老後のお金の準備、30代からできることはどんなこと?

配信日: 2022.03.30

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老後のお金の準備、30代からできることはどんなこと?
2019年に「老後資金2000万円問題」が出たことによって老後に対する不安が現れてきました。年金だけでは足りないのではないかと世間で言われている中、実際に準備するべきなのかわからないという人も多いのが現状です。
 
本記事では老後の2000万円問題からどのくらい必要なのかを算出し、30代から準備するとしたら何をしていけばよいのかをご紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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老後の2000万円問題、いくら必要か?

老後資金2000万円問題の根拠は総務省が出している2017年版の家計調査報告書の高齢夫婦無職世帯の家計収支から老後30年間で計算したものです。
 
では老後資金にいくら必要なのかを試算してみます。
 
厚生労働省が出している『令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』から収入を算出してみます。国民年金の平均額が約5万6000円、厚生年金の平均額が約14万4000円です。
 
つまり夫14万4000円、妻5万6000円とすると世帯収入が約20万円となります(夫が仕事をしていて妻が扶養に入っていた場合)。
 
次に総務省が出している『家計調査報告[家計収支編]2020年(令和2年)平均結果の概要』から支出を抜粋してみます。65歳以上で2人以上の無職世帯の支出平均が約23万3000円となっており、内訳として食費や光熱費、通信費、医療費などがあります。
 
つまり支出が約23万3000円です。

収入20万円-支出23万3000円=-3万3000円
-3万3000円×12ヶ月×30年間=約-1188万円

30年間でみると約1188万円足りないことになります。しかし自分がもらえる年金が平均額よりも多い場合や少ない場合は、上記の試算が変わってきます。現役時代にしっかりと老後にいくら準備すればよいかを考え、必要な金額を貯金するようにしておきましょう。
 

30代からどうやって老後資金を準備していくのか

実際に「老後資金2000万円問題」の2000万円が足りないとした場合に、30代から準備ができるのか気になるところではないでしょうか? 30代なると結婚して子どもが生まれて、マイホームを持つ方も増えてきます。
 
お金が必要になってくる時期ではありますが、30代であれば老後まで30年近い期間があるため、準備を始めるにはよいタイミングです。以下では、老後資金を貯蓄する方法を3つご紹介していきます。
 

・預貯金口座を使った貯蓄

老後資金用の預貯金口座を作って老後資金を貯蓄する方法です。預貯金には普通預金のほか、定期預金や積立預金といったものがあります。また元本保証されているためいつでも始められます。
 
しかし預貯金口座の場合、低金利であることと簡単に引き出せるため、貯蓄のしづらさが考えられます。
 

・生命保険を使った貯蓄

生命保険には個人年金保険を始め、積み立て機能がある保険があります。その代表とも言えるのが終身保険であり、万が一の死亡保障と保険料の一部が積み立てされていく仕組みとなっています。老後を迎えたときに解約することで解約返戻金として老後生活費に充てる使い方ができます。
 
生命保険で積み立てを行う場合、途中解約すると今まで支払ってきた保険料よりも少ない金額しか戻らないため注意が必要です。
 

・投資信託を使った貯蓄

投資信託などで少額から投資する方法があります。比較的初心者でも始めやすく、少額で分散投資を行って、運用次第では資産を増やすことができます。しかし投資となるため元本保証がなく、資金が減る可能性もあるため注意が必要です。
 

まとめ

老後の収入と支出について計算し、どのくらい足りないかを見てきました。現在の厚生年金や国民年金の平均額と家計調査報告による支出で見ると、2人暮らしの場合、毎月3万3000円が赤字となり、30年で計算すると約1188万円分足りません。
 
足りない分を30代から貯蓄する場合の方法として、預貯金や生命保険、投資信託の3つをご紹介してきました。貯蓄に対する負担額が少なくなることからも、早めの準備をおすすめします。
 
出典
厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
総務省 家計調査報告[家計収支編]2020年(令和2年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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