチは必須といえるでしょう。
 

・退職金について

地方公務員の退職金は地方自治法の規定により、各地方公共団体の条例によって定められています。60歳で定年退職した場合、すべての地方公務員の平均値は約2200万円です。警察官は約2150万円、学校の先生など教育公務員は約2230万円が退職金の平均値になります。
 
また、定年未満での退職金については勤続年数が長いほど金額が増加し、自己都合退職は金額が少なくなります。基本額に調整額を加算して退職金を算出する方法は国家公務員と同じです。免職など特別な理由によっては退職金が支払われないことがあります。
 

退職後の安定した生活を支える退職金

公務員の退職金は法律や条例で定められたものであり、免職など特別な理由を除けば必ず支払われるお金です。退職金は長く働いたことに対する感謝の気持ちを示したお金であり、退職した後の安定した生活に不可欠と言えるでしょう。同じ公務員でも勤続年数や仕事内容によって金額が異なるので、退職時は正しく計算して金額を把握することが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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